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2010.01.04

私がいるから世界は在る

日本人が、神様にお願い事をするのは、初詣と七夕が多いのかなと思います。
その時、願い事を絵馬や短冊に記して、はっきりと示したりもします。まるで子供が親に何かをねだるようなもので、日本人にとって神様がいかに親しいものであるかが分かります。
さて、願いが叶うなら、あなたは何を願うでしょうか?

谷川流さんの人気小説「涼宮ハルヒの退屈」(「涼宮ハルヒ」シリーズ第3巻)で、主人公の女子高校生、涼宮ハルヒは、七夕の願い事として短冊に「世界があたしを中心に回るようにしなさい」と書きます。
時期的にそれより少し前、シリーズ第1巻の「涼宮ハルヒの憂鬱」で、ある異常事態の中、もう1人の主人公であるハルヒのクラスメイトの男子キョンはハルヒに言っています。「世界はお前を中心に回っていたんだ」と。

世界が自分を中心に回るとは、世界中の出来事が全て自分のために起こるという意味でしょう。
太陽は自分のために登り、星は自分のために輝き、雪は自分のために降り、オリンピックは自分のために開催され、国連は自分のために運営される。
もっと規模を小さくしても、会社や学校は自分のためにあり、電車は自分のために走り、お店は自分のためにものやサービスを売っている。

かつて、インドの詩人タゴールは、アインシュタインにこう言ったそうです。「人が月を月と認識しなければ、月が存在できますか?」
「涼宮ハルヒの憂鬱」でも、超能力者、古泉一樹は、「人間原理」としてこう言います。「我、観測す、ゆえに宇宙在り」
物質的な欲望を全く持たないインドの聖者ニサルガダッタ・マハラジですらこう言います。「宇宙は私のものだ」
これらは、私がいるから世界は在るという意味です。

おそらくは、私達は何も願う必要はなく、ただ、世界が自分を中心に回っていることを楽しめば良いだけのことかもしれません。


大きく考えるための小さな本
今回のお話のようなことを、世界的量子物理学者のフレッド・アラン・ウルフが、専門の量子物理学で、しかし、分かりやすく教えてくれます。

涼宮ハルヒの憂鬱
シリーズ650万部以上の発行数とも言われる涼宮ハルヒシリーズの第1巻。若者向きと侮るなかれ。この中で説かれるこの世の法則は妙にリアルです。

ザ・シークレット
上で紹介した「大きく考えるための小さな本」の著者フレッド・アラン・ウルフ(本書ではウォルフ)も登場する、古代からの叡智を、様々な方面の高度な専門家が普通の人になんとか理解させるよう、あらゆる工夫をしたような本と思います。
ある意味、涼宮ハルヒの力を得る方法と言えなくもないと思います。

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Comments

ウルフの本も読みまして、妹に贈りました。

なんと言ったらいいのか・・・
貴方は素晴らしいですね。

Posted by: taku | 2010.01.05 03:53 AM

無限大の宇宙に
 いわゆる 「中心」 というものは存在し得ませんよね。
それこそ 「星の数ほど」 もある 恒星系の各太陽だとか
 これも無数に存在する各銀河の中心……
  なんて表現は可能ですけど
 それって 思いっきり ローカルなわけです。

だから中心は (当記事でご紹介されているとおり)

 ありとあらゆる主観存在

ということに
 当然 (!)
  なってこざるを得ない……。

 で おそらく
人であろうと 星であろうと
 はたまた 細胞や 素粒子であろうと
現在感覚や寿命というものは
 主観的に大差ないでしょうから
やはり みんな
 自己中心的に “生きて” は
  それぞれの “一生” を終え
 楽しかったな とか
こんど生まれたら こんなことがやりたいな
 なんて意識の中で呟くんでしょうね。

Posted by: Minr Kamti | 2010.01.06 11:11 PM

★Minr Kamtiさん
いろんな考え方があるとは思いますが、私には、「それぞれ」とか「各々」とか「主観」とか「自己」というものは本当は無いのだと思えます。
言うなれば、他人なんてものは存在しないという考え方です。
生まれることもなければ、死ぬこともない。
ただ、世間的には死んでいる。
そんなところです。

Posted by: Kay | 2010.01.07 09:32 PM

あまり難しい事は仰らないように・・・w

Posted by: taku | 2010.01.07 11:57 PM

あっは
 なんと ラディカルな問題提起なんでしょうか……。
こういう 存在論的アナーキズムって
 大好きですよ はい!

なんせ私は
 イワン・カラマーゾフの孫筋 かつ
  三輪与志の直系子息を自負しておりますからね。

 そして また
奇遇にも昨日 「引き寄せ」 系の著名ブログにコメントしたとおり

 生きているのか死んでいるのか判然としない

という荘子の境地は
 我が理想でもあるのです
  (巷で より評価の高い老子は
    いまだ未練が見え見えなので戴けません)。
  
 とはいえ
  この場で あまり突っ込んだ議論を展開すると
 読者の皆様にとってチンプンカンプンな事態が生じ
超顰蹙を買うことが目に見えておりますので
 自分のブログで記事を書いて
  トラックバックをかけることにしたいと思います。

 年明け早々
  三つ巴 (URLの記事から気功治療師のブログへどうぞ) の
 トラックバック合戦が繰り広げられそうな気配……

2010年は素晴らしくエキサイティングな1年に
 間違いなく なることでしょう。

Posted by: Minr Kamti, the Trinity | 2010.01.08 06:33 PM

★Minr Kamtiさん
私は、なーんも考えていません^^;
よって、議論にはならないと思います。
でも、エキサイティングな1年は良いですね。

Posted by: Kay | 2010.01.09 06:26 AM

こんにちはー。
時々見せていただいています。

こういうテーマはすごく好きで・・

ということで、私がいるから世界がある、という因果関係は、どちらが先とは言えないし、人が捉える能力によって順序を付けている、と思うのですが・・
それだけですが、どうもそういう、認識をするときの人の癖、のようなものを気にしています。
今後もおもしろい話題見せていただきますね。実のところ半分くらいは分からないんですが。

Posted by: sheepsato | 2010.01.09 09:25 PM

★sheepsatoさん
分からないかもしれませんが、世界が先と思っていることが人類の不幸の原因と思いますね。

Posted by: Kay | 2010.01.09 11:03 PM

“お約束” しましたトラックB.は
  次回 割込み記事としてお伝えするということで……。

ところで 本日のことですが
 遂に 『ザ・シークレット』 を手に入れました。
しかも (嬉しいことに) 「BOOK OFF」 にて
 (すいません アフィリエイトに協力できなくて)……。

というわけで
 四半世紀以上前から実践していたことを
  他者が書いた文章として改めて意識化し
 さらには刷り込みを強化して
バージョンアップを図ろうと目論んでいる
 Minr Kamti,the Trinity でした。

Posted by: Minr Kamti | 2010.01.11 12:56 AM

★Minr Kamtiさん
「ザ・シークレット」は、純粋な賢者の教えと矛盾しないところが良いと思います。だから、とても心地よい本です。

Posted by: Kay | 2010.01.11 08:39 AM

こんにちは。
何か誤解されましたが、
世界が先なんて思ったことないですよー。

正確には「対応してる」という風な捉え方です。

前後即因果の誤謬 という難しい言葉がwikiに載ってるんですが、
それと僕は同意見です。

Posted by: sheepsato | 2010.01.11 12:49 PM

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