今はどうか知らないが、80年代初頭、大学で甘い言葉遣いで学生に近づいてきて、いったん受け答えしたらしつこく絡みついてくるやつらがいた。そいつらは、たいてい「原理研究会」に属していた。
この「原理研究会」こそ、統一協会の下部組織なのである。そもそも、この「原理」は、「統一原理」、つまり統一協会の教義のことなのだ。
たいていの新入生は、大学に入学すると、「原研には注意しろよ」というアドバイスを受ける。そこで、新入生は「原理研」を知り、統一協会を知り、たいていの大学で左派的な学生新聞に対抗して作られている第二学生新聞のほとんどが、統一協会の息のかかったものであることを知ったものだ。
岸信介、福田赳夫、中曽根康弘、安倍晋太郎、などなど。
巣鴨プリズンから出てきて政界に復帰し、首相にのぼりつめた岸信介は、戦後保守政治と右翼や暴力団とのつながりの基礎を作った人物といわれている。「きっこの日記」によく出てくる、「自民党森派とホニャララ団の癒着」は、元をたどればすべて岸信介に行きつくのだ。
岸は、右翼の児玉誉士夫とも盟友関係にあり、岸の疑惑は数え上げればきりがない。だが、孫の阿呆晋三と違って岸は非常に頭がよく、尻尾をつかまれるような真似はしなかった。
児玉誉士夫については、書き切れないので、Wikipediaの「児玉誉士夫」の項を参照いただきたい。
特にこの中の、「韓国との癒着」の項目は必読で、岸の名前も出てくる。ここに、安倍晋三と統一協会の癒着の原点がある。
前にダグラス・グラマン事件のことを書いた。この事件で、小泉内閣の指南役であった故松野頼三氏が収賄を認めながら時効の壁に阻まれて立件されなかったのだが、松野の収賄などは、この事件の氷山の一角でしかなく、真の主犯は、岸信介だったとされている。
安倍晋太郎もまた、統一協会と結びついた人物だった。数年前から2ちゃんねるなどで流布している「サワヤカな安倍晋三は」の一説から拾うと、
「サワヤカな安倍晋三の父親の安倍晋太郎は勝共連合(統一協会)で韓国ロビーだなんてことはない。安倍晋太郎は数百人の統一協会信者を自民党秘書にしていない。サワヤカな安倍晋三は安倍晋太郎がリクルート事件を起したとき、安倍晋太郎の秘書なんかしていない。」
(最近、カマヤンさん、反戦な家づくりさん、薫のハムニダ日記さんなどに、このコピペの改訂新版が出ています。抱腹絶倒なので必読です)
以上のことを知っている人間にとっては、安倍晋三が統一協会と癒着してるなんて当たり前で、もし万一、祖父や父の代の癒着を断ち切ってたとしたら、その方が驚きなのに、安倍信者は朝鮮総連が韓国のサイトに書かせたのだなんとか、いい加減なでたらめを言っている。北朝鮮は、むしろ安倍と統一協会の癒着をインペイしたい立場のはずなのだ。
どうせ安倍信者には、彼らの言説の根拠を示すことなんかできるわけないから、ほっとけば良いと言いたいところだが、現実には電通の圧力か何か知らないが、国民に安倍晋三の実像が伝わらないシステムができあがりつつあるみたいだから、面倒だけどこうして繰り返してブログに記事を掲載せざるを得ないのだ。
本当は、もっとほかのことをたくさん書きたいんだけど。
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- 「原理研究会」のことを思い出した (2006/06/12)
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ヘンリ-オオツさんのブログの記事を見て、こちらに来ました。
確か、統一教会は、70年代からすでに大学で「原理研究会」として活動していたと思います。
どうでもいいような壷などをバカ高い値で売りつけるインチキ詐欺商法で、社会を騒がした連中でしたね。その悪質ぶりは現在でも変わらないと、いうより安倍晋三などとの結ぶつきでより悪質になったということでしょう。
共謀罪推進派は、このような連中がその悪事を暴露されたり、告発される事を恐れている連中で、言論の自由・表現の自由を弾圧しようと躍起になっているのでしょう。
なぜ、躍起になっているかと言えば、悪事が大々的にばらされる事は、彼ら悪党にとっては死活問題だからです。
共謀罪は廃案になったわけではないのですから、廃案に追い込むまでに世論を広げることが必要です。
2006.06.19 19:21 URL | 大地 実 #- [ 編集 ]
大地 実さま
コメントありがとうございます。
80年代初頭というのは、私の個人的体験のことで、70年代には既に彼らの活動が活発になっていたことは知っています。
60年安保から60年代末の大学闘争に手を焼いた政権側が、統一協会を利用して、学生の右翼化を図ったところから、統一協会の暗躍が始まったようですね。もちろん、その創始者は岸信介です。岸というのはとんでもない売国奴だったようです。
その岸の孫である安倍晋三が世襲で統一協会と癒着しているからこそ、統一協会に祝電を送った。これは、当然の論理的帰結なのですが、安倍は卑劣にも、「地元事務所から『官房長官』の肩書きで祝電を送付したとの報告を受けている。誤解を招きかねないので担当者にはよく注意した」(「風に吹かれて」さんのブログから引用)などと、事務所が勝手にやったことであるかのように言い逃れしようとしているようです。
「羊の皮をかぶった狼」とは、安倍晋三のためにあるような言葉でしょう。
早く、「AbEnd(安倍エンド)」を実現させたいものです。
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長屋政談(4)長屋で「仕事」を語る
ある日の昼下がり。おなじみ長屋の面々が、ディスプレイをのぞきこんであーだこーだ言っております。
2006.06.16 13:28 | 川辺より