連続テレビ小説「虎に翼」 (第13週・土曜日版・2024/6/29) 感想
NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『虎に翼』
公式リンク:Website、X(旧Twitter)、Instagram
第13週『女房は掃きだめから拾え?』の「土曜日版」の感想。
※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。
人手不足のため「特例判事補」になった寅子(伊藤沙莉)は、仕事が増えて大忙し。多岐川(滝藤賢一)は家庭裁判所の存在を広く全国に知ってもらうため、「愛のコンサート」の開催を一方的に決定。その担当を寅子に指名したため、寅子はますます忙しくなる。そんな中、遺産相続の案件で家裁を訪れたのは、なんとあの梅子(平岩紙)だった。担当弁護士として轟(戸塚純貴)とよね(土居志央梨)がつくことになり、相続問題に明るい兆しが見え始めるが―。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------
作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。
原作:なし
脚本:吉田恵里香(過去作/恋せぬふたり,生理のおじさんとその娘)
演出:梛川善郎(過去作/べっぴんさん,おちょやん,あなたのブツが、ここに) 第1,2,4,7,10,11週
橋本万葉(過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘) 第3,8,13週
安藤大佑(過去作/とと姉ちゃん,となりのマサラ,やさしい猫) 第5,6,9,12週
音楽:森優太(過去作/海の見える理髪店,あなたのブツが、ここに,忘恋剤)
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
法律考証:村上一博(明治大学 法学部 専任教授)
裁判所考証:荒井史男(元名古屋高裁長官 定年退官)
風俗考証:天野隆子(過去作/ごちそうさん,花子とアン,スカーレット)
旧字考証:三浦直人(明治大学大学院 文学研究科 史学専攻 日本史学専修)
医事考証:冨田泰彦(過去作/育休刑事,らんまん.どうする家康)
医事考証:冨田泰彦(過去作/育休刑事,らんまん.どうする家康)
ジェンダー・セクシュアリティ考証:前川直哉(福島大学 教育推進機構 高等教育企画室 准教授)
タイトルバック制作:シシヤマザキ(公式サイト )
取材:清永聡(NHK解説委員:司法・事件・公文書管理・災害)
語り(本編):尾野真千子(過去作/カーネーション,長谷川町子物語,足尾から来た女)
語り(土曜日版):山下誠一郎(過去作/Eテレ「小雪と発酵おばあちゃん」)
副音声解説:山崎健太郎(過去作舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ)
制作統括:尾崎裕和(過去作/恋せぬふたり,鎌倉殿の13人)
※敬称略
ネタバレは本当に困るし、大嫌いではあるが…
「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです!
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。
ネタバレは本当に困るし、大嫌いではあるが。
ある意味で、「本編」を見た視聴者の全員がネタバレを知って見るのが「土曜日版」だ。
今週は、ネタバレを知っているからこそ楽しめた部分から書いてみる。
それは当然、梅子(平岩紙)と大庭徹男(飯田基祐)の三男・光三郎(本田響矢)の反乱だ。
我々は「光三郎の反乱」を知っているから、序盤から涼しげな好青年でいる光太郎が、よね(土居志央梨)が奇しくも怒り心頭でのひと言「どいつもこいつもクソだな」に見えてしょうがない(笑)
これ、もしもネタバレを知らない人が隣にいたら、「見ててよ、こいつクズだからね」といってしまうと思う。
もちろん、「梅子の大反乱」はお楽しみに伏せておくが。
というわけで、今週は「本編」を見たからこその面白さがあったと思う。
しっかりと「寅子の物語」を軸に再構成&再編集
もう一つは、「本編」を見たから少し残念というか。
●脚本と演出は難しいこと。
●描くべき、伝えたい内容には、それ相応の尺が必要なこと。
●朝ドラを見るなら断然に「本編」がおすすめなこと。
この3つを改めて思ったのも今週の「土曜日版」だ。
見ればお分かりのとおり、全体的にメリハリに乏しく、薄味に感じたのでは?
ラジオ番組出演や、甘味処「竹もと」、花江(森田望智)と直明(三山凌輝)や子供たちのほのぼのシーンも少なめだったから、言及しているわけではない。
むしろ、上記の3つを削り、逆に「大庭家の泥沼劇場」も “梅子の母心” まで薄めにして。
寅子の今の仕事のこと… と。
寅子の仕事への取り組む姿勢や決意を、茨田りつ子(菊地凛子)を利用して強調したのだ。
そう、しっかりと「寅子の物語」を軸に再構成&再編集したわけだ。
だから、「土曜日版」としては何ら間違ってはいない。
今回の「土曜日版」がダメだという意味ではなく、むしろ…
でも、「本編」を見た立場では、少し残念… いいや、もったいないなと思う点)もあった。
でも、少し考えてみてほしい。
同じ脚本、同じ演出、同じ俳優、同じ映像素材でも、構成や編集次第で、どうにでもなってしまう… そういうことなのだ。
正しくは、同じ素材でも作り手のセンスやさじ加減や、大人の事情の有無によって、印象が違う作品を作れてしまうということだ。
だから、他のドラマで良くいうように、“ドラマ” なら <映像で見せて(show)魅せる(fascinate)べき!> を忘れるべからずであれと。
誤解してほしくないのは、今回の「土曜日版」がダメだという意味ではないのだ。
むしろ、同じ素材を使い…
「本編」は、朝ドラらしく、今作らしい「エンターテインメント作品」に仕上げ。
「土曜日版」は、今週の寅子が何をやったのか分かる「ダイジェスト版」に仕上げているのも、凄いなと思う。
もちろん、ドラマ大好き人間からしたら「一粒で二度も三度もおいしい」わけだ。
山下誠一郎さんの解説は、「遺言書」を「遺言状」と説明
実は、「土曜日版」で気になったことがある。
それは、妾・元山すみれ(武田梨奈)が持参した封書には「遺言書」と書いてあるのに。
でも、山下誠一郎さんの解説では「遺言状」と説明したことだ。
下記のサイトによると、『「遺言状」と「遺言書」は、同じ意味の言葉です。』とある。
遺言状と遺言書の違いって?3種類の遺言書の書き方や保管方法について解説|西日本シティ銀行
これ、もしかすると、一般視聴者のイメージとして、「遺言書」は法制度に基づいた但しいもの、「遺言状」は法的に曖昧なもの、という感覚に準じて。
先の展開の前に「少し怪しげ」「馬鹿な遺言」な感じを出して、予備知識を入れれてドラマチックに仕立てるという配慮なのかも?
あとがき
今週は、驚いて、怒って、泣いて、笑って… でしたね。
ホント、感情が揺さぶられる朝ドラは久し振りです。
気がつけば「ほぼ半分」を過ぎましたが、先週から巻き返したので、後半戦も楽しみです。
別の記事に、来週登場する星航一(岡田将生)のモデルについてまとめました。
下記にリンクがあるので、よかったら暇つぶしに読んでみてください。
朝ドラ「虎に翼」星航一(岡田将生)のモデルは“初代最高裁長官の長男”三淵乾太郎さん?渋沢栄一との遠いご縁も!
拍手コメント返信(2024/6/28):虎に翼(第65回) ※梅子の花江へのアドバイス「自分が幸せじゃなきゃ」におもうこと
★すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”
★本家の記事のURL → https://director.blog.shinobi.jp/Entry/18979/
【これまでの感想】
第1週『女賢しくて牛売り損なう?』
1 2 3 4 5 土
第2週『女三人寄ればかしましい?』
6 7 8 9 10 土
第3週『女は三界に家なし?』
11 12 13 14 15 土
朝ドラ「虎に翼」は、「戦隊モノ」でなく「和製アベンジャーズ」だと本気で思う理由
第4週『屈み女に反り男?』
16 17 18 19 20 土
第5週『朝雨は女の腕まくり?』
21 22 23 24 25 土
第6週『女の一念、岩をも通す?』
26 27 28 29 30 土
第7週『女の心は猫の目?』
31 32 33 34 35 土
第8週『女冥利に尽きる?』
36 37 38 39 40 土
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