2019-01-01から1年間の記事一覧

安倍政権終焉の時が間近に迫った、安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(10)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その187)

憲政史上最長の首相在任期間を記録し、第2次安倍内閣の発足から8年目を迎えた安倍政権が、遂にその終焉を迎えるときががやってきたようだ。後世の歴史家は「平成最後の首相は令和の訪れとともに去った」と書くに違いない。そしてまた、「史上最長の首相は史…

安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(8)、政権崩壊に至る支持率下落のメカニズム(3)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その185)

12月に入ってからは、調査主体によって傾向がはっきりと分かれるようになった。第1グループの読売調査(13~15日)、産経調査(14~15日)は、第2期の「内閣支持率は下がるが、自民支持率は(それほど)下がらない」段階にあるのに対して、第2グループの時事…

安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(7)、政権崩壊に至る支持率下落のメカニズム(2)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その184)

11月後半になっても、第2期の「内閣支持率は下がるが、自民支持率はそれほど下がらない」傾向が続く。共同通信調査(11月23、24日)、日経調査(11月22~24日)、毎日調査(11月30日、12月1日)も全て同じ傾向だった。内閣支持率は共同通信「支持」54.1→48.7…

安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(6)、政権崩壊に至る支持率下落のメカニズム、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その183)

これまで、内閣支持率と自民支持率の変化(下落)をトレースしてきたが、ここにきて政治情勢がにわかに流動化してきた。「IR法=カジノリゾート法」を強行採決した張本人の秋元内閣府副大臣(IR担当)がIR関係中国資本からの現金授受に伴う外為法違反…

安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(5)、内閣支持率と自民支持率が両方とも下がった、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その182)

時事通信が2019年12月6~9日に実施した世論調査によると、安倍内閣支持率は前月比7.9ポイント減の40.6%、不支持率は5.9ポイント増の35.3%となった。同時期に実施されたNHK世論調査では、内閣支持率45%、不支持率37%だから相当な開きがある。具体的な…

安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(4)、「大きな塊」への野党合流か、野党共闘の発展か、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その181)

政党支持率で自民ダントツ状態が動かず、野党支持率が伸びない原因の一つとして「多弱野党」だからという見方がある。何しろ自民は衆院465議席のうちで285議席(61%)を占め、野党第1党の立憲は59議席(13%)に過ぎないのだから、有権者の眼には「これでは…

安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(3)、安倍内閣の「逃げ切る戦略」は成功するか、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その180)

「桜を見る会」の疑惑が発覚してからの一連の世論調査が、毎日新聞調査(11月30日、12月1日実施)およびNHK調査(12月6~8日実施)で終わった。内閣支持率は毎日新聞42%(▲6ポイント)、NHKは45%(▲2ポイント)で先行調査とあまり変わらない。毎日新…

安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(2)、内閣支持率は底堅いのか、底割れするのか、その分岐点に差しかかっている、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その179)

読売・産経から約1週間遅れで、共同通信(11月23、24日)と日経(11月22~24日)の世論調査が行われた。この1週間は、野党側の「桜を見る会」への追及によって招待者の実態が次々と明らかになり、安倍首相夫妻や政権幹部、自民党関係者による「桜を見る会」…

安倍内閣支持率下落と野党共闘の行方(1)、支持率下落は一時的現象か、本格的下落のはじまりか、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その178)

安倍首相主催の「桜を見る会」や「前夜祭」をめぐって俄かに政治情勢が流動化してきた。安倍首相自身の狼狽ぶりが尋常でないことは、ぶら下がり記者会見に(自ら進んで)何度も応じていることでもわかる。それもエビダンス(証拠)を一切示すことなく「問題…

第28回共産党大会決議案を読んで思うこと(その2)、前衛党意識の下で設定される選挙目標の現実性や如何に、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その177)

「850万票、15%以上」という総選挙得票目標は、2015年1月の第3回中央委員会で初めて打ち出された壮大な目標だ。前年2014年12月衆院選で606万票、11.4%の成果を挙げたことで自信をつけ、これまでの「650万票、10%以上」の目標を一挙に3割増に設定したのであ…

第28回共産党大会決議案を読んで思うこと、選挙目標と党勢のギャップが大会ごとに広がっていく、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その176)

前回のブログからもう1カ月半もの時間が経過した。この間、別に怠けていたわけではないが、書くために必要な材料がなかなか見つからなかったのである。確かに、政治情勢は激動している。「適材適所」で組閣したはずの第3次安倍内閣の中から、閣僚2人が相次…

党勢拡大は割り算でも掛け算でもない、生身の人間を動かすことは大変なことなのだ、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(10)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その175)

総会決議は「最大の弱点は党の自力の問題」と規定し、2019年参院選敗北の原因を党勢の後退に求めている。「わが党は、市民と野党の共闘と日本共産党の躍進という二つの大仕事を一体的に追求する国政選挙を、16年参院選、17年総選挙、19年参院選と3回にわたっ…

第7回中央委員会総会決議を読んで思うこと、候補者の個人的魅力を大切にしない「比例を軸に」した選挙運動で展望が開けるか、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(9)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その174)

それからもう一つ、志位委員長の挨拶で気になったことがある。党勢拡大大運動の困難さにたじろぐ党内の空気を払拭するためか、1980年衆参ダブル選挙時の参院選全国区得票数407万票(7.3%)と2019年参院選比例得票数448万票(8.9%)を比較して、日曜版1人当…

第7回中央委員会総会決議を読んで思うこと、党勢拡大大運動は「水漏れ状態」にある、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(8)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その173)

この連載中に奇しくも共産党の中央委員会総会が9月15日に開かれ、総会決議が翌16日の赤旗紙上に掲載された。主たる内容は、来年1月の第28回党大会開催の決定、及びそれに向けた〝党勢拡大大運動〟の提起である。志位委員長は、冒頭のあいさつで「党勢という…

党勢拡大から〝党勢持続〟への戦略的転換が必要だ、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(7)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その172)

赤旗掲載死亡者1646人の基本属性を見よう。まず男女比は2:1となり、根強い男社会の中にあって女性が3分の1を占めている。入党時期とクロス集計をすれば時代時代によって男女比が変わる様子が分かると思うが、残念ながらその余裕がないのでこれ以上は分析で…

【訂正稿】共産党組織の高齢化は全国動向より半世紀も先行している、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(6)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その171)

昨日掲載した拙ブログに重大な計算ミスがありました。赤旗掲載死亡数1646人から年間死亡率を算出する計算が間違っていたのです。1646人÷30万人=5.5‰のところを6.7‰としたのです。電卓数字の見間違えとはいいながら恥ずかしいかぎりです。信じられないような…

共産党組織の高齢化は全国動向より半世紀も先行している、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(6)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その171)

赤旗日刊紙に掲載されている死亡欄に関心を抱いたのは、ここ2、3年のことだ。それまで毎日2、3名程度の掲載だったのが、近年は数名から10名近くに及ぶこともあって、なぜこれほど死亡者が増えているのか知りたかったのである。 私は住宅・都市計画の研究者な…

高度成長型党組織に容赦なく襲う〝団塊世代高齢化〟の大波、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(5)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その170)

いかなる組織ももはや「自然法則」とも言える少子高齢化の波を避けることができないだろう。少子高齢化は経済社会的要因(例えば、低賃金非正規労働者の激増による非婚率上昇と出生率低下など)によって引き起こされるが、その結果は既存組織における高齢者…

野党連合政権構想と「赤旗危機」のギャップをどう埋めるのか、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(4)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その169)

8月上旬に拙ブログを書いてからもう1カ月近くになる。別にサボっていたわけではないが、他の原稿に時間をとられていたのでまとまった時間が割けなかったのだ。気軽に書くのがブログだと分かっていても、私の場合はどうしても政治評論のような内容になるので…

2019年参院選の総括に正面から向き合わない政党には未来がない、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(3)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その168)

本稿は、当初2部構成だった。第1部が「全体動向の特徴」、第2部が「野党共闘の行方はどうなる」である。しかし、討論会で報告した時、時間の制約で野党共闘の一翼である共産の問題点については十分に触れることができなかった。レジュメ自体も極めて不十…

枝野代表の政権構想の本質は、保守本流政権の樹立にある、京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった(2)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その167)

2016年参院選の全体動向を分析した第1部に引き続き、今回は野党共闘の行方を論じる第2部を一挙に掲載しようと考えてきたが、分量が多いので2つに分け、今回は立憲枝野代表のめざす野党共闘の性格について考察する。 Ⅱ.野党共闘の行方はどうなる 1.枝野代…

京都で2019年参院選の結果を巡る討論会があった、野党共闘の行方について活発な議論が交わされた(1)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その166)

8月2日夜、京都駅前のキャンパスプラザで2019年参院選の結果をめぐる討論会が開かれた。話題提供者は大西広慶大教授と私の2人、大西氏のテーマは「大阪での自共共闘と薔薇マークキャンペーンの問題について」、私のテーマは「野党共闘はオールマイテ…

国民の〝政治離れ〟が顕著になり、政党政治の劣化が進んでいる、改憲勢力「3分の2割れ」をめぐる攻防(3)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その165)

2019年参院選の結果を見て思うことは、国民の〝政治離れ〟が顕著になり、政党政治の劣化が着実に進んでいることだ。何しろ全国の投票率が48.8%と50%を切り、戦後2番目の低投票率に落ち込んだのである。前回2016年参院選の投票率54.7%を約6ポイントも下回…

参院選終盤戦で情勢はどう動くか、改憲勢力「3分の2割れ」をめぐる攻防(2)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その164)

7月15日、各紙は参院選後半の選挙情勢に関する有権者調査(7月13、14日実施)を発表した。序盤情勢に関しては、各紙とも情勢分析にそれほど大きな違いはなく、自公与党が改選過半数を制するものの、維新等の改憲勢力を含めても3分の2に届くかどう…

参院選序盤の選挙情勢をどう見る、改憲勢力「3分の2割れ」がもたらすもの(1)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その163)

7月6日、各紙は参院選序盤の選挙情勢に関する有権者調査(7月4,5日実施)を発表した。見出しは、朝日「自公、改選過半数の勢い、改憲勢力2/3は微妙」、毎日「改憲3分の2割れも、与党、改選過半数は確保」、日経(共同通信)「自公、改選過半数の勢…

ナチス突撃隊張りの足立康吏衆院議員の野党攻撃、維新は結社の自由、政党の存在を否定するのか、維新のこれから(10)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その162)

いまどきこんな極右体質の国会議員がいるかと思うと、背筋が寒くなり身体中に戦慄が走る。2019年6月25日、衆院本会議における維新代表・足立康吏議員の発言が耳から離れない。足立議員は安倍内閣不信任案決議に反対する理由として、「共産党と同じ行動をとる…

大阪都構想は政治闘争ではなく行政課題だと維新市議が放言、大阪維新の過信はここまできた、大阪維新のこれから(9)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その161)

2019年6月21日、大阪府と大阪市は大阪都構想の具体案を作成する法定協議会を再開した。これから約1年をかけて具体案をまとめ、来年秋には都構想の是非を問う住民投票を実施することになったらしい。公明が国政選挙で対立候補を立てるとの維新の恫喝に屈服し…

大阪都構想にブレーキが掛かった、堺市長選の大接戦が次の展望を切り開いた、大阪維新のこれから(8)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その160)

全国注視の中で堺市長選が2019年6月9日(日)に投開票された。翌10日(月)は新聞休刊日なのでどうしようかと思っていたら、当日深夜に「堺からのアピール・市民1000人委員会」から選挙結果についてのメールが送られてきた。6月11日(火)の各紙朝刊と読み比…

堺市長選が始まった、合同選対本部の設置なしには、堺自民・共産・立憲・市民ボランティアの「混成部隊」は維新・公明の「正規軍」に惨敗するだろう、大阪維新のこれから(7)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その159)

5月26日から堺市長選が始まった。6月9日(日)が投開票日なので、選挙運動期間は僅か2週間しかない。人口80万人の政令指定都市の市長選がたった2週間とあっては、それ以前の準備状態で勝敗が決まると言っても過言ではない。しかし、反維新側の自民…

沖縄の民意を足蹴にしながら、大阪の民意には追随する公明党の究極のご都合主義、変節を繰り返す政党は民意によって必ず淘汰される、大阪維新のこれから(6)、改憲派「3分の2」時代を迎えて(その158)

5月12日(日)に続いて26日(日)朝刊の各紙(大阪本社版)はまたもや1面トップで、「大阪都構想」に関する公明党の方針転換(変節)を大々的に伝えた。公明党がこれまでの態度を一変(豹変)し、10年来反対してきた大阪維新の「大阪都構想」に賛成…