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連続テレビ小説「虎に翼」 (第14回・2024/4/18) 感想

連続テレビ小説「虎に翼」

NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『虎に翼』
公式リンク:WebsiteX(旧Twitter)Instagram

第14回第3週『女は三界に家なし?』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。


よね(土居志央梨)は貧しい生い立ちを明かし、涼子(桜井ユキ)や寅子(伊藤沙莉)など、同級生らが恵まれていることに憤りを感じることを告白する。かける言葉が見つからない寅子は「毒まんじゅう事件」の実際の判例を再検証しようと提案する。はる(石田ゆり子)と花江(森田望智)の力も借り、実際にまんじゅうを作ってみることにする寅子たち。すると、意外な事実が判明する。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

感想の趣旨について
  当ブログの感想は、僭越ながら 「もっと こうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
  作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。



原作:なし
脚本:吉田恵里香(過去作/恋せぬふたり,生理のおじさんとその娘)
演出:梛川善郎(過去作/べっぴんさん,おちょやん,あなたのブツが、ここに) 第1,2
   橋本万葉(過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘) 3
   安藤大佑(過去作/とと姉ちゃん,鎌倉殿の13人,やさしい猫)
音楽:森優太(過去作/海の見える理髪店,あなたのブツが、ここに,忘恋剤)
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
法律考証:村上一博(明治大学 法学部 専任教授)
料理指導:赤堀博美(過去作/花咲舞が黙ってない,厨房のありす)
タイトルバック制作:シシヤマザキ(公式サイト 新窓で開きます
取材:清永聡(NHK解説委員:司法・事件・公文書管理・災害)
語り(本編):尾野真千子(過去作/カーネーション,長谷川町子物語,足尾から来た女)
語り(土曜日版):山下誠一郎(過去作/Eテレ「小雪と発酵おばあちゃん」)
副音声解説:山崎健太郎(過去作舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ)
制作統括:尾崎裕和(過去作/恋せぬふたり,鎌倉殿の13人)
※敬称略



今回の感想は、ちょっと微細なところまで張り込むので…

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです!
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

昨夜23時14分ごろ、愛媛・高知で震度6弱の地震がありました。
愛媛・高知の皆様、今後も余震にお気をつけください。
千葉県北西部は、4月に入って落ち着いているようです。

で、話は変わって。

今回の感想は、ちょっと微細なところまで張り込むので、じっくり読んでいただきたい。

と、冒頭にお断りしておく…

廊下で立ち聞き、井戸端で噂話の"朝ドラあるある"がない!

まず。
今作については、第1週目から「朝ドラらしからぬ朝ドラ」と一定の評価をしてきた。

例えば前回では、「廊下で立ち聞き」「井戸端で噂話」が “朝ドラあるある” なのに。

今作は、「カフェー燈台」のマスター・増田(平山祐介)が山田よね(土居志央梨)の素性をよねの同期たちに喋るシーンで、寅子(伊藤沙莉)がビシッと言った。

寅子「よねさんの話を
 よねさんが いないところで
 よねさんじゃない人から聞くのは
 違うと思うんです」

また、先日に続いて、特集ドラマ『生理のおじさんとその娘』(NHK/2023)の脚本と演出担当のコンビらしく。
生理のことを盛り込み、更に笑いの一部として盛り込むという、ある意味での離れ業をやってのけた。

そういう、一種の大胆な朝ドラ改革的な部分は大いに評価するし、もっとチャレンジしてほしい

もちろん、一般の朝ドラファンにも、スタッフの挑戦は伝わると思う。

微妙な表現をスタッフと演者が微妙なさじ加減で調和させた

で、今回だ。
普通に見たら、なんてことなない… というか。

好意的に楽しんでいる人は、ほぼ引っ掛からない部分であり。

疑問視しながら見ていている人は、恐らく引っ掛かる部分

そこを、私は、スタッフ、演者たちが微妙なさじ加減で調和させた… と思う。

ホント、微細な部分だから、文字、テキストでは伝わらないかも?

"よねの初期設定" に、あらためて注目してみた

やってみる。

まず、注目は “よねの初期設定” だ。

「泣けた!」「応援したい!」はどうでもいい。

よ~く考えれば分かるが、よねが弁護士を目指した本当の理由がまだ描かれていない(伝わってこない)。

寅子たちと同じで女性の権利を、弱い立場の女性を助けたい… といった“感じ” であることは理解できる。

ただ、前回のあるシーンを思い出してほしい。

自暴自棄になっていたよねを「これが弁護士の仕事なんだ!」と開眼させた弁護士・緒方(戸田晶宏)の “設定” だ。

緒方は完全なる善人、女性の味方の男性弁護士だったか!

少なくとも私には、弱い女性をカモにした悪徳弁護士の “一面もあった” と見えた。

そう、よねが悪徳弁護士の施しを受けたことで、弁護士を目指す “設定” で、今作として正しいのか?

そういうこと。

だって、よねが貧しくて、苦しくて、そこから這い上がってきた若き女性の “設定” なのだから。


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なぜ、私がこれほどに “設定” を強調するのか?

なぜ、私がこれほどに “設定” を強調するのか?

以前から口が酸っぱくなるほどに言い続けている。

人物だろうが、状況だろうが “設定” は “物語” でない! のだ。

付け加えるなら。

“物語” は “流れや展開” で。
“設定” は “物語” を動かくための基盤や装置である。

例えば、将棋に例えると、勝負のはじめ、将棋盤の上に駒が並んだ状態が “設定”。

勝負が始まって、個々の駒が動いて、互いに影響し合って進んでいくのが “物語”。

だから、よねが子供時代に苦労しようが、極論をいえば別にどうでもいいこと。

今作において、よねの設定で最も大切なのは、大学内での “相手を認めようとしない態度” であり、“弁護士になろうとした動機” にほかならない。

しかし、今作はここ数回を通して、よねが弁護士に相応しくない人間性であるように描いてきた。

ここが、私の合点がいかなかったところなのだ。

ヒロインと出会いの当初ウマが合わないサブキャラは貧しい

でも、ひとつ擁護というか、「もしかして?」と思う節があったから見守ってきた。

それは、朝ドラあるあるとして、ヒロインと出会いの当初はウマが合わないサブキャラはだいたい貧しい… があると思うのだ(笑)

例えば、前作『ブギウギ』(NHK/2023年後期)では、ヒロインの同期・桜庭和希がそれだ。

朝ドラ『舞いあがれ!』(NHK/2022年度後期)なら、ヒロインの同級生・望月久留美だ。

両者とも、後半ではヒロインと友情をかわすが。

このように、よねの人物設定を、あえて “朝ドラあるある” と考えれば、納得できるのだ。

やはり、朝ドラに限らず、学園ドラマにおいては、「悪友が親友になる」はお約束事だ。

なくてもいいが、あったほうが盛り上がる。

だから、今作も、ここは “あるある” を組み込んできたと、好意的に捉えてきたのだ。

寅子の名ゼリフで、よねが感情移入しやすいサブキャラに!

そして、私の好意的な見方が間違っていなかったと証明されたと感じたのが、次の寅子のセリフだ。

よね「この社会は 女を
 無知で愚かなままにしておこうとする。
 (中略)
 戦いもせず 現状に甘んじるやつらは
 もっと愚かだ」
寅子「それは絶対に違う。
 いくら よねさんが戦ってきて立派でも
 戦わない女性たち 戦えない女性たちを
 愚かなんて言葉で くくって終わらせちゃ駄目。
 弁護士以前に 人として大切なことだと思う

きっと、脚本家は、この寅子のセリフの視聴者への説得力の大きさや強さに確信を持っていたのだ。

寅子が、よねに、これを進言すれば、よねも、違和感を抱いていた視聴者も、心変わり、軌道修正してくれると。

そんな脚本家のプロとしての覚悟や自信や、少し大げさに書けば矜持のようなものが見えた瞬間だ。

月曜から描き続けてきた、法律を唯一の武器と主張するよね、寅子の考えや言動を否定するよねだが。

4日目の木曜日で、共感できる、感情移入しやすいサブキャラになったと思う。

よねへの違和感を薄めるための、15分間の構成が見事

話は前後するが、この寅子の よねへのひと言の前段にも注目だ。

前回で私が妄想したとおり、「毒まんじゅう事件」では「防虫剤入りの手作り毒饅頭」、猪爪家の嫁姑問題は「猪爪家の味の煮豆」を盛り込みそうだ。

それはそれとして、今回で良かったのは、まずアバンタイトルだ。

前回で、身につまされるような「よねの話」を、なんとコミカルなミニコント風に仕立て直した。

これで、最初に視聴者のよねへの、演者の土居志央梨さんへのとっつきにくさを薄めた。

そして後半の「毒饅頭づくり」のシーンでも、更に薄めた。

二段階に薄めたところで、寅子の演説を入れたことで、いい塩梅に薄まったと思う。

今回の終わり方ではどこまでよねが変わったか分からない。

でも、次回が金曜日であることを鑑みれば、来週明けで時間経過するだろうから、その前に何らかの決着は見せてくれると期待したい。

あとがき

私の思ったことが伝わったでしょうか?

ラストの語りが良かったです。

N「私たちは いつの時代も こんなふうに
 都合よく使われることがある」

一難去ってまた一難ではありますが、着実に一つずつ解決していくのは、スッキリしますね。

それと、よねの印象も変わってほしいと思います。

まっ、今のところ、このスタッフとキャストならやってくれると信じられます。

みっきーの植物図鑑(第221回)

私の住む「市」は人口増加中でして、保育園や幼稚園、小中学校も統合して減るどころか、新設しております。

そのおかげで、どんどん空き地が減っており、去年まですぐ見つけられた草花が見つけにくくなりました。

そんなこんなで、少し離れた市民農園の端っこの土手で見つけたツクシです。

ツクシ

青空に、すくすくと伸びる土筆を見ると、春の訪れを感じますね。

すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”

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【これまでの感想】

第1週『女賢しくて牛売り損なう?』
1 2 3 4 5  
第2週『女三人寄ればかしましい?』
6 7 8 9 10  
第3週『女は三界に家なし?』
11 12 13 

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連続テレビ小説『虎に翼』第14回

内容自身の生い立ちを語るよね(土居志央梨)は、“もう関わるな”と、寅子(伊藤沙莉)たちに告げた。どのように声をかけていいか分からない寅子達。そこで法廷劇の検証をすることを提案する。敬称略作、吉田恵里香さんハッキリ書いておくが。個人的に、登場人物の“初期設定”の内容は、どうだろうが、どうでもいいと思っている。。例え、それが主人公であっても。重要なのは、その設定が、“物語”に反映されているかどう...
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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