スゴ本オフ@松丸本舗やったよ
「いっしょに本棚めぐり&オススメしあう」コンセプトで、本屋オフをしたぞ。
ふつう本屋は一人で黙々ハンティングするもの───この常識をくつがえし、いっしょに松丸本舗の本棚をいっしょに眺め、共同で狩りをしてみよう。この呼びかけに沢山の方に集まっていただき、嬉しい楽しい大好きな7時間と相なった。アドバイスいただいた松丸スタッフの方がたにも感謝・感謝。
朝から夕方まで本屋にいたら、さすがに疲れるかと思いきや、アッという間だったので、やってるわたしが驚いている。棚を前にするオフ会だから話が具体的だし、何よりも「ホラここ」と指し示せるのが良い。
ある本が単独で存在するのではなく、関連する書、関連する著者、ジャンル、研究が、星座のように連関している。松丸本舗の棚は、その関連性を生かした作りかたをしている。ドン・キホーテのような古本屋のような雑然とした雰囲気でも、本と棚の関連に魅入られているうち、宝探ししている気分になってくる。
これを複数人数で周ると、まるで別の見方ができる。「わたしなこう見える」という、まるで違うリンケージをたどることができるのだ。あたかも、同じ星ぼしを見ているのに、違う星座を見つけているみたいだ。同じ棚を見ているのに、違う本をキーに連想する、その「違い」が面白い。
いっしょに棚めぐりをした方から、沢山のオススメをいただいた。ありがたやありがたや。そして、いつもいつもオフ会で感じているように、わたしは、さっぱり読んでないや、もっと読みたい!と火を点けられている。いくつかメモしておく。
芸術起業論(村上隆、幻冬舎)
なぜあの人はあやまちを認めないのか(アロンソン、河出書房)
小さな小さな魔女ピッキ(トーン・テレヘン、徳間書店)
「やればできる!」の研究(ドゥエック、草思社)
怖い絵(中野京子、朝日出版社)
ドロヘドロ(林田球、IKKI)
今回の棚めぐりで気づいたのは、「棚の流動性」。松岡正剛さんの千夜千冊に出てきた本=Keybooksをベースに、スタッフの方が新刊を追加しているだけだと思いきや、棚そのものが変わっているのだ。いわゆるテーマやステージの変動による「入れ替え」ではなく、本が移動している現象なんだ。さらに、本が増殖しているという珍現象も起きている。
例えば、谷崎潤一郎の「細雪」の置き場所(3箇所ある)が移動してたり、ヴィットコップの「ネクロフィリア」は2冊から5冊に増えていたり。同じ本は同じ場所に積んであるのではなく、本舗のあちこちに、罠のように隠されている。スタッフによって得て不得手の棚があるのは分かるが、これだけ同じ本がバラバラの場所で見出されているということは、何かの意図を感じてしまう。
来た!見た!買った!の勢いで、久しぶりにリミッターカットしたオトナ買いを目指した結果がコレ。「醜の歴史」(エーコ、東洋書林)とか、かな~り悩んだのだけど、結局棚に戻してしまったヘタレとは、このわたし。
次回もやります、本屋オフ。複数の書店の棚めぐりとか、Twitter を用いた実況をおりまぜてみたいですな。無線LANが使える本屋さんってあるのだろうか……
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コメント
無線LANが使える本屋さん~ですが、WiMAX等で代用できませんか?朝から夕方となるとバッテリーもちませんがw
投稿: n_kanezuka | 2010.08.09 11:47
>>n_kanezukaさん
WiMAXというテもありますね(持ってないのです…)。特色ある書店はいろいろあるけれど、ネット越しに書棚を公開しているようなのはないでしょうね……リアル・ネットを問わず、書棚を(いっしょに)眺めることが流行ればなぁ、と思っています。
投稿: Dain | 2010.08.10 10:50
アンナ・カレーニナとは、危険な本を買いましたね。。
私も新潮文庫版で読みましたが、
結婚観的なところで影響(ダメージ?)を受けましたよ。
投稿: taka_2 | 2010.08.10 23:56
>>taka_2さん
ずーっと図書館で借りては(読みきれず)返却をくりかえしてきました。今回、意を決してオトナ買い一気読みするつもりです……もちろん、積読山の標高がアップしています。
投稿: Dain | 2010.08.12 06:52