妊娠から子育てまでずっと寄り添う「マイ保健師」制度 三重・フィンランドお手本に導入

生後2カ月の乳児宅を訪れたマイ保健師の奥野彩子さん(右)。初めての育児に奮闘する母親の言葉に丁寧に耳を傾けた=玉城町で2020年1月16日午後2時44分、加藤沙波撮影
生後2カ月の乳児宅を訪れたマイ保健師の奥野彩子さん(右)。初めての育児に奮闘する母親の言葉に丁寧に耳を傾けた=玉城町で2020年1月16日午後2時44分、加藤沙波撮影

 妊娠から出産、子育て期まで、母親らを切れ目なく支えるフィンランドの支援制度「ネウボラ」を手本にした取り組みを三重県玉城町が進めている。核家族化や地域のつながりの希薄化などで現代の子育ては孤立しやすいといわれる中、妊娠期から同じ保健師が関わる「マイ保健師」制度を展開し、母親たちとの顔の見える関係づくりに取り組む。12日に次男を出産した記者(35)も、妊娠中に同町の子育ての現場を訪ねてみた。【加藤沙波】

 人口約1万5000人の玉城町の年間出生数は100~130人ほど。生活の利便性の高さなどから20~30代の子育て世代の転入者も多く、町は「より丁寧な関係づくりが必要」と2017年4月から「玉城町版ネウボラ」を始めた。妊娠届け出時に「マイ保健師」として小学校区ごとの担当保健師の名前や、相談窓口の連絡先を記した冊子を母子手帳とともに配布。担当者を明確にし、相談しやすい基盤を作った。

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