「取引先が多く、帳簿管理がとてもできない。インボイス制度に登録しなければ農作物は持ってくるな」
千葉県富里市の農家、田口政男さん(63)は3月、自宅に来た取引先の農産物加工販売会社の担当者から一方的に告げられた。落花生やニンジンなどの野菜を生産して40年になるが、「10月に始まる消費税の「インボイス(適格請求書)制度で暮らしが一変しそうだ」と話す。
田口さんは年間売上高が1000万円以下の消費税の免税事業者。インボイス制度に登録するには、納税義務のある課税事業者に転換しなければならない。取引先が転換を求めたのは、課税事業者でないと、買い手が売り手に支払った代金の消費税分が控除される「仕入れ税額控除」が受けられなくなるからだ。
転換は任意のため、当初は考えていなかったが、「この取引がなくなれば生活ができなくなる」と考え、今年3月、インボイス制度に登録した。
にもかかわらず、田口さんによると、…
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