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次回アップ予定:Scene-691 新河岸川『旭橋~新扇橋』 (2021/11/05)
[Vol-11] 今回は福岡橋から継続遡上して、第2新河岸橋、養老橋、川崎橋までの紹介です。では前回、最後に寄った大杉神社から福岡橋に戻り、左岸側に渡ります。堤防路を350m程遡上すると、左岸側に新河岸川放水路(流路延長1.2km)が分派し、新河岸川との接続部に渋井水門が建っています。新河岸川が増水した際に此の放水路から、びん沼川経由で荒川へ排水されます。形式:鋼製ローラーゲート、径間:19.9m、門扉高さ:4.66m、完成:1986年(S61)。
現在、水門を2径間にする拡張工事中なので渋井水門管理橋が渡れません。下流73mに架かる上川久保橋で左岸側に渡ります。水門橋から上流30m程に、新河岸川放水路上流端石碑が在るのですが、工事中領域なのでNGです。石碑はスルーして、60m程遡上すると右手に渋井観音堂が見えます。創建は不詳ながら、本尊は鎌倉時代初期のものと云われています。本尊:木造正観音菩薩立像、所在:川越市渋井705付近。
渋井観音堂から220m程遡上すると『#51第2新河岸橋』です。福岡橋から640m上流に架かり、左岸の川越市渋井と右岸のふじみ野市中福岡とを結び、国道254号線(富士見川越バイパス)が通ります。1981年(S56)に富士見川越有料道路として供用開始されており、同時期の架橋と推定します。
名称:第2新河岸橋
構造種別:3径間PC桁
河口からの距離:23.3km
橋の長さ:約93m
有効幅員:約20m
竣工:1981年(S56)推定
第2新河岸橋の上をずんぐりむっくりのシャチが飛んでいます、航空自衛隊のC-2輸送機ですね。土手には外来種雑草のイヌキクイモや、セイバンモロコシが広がっており、早くも秋ですね。
第2新河岸橋の左岸側堤防路を550m程遡上すると右手に曹洞宗寺院の蓮光寺が在ります。足利市山川町の長林寺末で、1458年(長禄2)麼庵總與により開山、徳川家康がこの地に鷹狩りにきた際、門前でお茶を差し上げられ、其のお礼に7石の朱印状を拝領したと云われています。本堂の屋根に、宗紋の久我竜胆車と葵紋が見えます。山門(楼門)には四天王の持国天と増長天が睨みを利かせています。
山号:鷲嶽山、本尊:薬師如来像、十二天十六羅漢像、所在:川越市渋井248。西側に在る総門(高麗門)は、切妻造り棧瓦葺き左右袖塀付きで、川越市の有形文化財に指定されています。
蓮光寺前から60m程先の堤防路に蓮光寺樋管(形式:鋼製ローラーゲート、径間:1m、門扉高さ:1m、完成:1998年(H10))が在ります。脚が疲れてきて堤防路の砂利が足裏に刺さる様になりましたので、堤防路脇の舗装路へ離脱します。
更に、500m程北西へ進むと『#52養老橋』です。第2新河岸橋から1.4km上流に架かり、左岸の川越市古市場と右岸のふじみ野市福岡3丁目、川崎とを結び、埼玉県道56号線(さいたまふじみ野所沢線)が通ります。
名称:養老橋
構造種別:3径間連続鈑桁
河口からの距離:24.7km
橋の長さ:82.7m
有効幅員:13.5m
竣工:2001年(H13)
養老橋を右岸側に渡ると、南西80m程に福岡河岸記念館が在るので行きます。途中に、国登録有形文化財に指定されている吉野屋の土蔵が見えます。吉野屋は1773年(安永2)に幕府公認の船問屋になり、大正末年まで回漕業を営んでいました。最盛期には12番までの土蔵が在りましたが、現在では此の文庫蔵だけが残っています。建築年:1868~1911年、建築形式:土蔵造2階建瓦葺、所在:ふじみ野市福岡3-4-12。
土蔵前から川沿いの道を廻り込むと、福岡河岸記念館です。1831年(天保2)に回漕問屋として開業した福田屋の建物(埼玉県景観重要建造物指定)を復元して、1996年(H8)に福岡河岸記念館として保存・公開しています。記念館前の道筋に茂兵衛地蔵が在ります。気骨ある百姓の茂兵衛は、口煩い名主と一悶着を起こしたせいで、役人により捕縛される事になりました。茂兵衛は「殻つぶし役人の縄は受けない」と云い、自ら穴を掘り死装束を付けて入定、鉦を打ちながら死んで行ったそうです。
1638年(寛永15)の川越の大火で焼失した仙波東照宮の再建資材を、江戸から運んだのが舟運の始まりで、館内には、江戸時代から昭和初期までの新河岸川の舟運、船問屋の様子などが再現されています。休館日:月曜日と年末年始、入館料:100円、所在:ふじみ野市福岡3-4-2。
福岡河岸記念館から県道に出ると、東武東上線上福岡駅方面へ行くバスが通りますが、次便迄30分程間が開きました。なので、バス時間調整で北西400m程に在る川崎氷川神社へ行きます。
創建は不詳ながら、甲斐国武田家の家臣、日出間三郎右衛門元春他2名が武田家滅亡後、当地に土着し村を開拓、長宮の氷川神社を勧請して創建したと推察されています。1872年(M5)村社に列格、祭神:須佐之男命、稲田姫命、大己貴命、所在:ふじみ野市川崎147。鳥居は1928年(S3)、狛犬は1952年(S27)の建立です。
川崎氷川神社から再び県道に戻り、北360m程に架かる『#53川崎橋』へ行きます。バスの時間も在るので、此処までが、今回終着地点の橋になります。養老橋から590m上流に架かり、左岸の川越市木野目と右岸のふじみ野市川崎とを結び、埼玉県道335号線(並木川崎線)が通ります。
名称:川崎橋
構造種別:3径間鈑桁
河口からの距離:25.3km
橋の長さ:約105m
有効幅員:約15m
竣工:2010年(H22)
川崎橋南詰めから120m南に在る、西武バスの学校入口バス停から帰宅します。途中、ふじみ野市役所前を通るので途中下車、ふじみ野市のデザインマンホール蓋の序撮りです(笑)。市役所第二庁舎入口前にマスコットキャラクター「ふじみん」と、西武ライオンズ「レオ」との連携協定を記念したタイプと、市役所本庁内に「ふじみん」カラー版2種類が展示されています。消火栓用は遡上途中で撮った奴です。
ふじみ野市役所前に、ふじみ野駅方面へ行くコミュニティバス「ふじみん号」が来たので乗車、ふじみ野駅から帰宅です。下田バス停からのリスタート遡上歩数、19800歩 疲れました。
>>>後書き<<<
次回は川崎橋から遡上して、旭橋、旭橋水管橋、新扇橋までの紹介になります。
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Author:mark60
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