浄土教美術(じょうどきょうびじゅつ)

浄土教美術(じょうどきょうびじゅつ)
浄土信仰(阿弥陀信仰)に基づく美術。
平安中期に末法思想が広まるとともに、貴族らよって阿弥陀堂が建てられ、丈六の阿弥陀如来像が多く造られるようになった。
絵画では来迎図などが描かれた。
院政期には奥州の平泉など地方に広がった。

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

阿弥陀堂(あみだどう)

阿弥陀堂(あみだどう)
阿弥陀仏(阿弥陀如来像)を本尊とする堂。
浄土信仰(阿弥陀信仰)に基づき、極楽浄土(阿弥陀浄土)を現世に描こうとした。
奈良時代からあったが、平安時代中期に貴族によって盛んに建てられるようになった。
平安時代中期には法成寺無量寿院、平等院鳳凰堂、法界寺阿弥陀堂、院政期には地方に中尊寺金色堂、白水阿弥陀堂、富貴寺大堂などがあった。

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)

平等院鳳凰堂(びょうどういんほうおうどう)
平等院(京都府宇治市)の阿弥陀堂。
1052年に藤原頼通が別荘を寺院とし、翌1053年に阿弥陀堂(鳳凰堂)を建てた。
本尊は定朝による阿弥陀如来像。
扉絵、飛天菩薩像など浄土教美術の作品が多くある。
金銅製の鳳凰があり、鳳凰堂の名の由来となったともいう。

外部リンク
古今平等院 | 世界遺産平等院
https://www.byodoin.or.jp/learn/history/

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法界寺阿弥陀堂(ほうかいじあみだどう)

法界寺阿弥陀堂(ほうかいじあみだどう)
京都府京都市にある法界寺の阿弥陀堂。
法界寺は822年に日野氏の別荘を寺院としたと伝わり、1051年に日野資業が阿弥陀堂などを建立した。
鎌倉時代に焼失し、再建したとされる。
阿弥陀如来像、壁画など浄土教美術の作品がある。

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日野資業(ひのすけなり)

日野資業(ひのすけなり)
988年-1070年
平安時代中期の学者、官人、公卿。
文章博士、式部大輔、国司などを歴任。
従三位となり、公卿となった。
紀伝道や和歌に優れていた。
1051年に日野氏の氏寺である法界寺の堂舎を整え、阿弥陀堂などを建てたとされる。

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石山寺本堂(いしやまでらほんどう)

石山寺本堂(いしやまでらほんどう)
石山寺の正堂と礼堂。
石山寺は滋賀県大津市にある奈良時代に建てられた寺院。
平安時代に再興し、1096年に本堂の正堂が再建された。
礼堂は1602年に淀殿の寄進で改築された。
本堂の東に紫式部が『源氏物語』を書くのに使用したとされる「源氏の間」がある。

外部リンク
寺院概要 | 大本山 石山寺 公式ホームページ
https://www.ishiyamadera.or.jp/about/outline

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醍醐寺五重塔(だいごじごじゅうのとう)

醍醐寺五重塔(だいごじごじゅうのとう)
醍醐寺の五重塔。
醍醐寺は京都府京都市にある真言宗の寺院。
10世紀の初めの醍醐天皇のときに伽藍の整備が始まり、951年に五重塔が完成した。
京都で最古の木造建築物。
内部には両界曼荼羅や真言八祖といった密教の絵が描かれている。

外部リンク
歴史 / 縁起 / 祖師|醍醐寺について|世界遺産 京都 醍醐寺
https://www.daigoji.or.jp/about/history.html

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寄木造(よせぎづくり)

寄木造(よせぎづくり)
頭部と胴部が複数の木材で造られている彫刻。
一木造に対するもの。
定朝が完成させ、平安時代中期の仏像から増えた。
一つの仏像を複数の仏師で分担して作ることができたり、小さな木材を組み合わせて大きな仏像を作ることができる。

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定朝(じょうちょう)

定朝(じょうちょう)
?-1057年
平安時代中期の仏師。
定朝様、寄木造の手法を完成させた。
1053年に作られた平等院鳳凰堂阿弥陀如来像が代表作。
当時の摂関家所縁の法成寺(無量寿院)や興福寺にも関わったとされる。

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定朝様(じょうちょうよう)

定朝様(じょうちょうよう)
定朝が完成した彫刻様式。
丸い顔で彫が浅く、優美さを特徴とする。
中国の影響を受けた唐様に対する和様彫刻の様式で、鎌倉文化で慶派が出るまで流行した。
平等院鳳凰堂阿弥陀如来像、法界寺阿弥陀如来像が代表的。

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阿弥陀如来像(あみだにょらいぞう)

阿弥陀如来像(あみだにょらいぞう)
阿弥陀如来(阿弥陀仏)の像。
白鳳文化のころからあったが、浄土信仰(阿弥陀信仰)が高まる平安時代中期から定朝様の丈六仏(丈六像)が多く造られ阿弥陀堂に置かれた。
国風文化の平等院鳳凰堂阿弥陀如来像、法界寺阿弥陀如来像、浄瑠璃寺阿弥陀如来像、院政期の文化の往生極楽院阿弥陀如来像などがあった。
鎌倉仏教の浄土宗、浄土真宗でも本尊とされた。

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丈六仏(じょうろくぶつ)、丈六像(じょうろくぞう)

丈六仏(じょうろくぶつ)、丈六像(じょうろくぞう)
1丈6尺 (約 4.85メートル)を基準とする仏像のこと。
仏(釈迦)が1丈6尺だったとされたことから、立像は1丈6尺、座像はその半分の8尺を基準とした。
これらより大きいものは丈六を基準に何倍か、小さいものは何分の一かにした。
丈六より大きいものが大仏とされている。

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平等院鳳凰堂阿弥陀如来像(びょうどういんほうおうどうあみだにょらいぞう)

平等院鳳凰堂阿弥陀如来像(びょうどういんほうおうどうあみだにょらいぞう)
平等院鳳凰堂の本尊。
作者は定朝で、現存する唯一の作品とされる。
1053年頃に造られた。
丈六仏(丈六像)で、寄木造。
定朝様の代表的な仏像。

外部リンク
彫刻・工芸 | 世界遺産平等院
https://www.byodoin.or.jp/learn/sculpture/

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法界寺阿弥陀如来像(ほうかいじあみだにょらいぞう)

法界寺阿弥陀如来像(ほうかいじあみだにょらいぞう)
法界寺阿弥陀堂の本尊。
11世紀中頃に造られた。
丈六仏(丈六像)で、寄木造。
典型的な定朝様とされる。

外部リンク
法界寺 木造阿弥陀如来坐像|【京都市公式】京都観光Navi
https://ja.kyoto.travel/tourism/single02.php?category_id=7&tourism_id=2810

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浄瑠璃寺阿弥陀如来像(じょうるりじあみだにょらいぞう)

浄瑠璃寺阿弥陀如来像(じょうるりじあみだにょらいぞう)
浄瑠璃寺の九体阿弥陀堂(くたいあみだどう)にある阿弥陀如来像。
浄瑠璃寺は京都府木津川市にある寺院で、阿弥陀如来像の数から九品寺(くほんじ)、九体寺(くたいじ)とも称される。
10世から11世紀に9体の阿弥陀如来像が造られた。
中央はほぼ丈六仏(丈六像)で、他の8体は半分の半丈六。
定朝様の寄木造。

外部リンク
山城地域の国宝(浄瑠璃寺)/京都やましろ観光
https://www.pref.kyoto.jp/kyotoyamashiro/treasure_3.html

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来迎図(らいごうず)

来迎図(らいごうず)
浄土信仰(阿弥陀信仰)によって描かれた絵画。
来迎は、死者が極楽往生に行く際に仏や菩薩が迎えに来ること。
聖衆来迎図、特に阿弥陀来迎図(阿弥陀聖衆来迎図)が描かれた。
高野山来迎図や平等院鳳凰堂扉絵が代表的。

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聖衆来迎図(しょうじゅらいごうず)、阿弥陀来迎図(あみだらいごうず)、阿弥陀聖衆来迎図(あみだしょうじゅらいごうず)

聖衆来迎図(しょうじゅらいごうず)、阿弥陀来迎図(あみだらいごうず)、阿弥陀聖衆来迎図(あみだしょうじゅらいごうず)
来迎図のうち、仏が諸菩薩を連れているものを聖衆来迎図という。
特に阿弥陀如来(阿弥陀仏)が諸菩薩を連れているものは、阿弥陀来迎図(阿弥陀聖衆来迎図)という。
浄土教によって描かれた高野山来迎図や平等院鳳凰堂扉絵は、阿弥陀来迎図(阿弥陀聖衆来迎図)。

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高野山来迎図(こうやさんらいごうず)

高野山来迎図(こうやさんらいごうず)
高野山有志八幡講十八箇院が所蔵する阿弥陀聖衆来迎図。
12世紀のものとされる。
三幅からなり、中幅に本尊の阿弥陀如来(阿弥陀仏)が大きく、全体に諸菩薩が描かれている。

外部リンク
高野山霊宝館【収蔵品紹介:絵画(仏画)】
http://www.reihokan.or.jp/syuzohin/kaiga.html

高野山霊宝館「国宝 阿弥陀聖衆来迎図」年末特別公開
http://www.reihokan.or.jp/tenrankai/specially/10_12.html

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平等院鳳凰堂扉絵(びょうどういんほうおうどうとびらえ)

平等院鳳凰堂扉絵(びょうどういんほうおうどうとびらえ)
平等院鳳凰堂の内部にある絵画。
四方の壁や扉に描かれている。
日本最古の九品来迎図(聖衆来迎図)などがある。
大和絵の四季絵につながるものとされている。

外部リンク
絵画 | 世界遺産平等院
https://www.byodoin.or.jp/learn/picture/

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青蓮院不動明王二童子像(青不動)(しょうれんいんふどうみょうおうにどうじぞう(あおふどう))

青蓮院不動明王二童子像(青不動)(しょうれんいんふどうみょうおうにどうじぞう(あおふどう))
青蓮院に伝わった不動明王像。
平安時代後期の画像。
不動明王の両側に矜羯羅(こんがら)と制吒迦(せいたか)の二童子が描かれている。
不動明王の身体が青色であることから青不動と呼ばれた。

外部リンク
国宝「青不動尊」 | 天台宗 青蓮院門跡
http://www.shorenin.com/aofudo2/index.html

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