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連続テレビ小説「虎に翼」 (第36回・2024/5/20) 感想

連続テレビ小説「虎に翼」

NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『虎に翼』
公式リンク:WebsiteX(旧Twitter)Instagram

第36回第8週『女冥利に尽きる?』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。


結婚した寅子(伊藤沙莉)は弁護の依頼も来るようになり順調な日々を送る。ある日、手伝いとして働くよね(土居志央梨)と共に、子の親権を義父と争う女性の依頼を引き受ける。両国満智(岡本玲)は夫に先立たれ、しかも亡き夫の子を妊娠中。金策に困り果てて夫の友人を頼ったが、「著しき不行跡」として義理の両親から訴えられた。彼女の味方として張り切る寅子だったが、そんな寅子を優三(仲野太賀)は心配していた。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

感想の趣旨について
  当ブログの感想は、僭越ながら 「もっと こうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
  作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。



原作:なし
脚本:吉田恵里香(過去作/恋せぬふたり,生理のおじさんとその娘)
演出:梛川善郎(過去作/べっぴんさん,おちょやん,あなたのブツが、ここに) 第1,2,4,7
   橋本万葉(過去作/とと姉ちゃん,生理のおじさんとその娘) 第3,8
   安藤大佑(過去作/とと姉ちゃん,となりのマサラ,やさしい猫) 第5,6
音楽:森優太(過去作/海の見える理髪店,あなたのブツが、ここに,忘恋剤)
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
法律考証:村上一博(明治大学 法学部 専任教授)
料理指導:赤堀博美(過去作/花咲舞が黙ってない,厨房のありす)
タイトルバック制作:シシヤマザキ(公式サイト 新窓で開きます
取材:清永聡(NHK解説委員:司法・事件・公文書管理・災害)
語り(本編):尾野真千子(過去作/カーネーション,長谷川町子物語,足尾から来た女)
語り(土曜日版):山下誠一郎(過去作/Eテレ「小雪と発酵おばあちゃん」)
副音声解説:山崎健太郎(過去作舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ)
制作統括:尾崎裕和(過去作/恋せぬふたり,鎌倉殿の13人)
※敬称略



我が家の "走る翼" のお話

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです!
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

先週金曜日の感想で、愛車タフトを初車検に出した話をさせていただきました。

これが、証拠写真です(まだ、車検証が届いておりません)

愛車タフトを初車検

3年間の走行距離は、約1万4千キロで、特に不具合なし。

我が家の “走る翼” のお話でした。

「こんなご時世だ。めでたい知らせは やっぱり いいもんだ」

第33回(5月15日放送)で、久保田(小林涼子)が婦人弁護士として初めて法廷に立ったのが昭和15年(1940)。

で、はる(石田ゆり子)の日記帳のよると、「昭和17年(1942)1月24日(土)」が今回の冒頭だ。

解説するまでもないが、前年の昭和16年(1941)12月8日に日本軍がハワイ真珠湾攻撃、米英に宣戦布告。
約9か月にわたる太平洋戦争が始まって、それから「2か月未満」の出来事というわけだ。

今回は、朝ドラのお約束で、花江(森田望智)が「大日本国防婦人会(「国」「会」は旧漢字表記)」のたすき掛けで登場

そして、寅子(伊藤沙莉)と優三(仲野太賀)が、恩師の穂高重親(小林薫)に結婚報告のシーン。

穂高「ハハ 何せ こんなご時世だ。
 めでたい知らせは やっぱり いいもんだ」

今回は時間経過もあって、「こんなご時世だ」だから、その後の様々な場面で “時代=太平洋戦争勃発当初の日本” を盛り込んだ。

このセリフを聞いて思い出したことがある。

私事だが、コロナ禍のまだまだ初期のころ、ホテルの仕事が全部キャンセルになって落ち込んでいたのだが。
そのときに、姪っ子の結婚式の招待状が届いて、本当にうれしかった。

しかし、コロナ感染が拡大し、2度の結婚式の延期で、ついに式は挙げずに、その後無事に赤ちゃんが生まれて、今日に至る。

今思えば、食事なしで親族のみの食事会だけでも開催していれば、亡き妹も娘の晴れ姿を見られたのに…
そんなことを思い出してしまった。

朝ドラの「1942年」は、なかなかしんどいくだりが多い

話を朝ドラに戻そう。

因みに、朝ドラ『カムカムエヴリバディ』では第3週『1942-1943』が該当し、こんな内容だった。

太平洋戦争が始まり、雉真繊維の社長・千吉(段田安則)は、跡取りの稔(松村北斗)と銀行頭取の娘との見合いを進めていたため、それを知った安子(上白石)は身を引こうとする。
しかし、稔が学徒動員で出征することになり、稔の弟・勇(村上虹郎)の頼みで千吉は見合い話をやめ、安子が稔を支える相手だと認める。
安子と稔は祝言を挙げ、稔の出征まで幸せに過ごす…

いずれにせよ、朝ドラの「1942年」はなかなかしんどいくだりが多い

小林薫さんでいうなら、朝ドラ『カーネーション』で善作(小林薫)が息子・勝(駿河太郎)の出征祝い酒を酌み交わすシーンが忘れられない。

"殿方のことが分かってないトラちゃん" の設定だから…


N「確かに順風満帆」
よね(回想)「逃げ道を手に入れると
 人間 弱くなるもんだぞ」
優三(回想)「僕は ずっと好きだったんだけどね
 トラちゃんが」
N「自分が望んだものは 全て手に入りました」

これは、第33回(5月15日放送)で、寅子の義姉の花江(森田望智)の実家で女中をしていた稲(田中真弓)が登場して、寅子に言った次のセリフのアンサー(回答)になっている。

稲「寅子さん 全ては手に入らないものですよ?」

で、きれいにまとめて終わるのかと思いきや、「でも…」の後に新婚ならではの。。。は、手に入らず。

そういえば、朝ドラ『らんまん』では、夜の営みを感じさせる描写がたくさん盛り込まれ、賛否両論あった。

しかし今作は、“殿方のことが分かってないトラちゃん” の設定だから、“淫楽を共にする関係” は深入りして描かない

でも、ほんのわずかに “乙女” を見せた寅子が本当に今作らしい表現で。

そう思ったら、今週の演出担当は第3週『女は三界に家なし?』以来の橋本万葉(はしもと まよ)氏

そう、生理や月経のことを今作で表現したディレクターだ。

性差別するつもりはないが、戦時中の男女を橋本氏が映像化するのは、かなり興味深いし、期待も高まるのは私だけではないと思う。

成功も失敗もするから、全ての登場人物に人間味を感じる

中盤からは、女性弁護士として、よねの協力もあって、仕事も順調な寅子だ。

そして、子供の親権を義父と争う女性・両国満智(岡本玲)の依頼案件のくだり。

よね「やっぱりな。金に困れば
 女は道を外れていくしかない」

よねらしい、誰よりも女性の味方であり、男性敵視のキャラクターらしいセリフだ。

そして、満智のウソを問い質そうとする寅子と、「やめとけ」と制止するよねの対比を経て。

満智「やっぱり女の弁護士先生って
 手ぬるいのね」

…と、描いておいて、雲野六郎(塚地武雄)の厳しいひと言。。。

雲野「君の失態が 誰かの人生を狂わせたことを
 忘れてはいかん」

事前の、夫で法律を学んでいたからこその優三の次のセリフがネタ振り、伏線になっていたのも悪くない。

優三「決めつけて突っ走ると
 思わぬヘマをするから」

今作の新たな面白さを感じたのは、このように “主人公の失敗” を真正面から描いた点だ。

これまでの朝ドラでも、いわゆる「七転び八起き」的な主人公はたくさんいた。

しかし、それらの多くは “くじけない主人公” を強調するための道具のような役割だった。

でも今回の失態は、“成功も失敗もする主人公” を強調する役目だったように思う。

成功も失敗もするから、寅子に、よねに、雲野に、そして全ての登場人物に人間味、人間性を見ること、感じることができるのだとも思う。

そして、よねよりも長くお辞儀をする寅子に感情移入、共感するのだ。

あとがき(その1)

弁護案件、裁判内容を丁寧に描いているのが良いと思います。

今回は、寝室で人形を使った説明が分かりやすくて良かったです。

私も、岡本玲さんだったので“魔性の女” に変貌するとは思いませんでした(汗)

あとがき(その2)

さて、昨夜の TBSドラマ『アンチヒーロー』も、冤罪を扱う内容ですね。

その感想で、次のように書いたばかりです。

自分が “良かれ” と思う行動原理や価値基準は、自分の大切な家族や忘れられない過去によって形成されている

偶然ですが、今回の寅子の満智への先入観というか決めつけは、梅子(平岩紙)の身の上話が頭の片隅にあったのかも?

そう考えれば、寅子の行動原理や価値基準は、寅子の大切な家族や忘れられない過去によって形成されているわけです。

もちろん、雲野先生も、よねも。

人間ドラマとしても、実に面白いですね。

あとがき(その3)

先週まで「すべて・全て・凡て・総て」という表記は、常用漢字表に則って、平仮名表記「すべて」で統一してきました。

しかし、ふとテレビの字幕では「全て」という漢字表記になっているのに気づきまして、調べたところ…

平成22年11月30日付で、「常用漢字表」における表記の仕方が変更になり、「すべて」と平仮名表記されていたものを「全て」と漢字表記に改めることになったそうので、当ブログも準ずることにしました。

当ブログには視覚障がいの読者様もおられまして、音声ブラウザを利用されているので、「見せる」と「魅せる」を区別する必要性を感じて、「見せて(show)魅せる(fascinate)」などの英語併記をしたりもしています。

もちろん当ブログは公文書でも新聞や放送関連でもないので、厳密に書き分ける必要はないとは思うのですが。

まっ、表記や表現を統一すれば、読みやすいかなと思ってやっております。

それだけの話なのですけど…

今週も、『虎に翼』を応援しようと思います。


すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”


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【これまでの感想】

第1週『女賢しくて牛売り損なう?』
1 2 3 4 5  
第2週『女三人寄ればかしましい?』
6 7 8 9 10  
第3週『女は三界に家なし?』
11 12 13 14 15  

朝ドラ「虎に翼」は、「戦隊モノ」でなく「和製アベンジャーズ」だと本気で思う理由 新窓で開きます

第4週『屈み女に反り男?』
16 17 18 19 20  
第5週『朝雨は女の腕まくり?』
21 22 23 24 25  
第6週『女の一念、岩をも通す?』
26 27 28 29 30  
第7週『女の心は猫の目?』
31 32 33 34 35  
第8週『女冥利に尽きる?』

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連続テレビ小説『虎に翼』第36回

第8週「女冥利に尽きる?」内容昭和17年1月寅子(伊藤沙莉)は優三(仲野太賀)との結婚を、穂高(小林薫)に報告。弁護士としての仕事も来るようになったと。よね(土居志央梨)の協力を得て、仕事は順調。ある日、両国満智(岡本玲)という依頼人がやって来る。子の親権を巡り義父と争う女性だった。敬称略作、吉田恵里香さん演出、橋本万葉さん先ずは、序盤から“こんなご時世”ということで。いろいろなシチュエーシ...
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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