2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

“木を見て森を見ない”神戸市長選の総括は不毛だ、神戸の旧革新勢力は市民に愛想を尽かされた(2)、ポスト堺市長選の政治分析(5)

前回の拙ブログに対して幾つかのコメントが寄せられた。なかには「今回の共産党の行動は最善のもの」とする意見もあって、最後は「冷静な議論を望む」と結ばれていた。堺市長選に熱中して神戸市長選に参加しなかった私は選挙総括に参加する条件が乏しく、「…

“21世紀・時代最先端”の堺市長選挙、“20世紀・過去の遺物”の神戸市長選挙、神戸の旧革新勢力は市民に愛想を尽かされた、ポスト堺市長選の政治分析(4)

神戸市長選が2013年10月27日に投開票され、60有余年1日が如く(例によって)副市長の役人がオール与党の支援を受けて当選した。私は1960年代後半から半世紀近くにわたって神戸のまちづくりや住宅政策に関わってきたので神戸市の内情に比較的…

“橋下人事に赤信号”、維新・大阪市議会議長辞職表明、市教委セクハラ前校長に退職要求、大阪市職員公募制見直し、ポスト堺市長選の政治分析(3)、『リベラル21』の再録(その8)

戦国時代の武将・武田信玄の戦略・戦術を記した軍学書(甲陽軍鑑)のなかに「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇(あだ)は敵なり」という有名な言葉がある。堅固な城を築かなかったにもかかわらず、戦国最強の軍団を育て上げたこの名将の格言は、勝…

堺市長選で橋下代表が「大阪都構想」の設計図を語れなかった背景には、府市統合法定協議会における都構想経済効果についての激しい攻防があった、ポスト堺市長選の政治分析(2)、『リベラル21』の再録(その7)

堺市長選の最中に「選挙戦の勝利を誰よりも願っているのは大阪市職員だ」と書いたことがある。事実その通りで、大阪市職員たちは自分たちの市長選のように労働組合の活動家から幹部職員に至るまで(公然、非公然を問わず)堺市長選の勝利のために奮闘したの…

堺市長選の勝利はいかに橋下維新に打撃を与えたか、“ポスト堺市長選”の政治分析、『リベラル21』の再録(その6)

「堺市長選の分析」シリーズの最終回から10日経った。この間、多くの堺市民の方からメールや電話でいろんなご意見や反応をいただいた。大きく分けるとその反応は3つになる。第1は、市長選後の堺市のまちづくりについて勉強会や意見交換会を企画するので…

堺市長選の勝利はいかに橋下維新に打撃を与えたか、“ポスト堺市長選”の政治分析、『リベラル21』の再録(その6)

「堺市長選の分析」シリーズの最終回から10日経った。この間、多くの堺市民の方からメールや電話でいろんなご意見や反応をいただいた。大きく分けるとその反応は3つになる。第1は、市長選後の堺市のまちづくりについて勉強会や意見交換会を企画するので…

堺市長選の勝利は、橋下維新の消滅に至る「マイルストーン」となり、“2015年大阪ダブル選挙”はその終着点になるだろう、堺市長選の分析(その33、最終回)、改憲勢力に如何に立ち向かうか(63)

今年の8月中旬から書き始めた堺市長選に関する私のブログは、関連する『リベラル21』(在東京ジャーナリスト集団の同人ブログ)の再録が5回、9月になってから連載し始めた「堺市長選分析シリーズ」が33回、今日で合わせて38回を数えた。通常は週1…

都市再生まちづくりにおける“中間層”の位置と役割、地元保守(旧中間層)および転入族(新中間層)と革新勢力の連携が必要だ、堺市長選の分析(その32)、改憲勢力に如何に立ち向かうか(62)

かって都市成長時代の都市計画をめぐっては“保革対決”が主流だった。臨海工業地帯の埋め立て事業や高速道路の建設計画をめぐっては、「開発利益vs環境保全」の根本矛盾をめぐって保守と革新が激しく衝突した。開発利益を至上目的とする「開発保守=自民」と…

泉北ニュータウンの再生にためには、住民の“まちづくりマインド”を育てることが先決だ、そのためには“まちづくりコーディネーター”の発掘と養成から始めよう、堺市長選の分析(その31)、改憲勢力に如何に立ち向かうか(61)

泉北ニュータウンの再生が容易でないことは誰もがわかっている。これまで出てきたアイデアは、せいぜい空き家対策をどうするかといったレベルのものでしかなく、そんな程度のことを寄ってたかって議論しても多寡が知れている。問題は、中長期的に考えたとき…

泉北ニュータウン再生のカギは、単機能の「住宅都市=ベッドタウン」を職・住・遊・学が有機的に結合する“モザイク都市(化)”にすることにある、堺市長選の分析(その30)、改憲勢力に如何に立ち向かうか(60)

いまから半世紀前、高度成長時代の絶頂期(1960年代)に泉北ニュータウンは開発された。そのとき大阪府企業局の依頼でそのマスタープランづくりに携わったのが、京都大学建築学教室の西山研究室である。当時、西山研究室では千里ニュータウンの追跡調査…

「本市発展の中心的役割を担う」のは、都心建設ではなくて“魅力あるまち・市街地の形成”にある、堺市長選の分析(その29)、改憲勢力に如何に立ち向かうか(59)

いま世界の現代都市計画の趨勢は、“魅力あるまち・市街地の形成”に向かっている。インフラ整備だけの都市計画で出来上がったまちは、文字通り「骨格だけの都市」でしかない。神戸新長田駅前のような「計画的ゴーストタウン」が「残骸のまち」と言った様相を…

“都市縮退時代”に都市拠点の形成は可能か、都市拠点が形成されなければ都市軸も要らなくなる、堺市長選の分析(その28)、改憲勢力に如何に立ち向かうか(58)

21世紀に入ってからの国(国土交通省)の都市政策に関する基本認識は、「都市成長の時代は終わり、都市縮退の時代に入った」というものだ。「縮退」と言う用語は国交省の造語であまり聞き慣れない言葉だが、言わんとすることはわかる。要するに、これまで…

堺市総合計画、『堺21世紀・未来デザイン』(2001年策定、10カ年計画)は、20世紀末に破綻した成長型都市計画の干からびた残像にすぎない、堺市の都市再生にとって必要なのは“持続型まちづくり”なのだ、堺市長選の分析(その27)、改憲勢力に如何に立ち向かうか(57)

堺市は、表向き「歴史的自由都市・自治都市」を標榜しながら、その実は根っからの“成長(至上)主義都市”だった。隣接する大阪市の凄まじい工業化・都市化の圧力に絶えず曝されてきた結果、自らも大都市(政令指定都市)に成長しようとする意気込みが物凄く…

維新得票率は“市政不満度”と強い相関関係がある、泉北ニュータウンはいつまでも「ニュータウン」のままでよいのか、堺市長選の分析(その26)、改憲勢力に如何に立ち向かうか(56)

今年の参院選と堺市長選は、僅か2ヶ月余りしか離れていない。また得票総数は、参院選34万7千票、市長選33万9千票だから、国政選挙と首長選挙の性格の違いはあるが、ほぼ似た規模と構造を持った選挙だと見なすことができる。それに市長選は維新候補と…

堺市長選において、橋下維新はなぜ14万票(42%)もの大量得票を手にしたのか、強固な“維新支持票”が堺市民のなかに存在する理由、堺市長選の分析(その25)、改憲勢力に如何に立ち向かうか(55)

選挙後、各紙を2日にわたって詳しく読んでみたが、どれもこれもが“維新批判”の論調で埋め尽くされていて、いささか食傷気味の感じを受けた。まったく「その通り!」と言う他はないのだが、マスメディアの大半が「大阪維新の会」「日本維新の会」の結党以来…