ビジネスコミュニケーションにおける「伝わらない」ジレンマ
ビジネスコミュニケーションにおける「伝わらない」ジレンマ
ビジネスにおいて自分のことを相手に理解してもらう
これは相当難易度の高いことである。
まずは、その前提に立つことがビジネスにおけるコミュニケーションで大きな失敗をしない為に必要なことである。
人というのは、「自分がこれだけ頑張っているんだから、周囲もきっと理解してくれているはずだ!」という思い込みをしがちだ。
しかし、残念ながら実は全員がこの思い込みをしてしまっているので、結局は誰もが「自分のことしか考えていない」というのが現実だと言えよう。
それは、どんな歴史的偉人であっても、多くの人が認識しているのは、その自分の名前と代表的な言葉くらいだろう。人物像や具体的な偉業まで説明できる人はまずいない。
本や映画などもそうだ。作家や監督が人生をかけて恐ろしい時間をかけた作品でも、読者や視聴者の記憶に残る部分は、ごくわずかだ。
それを踏まえると、一般的なビジネスで相手に正しく理解してもらい、さらに行動まで起こしてもらうということが、いかに難しいかがわかる。
しかし、そうはいっても人に伝え、動いてもらうということを避けることはできない。
その為に、僕が意識していることは3つだ。
- まずは相手を理解する
- 相手の利害に合わせた内容やタイミングで伝える
- 何度でも同じことを伝える
この3つを押さえることは、気力も体力も時間もかかる。
だが、本当に伝えたいことであれば、コミュニケーションコストが下がってありえないくらい多くの情報を共有できる現代だからこそ、この努力を必要になるのだと思う。