忘れないということ
何度か書いたかもしれないが、インドの偉大な聖者ニサルダガッタ・マハラジが、何の努力もせずに悟りを開いた話を再度する。
マハラジは、教養のない元農夫で、その後、町で事務員をやったが勤まらず、あまり上手いとも言えない商売人で一生を送った俗人である。
33歳くらいの時、師に「あなたは至高の実在だ」と言われ、その言葉を忘れなかったので、4年後に悟りを開き、神と一体となったと言う。
大切なことを忘れないために、多くの宗教では、毎日、決まったこと(お祈りや、賛歌などが多い)をして、特に執着のない方法でそれを思い出すのだと思う。
マハラジも毎朝のお祈りや賛歌は行っていたようである。
何を忘れなかったかということで、人生は決まると思う。
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Comments
忘れるから同じ過ちや愚行を繰り返してしまいます。
一つだけ『忘れる』から出来る事があります。『出産』
痛かったのは覚えてるけど、こんなに痛いのなら二度と産まないって思ったのは忘れてしまうんですねぇ。
Posted by: カナリア | 2009.08.06 07:13 PM
★カナリアさん
忘却は神の与えた恵みと申します。
同じ愚考を繰り返すのは、余計なことを覚えているからかもしれません。
出産の経験はないですが(笑)、ドイツの心身医学の父ゲオルグ・グロデックによると、出産中の女性は苦痛ではあっても、快感の極致の表情を見せるらしいです。よくは分かりませんが・・・
Posted by: Kay | 2009.08.06 09:41 PM