それに気づかない者が、医療費の切り詰めを狙う財務省の後押しをする。そして今回は、その中に「反小泉」ブロガーとして有名なきっこさんもいた。それが一連の「漢方薬騒動」の本質である。そんな中にあって、『村野瀬玲奈の秘書課広報室』のコメント欄でことの本質を明らかにしようと活発な投稿を繰り返したみどりさん(ブログ『労働組合ってなにするところ?』管理人)の果敢な言論は特筆に値するものだったし、『きっこの日記』を支持したのは良いけれども、みどりさんに対して誹謗中傷を繰り返した「学士様」kaetzchenのコメントは、醜悪極まりないものだった。ブログのコメント欄やトラックバックでkaetzchenを放牧しているブロガーたちは恥を知るべきだ。
kaetzchenをコメント欄に飼っているブログの一つとして、『逝きし日の面影』がある。このブログは、私をはじめとする数人のブログ管理人を事実無根の「解同」(部落解放同盟)呼ばわりし、他にも何人かの共産党支持ブロガーを罵倒している。しかし、全く根拠のない「解同」呼ばわり(現に私は解同のメンバーではないのだから、かつて「布引洋」と名乗っていた同ブログの管理人が証拠を示せないのは当然である)に「睨まれていない」ブロガーたちは、平気で布引洋とTBを交換し合って恥じるところがない。あきれるばかりの事なかれ主義である。こういう人たちが「リベラル」だの「護憲」だのを掲げているとは、なんとひどい偽善ぶりだろうか。そして彼らは揃いも揃って腰抜けばかりだから、こうして私が非難しても、反論する勇気を持たず、仲間うちで馴れ合っているだけだ。見下げ果てたものである。
私と同じように、かつて布引洋に「解同」呼ばわりされたブログ『多文化・多民族・多国籍社会で「人として」』の管理人、仲@ukiukiさんは、布引洋を非難する『kojitakenの日記』につけた「はてなブックマーク」のコメントで、下記のように書いた。
「逝っちゃってる人」とTB交換等しながらも、諍いが起きぬまま今日まで来れた方々、いい加減自省してみるべきではないかと、http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20091206/1260058625 を読んで、思いを新たに、そして呆気に。
ここで私が何を言いたいのかというと、自分が被害に遭っていないからといって見て見ぬふりをして、平然と布引洋のような人物とTBを交換する事なかれ主義が、ファシズムを招くということだ。そのような人たちは、自ら「私は全体主義者のカモですよ」と看板を掲げているようなものである。彼らにニーメラーの詩に言及する資格はない。
そんな人たちだから、民主党政権が「無駄を削る」と称して、財務省と結託して行政サービスの縮小を図っても、これを的確に批判することができない。「彼ら」にできることは、せいぜい沖縄の米軍基地問題で「辺野古移転」を強行しようとしている岡田克也外相をスケープゴートにして、鳩山由紀夫や小沢一郎を不問に付すことだけだ。岡田外相の拙劣さはもちろん全くいただけないけれども、岡田克也一人に責めを負わせて済む話ではないことは明らかだ。しかし、「彼ら」には現実を直視することができない。
たとえば政府が医療費を削減するということは、患者に負担させるというのと同義なのである。そんなことにさえ気づかずに、政府の「事業仕分け」に拍手喝采し、批判するものを「自公の工作員」、「共産党支持者」、あるいは「解同」などと決めつけるのが、「彼ら」のやり方である。特に、「支持者」や「工作員」ならともかく、「解同」呼ばわりというのは、「解同」の構成員であると事実無根の決めつけをしているものであり、論敵を誹謗中傷するための嘘をついているものである。そういう悪意の嘘つきと親しくするような人間に、人権だの平和だのを語る資格はない。
そのような人たちだから、ブログ仲間が城内実のような極右政治家を支持すると、簡単にそれに同調してしまう。総選挙前、リベラル・平和系とされるブロガーの間で、城内実の支持者または城内実に理解を示す者は異様なくらい多かった。布引洋もその一人である。
その城内実は、先日読売新聞主筆の渡邉恒雄(ナベツネ)と会見し、ブログにナベツネとのツーショットの写真を披露している(下記URL)。
http://www.m-kiuchi.com/2009/12/03/watanabetsuneosyuhitsu/
城内実は、ナベツネを「大変ものごしが丁寧な、ほんものの紳士だ」と絶賛している。会見の内容は、「あえて詳細について書くことは差し控えたい」と書いているが、そう書いた直後に下記のように書いている。
ただ、小泉竹中構造カイカク路線に対する痛烈な批判と、現下の景気低迷期にあっては公共事業をはじめとして内需拡大をすべきであり、世界一の債権国である日本の財政が破綻するということはないと喝破されたことに、大変感銘を受けた。このことだけはしるしておく。
(城内みのるの「とことん信念」ブログ 2009年12月3日付エントリ「渡邉恒雄読売新聞社主筆(写真付)」より)
ここで赤字ボールドで示した部分だけ切り取れば、ナベツネと城内実の共通認識は正しく、「事業仕分け」などに熱中して、緊縮財政路線をとろうとした鳩山由紀夫首相や藤井裕久財務相は間違っている。ところが、妙に世論や民主党支持ブログなどが鳩山政権を持ち上げるものだから、ナベツネや城内実に正論を言われてしまうのである。
1984年から1999年にかけてナベツネが書いた論説を集めた『ポピュリズム批判』(博文館新社、1999年)を読んだことのある私は知っているのだが、ナベツネはケインズ主義を激しく攻撃した人間である。同書から、ナベツネが1990年に書いた「『ケインズ社会主義』とは何か」の一部を抜粋して紹介する。これは、1990年1月5日付朝日新聞社説「『ケインズ社会主義』の時代」をナベツネが批判したものである。
もともと、ケインズは反社会主義である。赤字財政による巨額な公共投資で有効需要を喚起し、完全雇用を達成するというその理論は、インフレによる実質賃金の切り下げを是認し、ある意味では急進的な資本主義である。戦後、英国労働党が基幹産業の国有化とともに、ケインズ的な手法を採用したが、「イギリス病」を起こして惨憺たる失政を残した。また石油ショック後の世界的スタグフレーションで、ケインズ主義の弊害が指摘された。「ケインズは死んだ」とまで言われ、対極的なハイエックの復活が論じられている。
(中略)
日本経済はやっと今年赤字国債発行から脱却した。世界的に破綻してしまったケインズ主義と社会主義を結び付けて、これからの日本に導入すれば、「大きな政府」と赤字財政に逆戻りして、非効率、浪費、重税、ついにはひどいインフレをもたらし、社会的弱者を最もいじめる結果となろう。
(渡邉恒雄 『ポピュリズム批判』(博文館新社、1999年) 128-129頁)
これは、バブル崩壊が始まる直前に書かれた文章である。引用しなかった部分に、ナベツネ自身の立場は、ケインズ主義と反ケインズ主義の中間点だと書かれているが、この文章および他の論説などを読むと、中間点とはいいながら、かなり反ケインズ主義寄りの主張をしていることがわかる。ナベツネ自身の立場はその後変化していないが、小泉・竹中政権の時代になると、政権や世論がナベツネ以上の経済右派に振れてしまったために(その中には民主党はもちろん、社民党や朝日・毎日新聞なども含まれる。2001年には社民党までもが「改革」という言葉を肯定的に用いていた)、相対的にナベツネが経済左派になっただけだ。
ここで指摘すべきは、この論説が書かれたのち、小泉・竹中やそれに先立つ橋本龍太郎政権が断行した反ケインズ的な政策は、ひどいデフレをもたらして「社会的弱者を最もいじめる結果」を招いたことだ。ナベツネの予見は当たらなかった。
景気が良くなって税収が増えれば財政が改善されることは、バブルの頂点の時期に「やっと赤字国債発行から脱却した」とナベツネ自身が書いていることからも明らかである。逆に言うと、バブル期にバラマキをやって景気を過熱させた竹下登政権の政策は間違いだったということになる。本来、財政再建はバブル期のような好況期になすべき仕事だった。深刻な不況期に「事業仕分け」で国民の人気を得ようなどという政策は、ナベツネや城内実に批判されて当然である。
問題は、ナベツネや城内実の「真の目標」は何なのかということで、もちろん彼らの最終目標は改憲(城内実の場合は「自主憲法制定」)である。本来左派がなすべき「事業仕分け」への批判を、右派にお株を奪われている現在の事態は、今後政権の経済失政が日本の不況をますます悪化させて国民の不満が高まっていったときに、ナショナリズムへの傾斜を招きかねない。私が「国家社会主義の台頭」を警戒する文章を書くようになったのは、もとはといえば、昨年10月に大阪で聴講した辺見庸の講演会に触発されたものであり、もちろん辺見庸は左翼といえる人である。城内実が国籍法改正反対に絡んで書いたレイシズムむき出しのブログ記事を何度も何度もさらしものにするのは、国家社会主義の台頭を恐れるからである。ナベツネにも城内実のブログ記事をよく読んでほしい。その上で城内実を支援するのなら、もう何も言うことはない。また、これまで城内実応援の旗を振ってきた人たちには、ナベツネと城内実の握手をどう考えるのか聞きたい。彼らは、憲法を改定するために保守勢力の再編を狙っている。一昨年にナベツネが仕掛けた「大連立」を思い出してほしい。そんなものに、「9条を守れ」と言っている人間が手を貸しても良いのか。
このままでは、左翼が先頭を切って日本を右傾化させてしまうように思えてならない。現政権が転ぶと極右が台頭する。だからこそ、政権交代の旗を振った人間であればあるほど、現政権にも厳しい目を向けていかなければならない。
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kaetzchenは滅茶苦茶ですね。解同と共産党は不倶戴天の敵ですよ。
2009.12.07 08:35 URL | puyonyan #- [ 編集 ]
難しいところですよね。
現政権の批判を倒閣に結びつくところまで発展させると、kojitakenさん仰るところの右派、現自民党その他の台頭・復活は確実。
と言って、現政権の事業仕分け、財務省主導の経済切り詰め対策を支持するわけにもいかない。
私なんかはせめてその中間で官僚(機構)批判の某党に支持を集めて現政権に圧迫感を与えるしか無いんじゃないかと考えてしまうんだけど、新自由主義はとにかく駄目だ、という観点ではそうもいかない。
亀井静香は平沼一派との結びつきを容易に行いそうで、警戒感を持って見ておくことが必要だし。
私は泥をひっちゃかぶっても官僚機構改革が将来的にはやはり日本の鍵だと思うのでアレですが、
そうでない所では共産党・社民党勢力にやはり頑張ってもらうしか、選択肢が無いかとも思います。(実際、社民党 福島みずほ大臣はよくやってると思います)
2009.12.07 11:36 URL | 朱の盤 #XQYq98OQ [ 編集 ]
kaetzchenはただの馬鹿です。
逝きし日の面影の布引洋氏の書いたご紹介の文章を読むに
相当狂ってますね。(笑)
ブログ名は、「逝っちゃってる日の面影」にしたほうが
良いと思いました。
2009.12.07 12:41 URL | フリスキー #iMBi6aSc [ 編集 ]
ブログ主様が新自由主義を毛嫌いされる理由が分かりません。小泉・竹中改革はセフティネットを切ったことと円キャリーを助長したことは問題だったけど、規制緩和で景気を回復させ、無駄な土建を削って財政赤字を縮小した功績は認めてあげましょう。政権交替が起こったのも土建切りのおかげです。
現政権の事業仕分けも、セフティネット予算を確保するための優先順位付とみて、支持します。
これだけ財政赤字が大きくなると、さらにバラマかれても将来の増税を警戒して、消費する気にも、バラマキを主張した党に投票する気にもなれません。定額給付金の愚があったばかりじゃないですか。
国民の貯蓄率も低下しているので、国債の国内消化もそろそろ難しくなります。いったん消化不能になると、日本国の信用失墜は早いですよ。外貨借入金利が高くなり、輸入コストも、輸出代金受け取りリスクも高くなります。多額の米国債を所有していても長期ですからね。中途換金は国際政治的にも国際金融的にも無理です。
朱の盤様とたぶん同じ党を受け皿として期待しています。利権世襲ウヨに嫌気がさした自民党員や、亀井氏の火遊びに危機感をもった民主党員の受け皿として。
2009.12.07 19:32 URL | トホホ #/Amn5WiM [ 編集 ]
鳩山氏は東アジア共同体とぶち上げていますが、EUの例をみても分かる通り、これだけ財政赤字の大きい日本国は、共同体には入れてもらえません。
財政赤字の大きい国はインフレ政策(日銀にゼロ金利や貨幣供給増加を要求する政策)にかられやすいので、そんな危険な国と財布を一緒にして、自国をインフレに巻き込みたくないと他の国が考えるからです。
この財政赤字をなんとかしないかぎり、東アジア共同体も対米自立外交も、成り立たないわけです。
2009.12.07 20:07 URL | トホホのホホホ(追加) #/Amn5WiM [ 編集 ]
コメント欄で新自由主義を擁護されている方の主張がよく理解できません。
「事業仕分け」に代表される鳩山政権の政策はまさしく新自由主義(緊縮財政をその大きな特色とする)であって、その結果、小泉内閣発足当初からの2年間同様、大きく株価が下がっているんですけど。
まさか、どっかの斜陽政党の宣伝に騙されて、民主党の政策を「社会主義」だなんて思ってるんじゃないでしょうね。
2009.12.07 20:18 URL | kojitaken #e51DOZcs [ 編集 ]
>規制緩和で景気を回復させ、無駄な土建を削って財政赤字を縮小した功績は認めてあげましょう。
トホホさん、完全に事実を誤認しています。評価の問題ではありませんよ。事実を見ていません。
小泉内閣のもとで、我が国の累積債務は200兆円も増大します。
財政赤字を縮小するどころか「小泉内閣は財政赤字を倍増させた」のが事実です。
原因は2005年まで毎日続けたムダな為替介入です。為替介入の原資は短気政府証券(国債の一種)です。下落傾向のあったドルを買い支えるために国債で調達した円を国債為替市場で毎月数千億円から数千兆円を売り、結局ドルは値下がりを繰り返し、約200兆円がムダに消えました。
現在我が国の純債務はGDPの3分の2程度の300兆円ですが、このうちの約半分が小泉内閣によって生まれたものです。
また、景気も回復させていません。
小泉内閣時代に報道されたプラス成長はデフレによる物価下落を加味した実質成長率によるもので、経済の規模をあわらす名目成長率は政権期間中ずっと縮小していました。
よく実感のない経済成長と言われましたが、本当は経済成長していなかったのですから当たり前です
。
小泉内閣について、事実に基づいて発言してください。
2009.12.07 20:32 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]
>事業仕分けも、セフティネット予算を確保するための優先順位付とみて
事業仕分けがムダと決めつけた金額は2兆円に見た無い僅かな額です。しかも半分以上が基金に死蔵された黒字で、現行法ではこれを切り崩すことが出来ません。(これが真の財政問題です)残りの僅か7000億円でセイフティネットもへったくれもなく、事業仕分けはトホホさんの期待を見事に裏切っています。もちろん、仕分けで浮いた金を本当に社会保障で活用するなら私も反対しません。
>これだけ財政赤字が大きくなると、さらにバラマかれても将来の増税を警戒して
そうでしょうね。では、実は小泉以前、日本に財政赤字がなかったとしたらどう思いますか? 現在も数十兆円の金が余剰金として積み立てられている事実をどう思いますか?
これまで言われて来た財政危機は欺瞞だったのです。もちろん一般会計だけ言えば赤字ですけどね。
>国民の貯蓄率も低下しているので、国債の国内消化もそろそろ難しくなります。
そうですね。それが心配です。これ以上、デフレを続けさせてはいけません。
ところが過剰貯蓄は逆に増加しています。
>いったん消化不能になると、日本国の信用失墜は早いですよ。外貨借入金利が高くなり
過剰貯蓄が増加している日本では国債の消化不良は起きません。先日も外資による日本国債の空売りがありましたが、国内の市中金融により買いが殺到し逆に金利は低下してしまいました。(新聞は上がったと報じたが、その間に下がっていた)
>多額の米国債を所有していても長期ですからね。
その米国債ですけど、普通に手放してますよ、日本は。保有量減ってますんで。
2009.12.07 20:43 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]
>鳩山氏は東アジア共同体とぶち上げていますが
東アジア共同体をぶちあげたのは小泉氏ですよ。2004年のAPEC。
鳩山さんは共通の人脈から入知恵されてんですよ。結局はお仲間なんですな。
ちなみに入れ知恵している中心人物は私の知人です。(闇から日本を操る恐るべき岩手人脈!)
>財政赤字の大きい国はインフレ政策(日銀にゼロ金利や貨幣供給増加を要求する政策)にかられやすいので、
400兆円もの巨大なデフレギャップを抱えている日本では需要拡大とともに生産も増加するのでインフレが発生する可能性は皆無です。しかし日本国民すらわかっていないことですから、共同体相手の外国人が警戒するのはありそうですね。
>この財政赤字をなんとかしないかぎり、東アジア共同体も対米自立外交も、成り立たないわけです。
思い込みが優先して、そういう流れになっちゃいそうですね。
でも今くらいの財政赤字の処理はそんなに難しくないんですよ。だって本当は財政危機じゃ無いから。
それに財政危機の原因は過剰貯蓄ですから。
家計と企業が資金を死蔵させると自ずと政府の赤字は増大して行きます。
それでもまだ300兆円なんですよ。もし小泉内閣が財政赤字を増大させるバカをやっていなければ本来なら200兆円で済んでるんです。
2009.12.07 20:53 URL | sonic #- [ 編集 ]
>ブログ主様
短期と長期を分けて書きます。
株価ですが、長期的には「アゴラ」で「金融日記」さんが書いておられるように潜在成長力が新興国に比べて低いのが原因でしょう。この1つ前のエントリーのコメント欄にどなたかがリンクを貼っておられました。潜在成長力は、労働力人口増加率と労働生産性上昇率にかかわりますから、人口を増やし、基礎学力をつけさせることが重要でしょう。インドなみの英語と二桁暗算とか。
短期の株価は裁定ですが、配当性向が新興国に比べて低いのが魅力を削いでいるのでしょう。
後段の二行はブログ主様らしいユーモアで好きです。
2009.12.07 22:12 URL | トホホ #/Amn5WiM [ 編集 ]
>sonic様
短期と長期、フローとストック、名目と実質を分けて書きます。
まず、小泉内閣がドルを買い支えて政府短期証券を増やした(フロー、ストックともに)のはご指摘のとおりです。この部分は私もマイナスに評価しています。
が、長期の赤字国債の新規発行額(フロー)は、それ以前に比べて減らしています。長短あわせての債務残高(ストック)は増えていますが、対GDP比は、それ以前の上昇に比べて横ばいになっっています。この部分はプラスに評価しています。
経済成長率という場合、ふつうは実質GDP増加率を使用します。実感ベースでは名目増加率を使う事もありますが。物価は、小泉内閣末期は、卸売物価は上げ基調になっていました。「実感なき経済成長」といわれたのは
労働分配率の低下が大きく、企業の内部留保はマクロでは、中小企業でも増えています(名目、実質とも)。
2009.12.07 22:34 URL | トホホ #/Amn5WiM [ 編集 ]
>sonic様
事業仕分けで予算が確定するわけではありません。洗い出しであり、議論のとっかかりでしょう。賛否色々あるのは当然で、私は仕分けをやる事自体に賛成です。
貯蓄率の話ですね。個人の貯蓄率(フロー)は小泉内閣の期間もそれ以降も、ずっと低下しています。労働分配率が低下していますから。
法人の貯蓄率(フロー)は上昇していましやが、ネットで金融資産が増えたわけではなく、過去の債務の返済に当てられていました。
したがって、国内での国債の買い手は個人でしたが、その個人の貯蓄率(フロー)が低下しているのに、新規発行国債(フロー)が減らないことが問題です。たまに買いが上回ることもありますが、総じてここ数年は消化に苦労しています。
>過剰貯蓄が増加している
これはありません。民間部門が貯蓄>投資で、貯蓄過剰なのは事実ですが、その規模は縮小しています。
米国債も期限がくれば償還されます。新規の購入より償還が多ければ、保有残高は減ります。もう一つ、時価が下がれば、時価評価額も下がります。
2009.12.07 22:52 URL | トホホ #/Amn5WiM [ 編集 ]
>sonic様
特別会計と余剰金の話がありましたね。
それは私も否定はしません。埋蔵金が多いことを希望しています。
東アジア共同体の言い出しっぺがどなたかには、あまり関心はありません。また、仮に共同体ができるとして、加盟国にどういう義務を課すかも存じません。ただし、今の日本の財政赤字では、EUの加盟基準を満たしません。
>需要拡大とともに生産も増加するのでインフレが発生する可能性は皆無です
拡大スピードは同じでは無いのです。需要>大量生産財>高付加価値財>サービス>実物資産、くらいに拡大スピードに違いがあるので、過剰流動性が潜在しているとインフレにもバブルにもなりやすいのです。
>今くらいの財政赤字の処理はそんなに難しくないんですよ
名案があれば、ぜひ教えてください。ただし、預金封鎖と新円切り替えとか、預金にマイナス金利をかけるとかは、日本の金融に大混乱をもたらすので、やめてください。
だいたい、こんなところでしょうか。
あと何かあれば、次の週末くらいにお願いします。
2009.12.07 23:10 URL | トホホ #/Amn5WiM [ 編集 ]
>長期の赤字国債の新規発行額
国債の累積を減らしたのではなく、新規発行額を減らしたと言うのではあれば、そういう年もありましたので了解です。
しかしそれをプラスに評価するのは理解出来ません。
民間が名目GDPを増やせない不況下では政府支出がGDPを支えます。また、政府の歳出は民間の収入ですから、緊縮財政は民間経済を縮小させます。実際に小泉内閣は民間経済を拡大しようとしませんでした。
実質でGDPが上昇しても生産活動は停滞していますから人々の豊かさは大きくなっていません。物価下降分楽になっている人が大勢いたのは確かですが、その分、誰かが失業したり賃下げされたりで苦しんでいたのです。
2009.12.08 00:30 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]
kojitakenさんへ
お久しぶりです。 相変わらず辛口の批評、なつかしく思います。 民主党が政権交代を果たした後、もうここへはあまりくる事がないなと思いブックマークから削除していましたが、ここ最近の民主党応援ブログの荒廃が酷く、久々にここに戻ってきた次第です。
kojitakenさんの言われるように最近本当にブログが荒れてますね。 THE JOURNALなどは本当に酷い。どうなっているのですかねー。
今、補正予算で亀井大臣と民主党がもめてますが、7,1兆円が8兆円になったところでどう変わるるのでしょうか? 国民は政府がだせる金額を期待しているのでは無いのです。景気が回復する金額を提示して欲しいのですが、財務省主導の民主党政権ではやはり期待するのはむりかもしれませんね。
中途半端な財政出動ほど無駄なものはありません。
kojitakenさんの地元の穴吹工務店が倒産しましたが、最近、不動産関連の倒産が相次いでいます。 一体来年はどうなるのでしょう?全然見えてきません。本当に住みにくい世の中になりました。 私は今でもあの「巨大BBS」でコメントを書き込んでおります。「ガスパールハウザー」氏も健在です。荒廃した「ブログ」より遥かに健全な掲示板になりました。 よければ、また、足跡を残しに
来てください。
2009.12.08 02:53 URL | 世直し大工 #- [ 編集 ]
>日本が債権国
そんなことを言っているからネットウヨにバカにされるのです
外国が金をまともに返すと思いますか
もっと現実を見るべきです
2009.12.08 15:25 URL | フスキー #- [ 編集 ]
ちょっとエントリーの内容から外れますが…
本日、とくダネを視聴していると(国民新党からの補正予算増額要求)『亀井さんは、やりすぎじゃないか…市民は国民新党に政権を任せてたいと思って投票していないと思う。』と小倉キャスターが述べていました。
率直な感想は、『やっぱり産経だな…』 というものです。
国民新党と社民党の協力がなければ、総選挙での政権交代がなかったかもしれません。
鳩山総理に思い出して頂きたいのは、この政権の魂は『民主党のマニフェスト』 ではなく『三党合意文書』であることです。
総理には、決断が必要ですが、三党間の信頼関係が崩壊する方がはるかに危険だと感じます。
今は我慢して、二党の政策要求をなるべく政府案に反映させること希望します。
みんなの党や平沼グループよりはるかに信頼に足る存在のはずです。
我々は鳩山政権不安説を垂れ流す(事業仕訳を革命のように伝える報道と同様に)マスコミの情報に振り回されないようにしなければなりませんね…
2009.12.08 18:29 URL | 葉隠 #CRmGiUQU [ 編集 ]
もう一回ごめんなさい
自分たちを守るためであれば、城内だろうが、箸にも棒にもかからないようなエセサヨクだろうが使えるものはなんでも使えばいいと思います
2009.12.08 19:22 URL | #- [ 編集 ]
↑いやいや、違うだろ。
米大使から「社民党と同盟のどちらが大事か⁈」と詰め寄られた時に総理は「日米同盟も連立も大事」みたいな話を聞いた時も思ったが、なんで連立のせいにするのか?連立なんて気にするコトないし。
そもそも、民主党の公約として辺野古移転はだって「白紙化する」と言ったんでしょう?それは国民に対する公約であって、連立相手の信頼関係とか関係ないし。
選挙公約にもしてない、国民の意思とは関係無く結ばれた連立との信頼関係を何故に重要視するのかね。
2009.12.08 20:02 URL | 与志 #- [ 編集 ]
私は社民党は民主党と合併した方が良いと思いますけどね。
代わりに松下政経塾の連中を追い出すべきです。
自民党=自由主義者
民主党=社会民主主義者
共産党=確かな野党
こうなってくれると分かりやすいのですがねぇ。
新自由主義者と新保守主義者は海に捨ててサメの餌にするのが良いと思います。
2009.12.08 21:53 URL | sonic #GCA3nAmE [ 編集 ]
>sonicさん
(日本の)政治がそのようにわかりやすくなったのなら、わかりやすくなるような予定調和の舞台の仕掛けを、どなたかが(マスコミ等を通じて)組んでいるからでしょう。
実際、ネットが社会一般にこのように普及されるまでは、そういう“くくり”で政治を語るという弁証方法は可能だったように思います。
それほど、日本の報道の情報統制は取れていました。
実際には、新自由主義者であれ新保守主義者であれ、自分の望む社会・未来のために、誰に、どのような役割を果たしてもらうか、ぎりぎりの選択・決断を自分自身の情報源から政治家その他個個人・団体に判断を下して、我々の政治=民主主義政治を「我々が」行っていかねばならない。
民主主義社会の住人としては、誰に統制かけられているか疑惑の残る「わかりやすさ」より、取捨選択すべき情報の氾濫を知によって突破する個の力が許されている、今の状況をとりあえず良しとすべきかと思います。
気にいらない勢力をサメの餌にしてジンベイザメを引き入れ、その引き連れるカツオの群れを採ることで漁師が潤い、第一次産業から国内を潤すという案はなかなかだとは思いますが、それにしてももう少し餌の量は少なくてもいい気がしますから(サメは鼻がいいですから)、もう少し人選は吟味し、あまりざっくりとした結論は出さない方が(環境的にも)良いのかな、と思います。
2009.12.09 09:12 URL | 朱の盤 #XQYq98OQ [ 編集 ]
事業仕分けと緊縮財政は直接関係無いだろ。
元々予算的には増えるという事だったんだから。
というか、事業仕分けと言うのは本来するべきであった予算の使い道の監査が甘すぎた事への対策だろ。
それにより不要予算を減らせば、有効な使い道にその分投資出来るという事のはずだが。
2009.12.09 12:49 URL | わからないのだが #3aXRcdxk [ 編集 ]
>不要予算を減らせば、有効な使い道にその分投資出来るという事のはずだが。
そそそ。
選挙前、民主党が主張していたのはムダ遣い分を「廃止」することではなく、ムダ遣い分を「組み替え」すること、つまりもっと効果的な分野に移してやっぱり使ってしまうことだった。
組み替えなら間違いじゃない。
ところが藤井さんが財務大臣になって訳が分からなくなってしまった。
なんてったって95兆円の要求額を92兆円に圧縮しようってんだから狂っている。
「仕分け作業」は名前のとおり予算額を「仕分け」るはずなのに、何故かやっていることは「廃止」と「縮小」ばっか。
だいたい仕分け人たちのメンツを見てびっくり、これは小泉政権か?と言う新自由主義者がずらり。
あれじゃ「てめーら、民主党に鞍替えしてまた日本国をダメにするつもりでいやがるな!」と怒るのが筋ってもんでしょう。
>元々予算的には増えるという事だった
元々じゃないっすよ。でも増やすのが正解なので増やすもんだと思っている”わからないのだが”さんは正しい。
藤井さんなんか緊縮財政やる気まんまんです。予算規模を増やせと言ってるのは亀井さんですね。100兆円超えないとデフレ悪化だっつってますね。正しい見解です。
あと、小沢さんも仕分け作業について「バカじゃねーか」と言っているので、増やす方です。
もし"わからないのだが”さんが仕分け人だったら、きっと仕分け作業は本来の趣旨の通りだったでしょう。
2009.12.09 21:31 URL | 田舎から #GCA3nAmE [ 編集 ]
田舎からさんへ
本当にこの藤井財務大臣は何を考えているか分かりませんね!
以前サンプロで与謝野財務大臣と対談して私の考え方そのものが「ケインズ」の考え方であるという主旨の発言をしていましたが、今では小泉以上の緊縮財政を行なおうとしており、それだけでなく、様々な増税案が出まわっています。
麻生政権は「経済が回復したのち」と言う条件付で「消費税」を増税する、と発言していましたが、今の民主党政権は「税収」が減少したから来年からでも消費税にかわる新たな「税金」をいっぱい作って増税しようとしています。
「事業仕分け」は連日のようにマスコミに流されましたが、新たな税金について「マスコミ」はあまりにも無関心です。
いつの間にか新しい税金が増え、国民の「可処分所得」が更に減少する危険性があるにも関わらず、普天間問題に対して「民主党・鳩山政権」を応援している多くのブロガーに危機感を感じているのは私だけでしょうか?
2009.12.11 12:39 URL | 世直し大工 #- [ 編集 ]
最近ハンドルに混乱がありましてすみません。
名前を「sonic@田舎から」にしようとしたら、一度入力をしくりまして、それ以降自動化されて変になってます。
「田舎から」も「sonic」も同一人物です。念のため。
>私の考え方そのものが「ケインズ」の考え方である
うーむ、それはなかなか。
それ言ったら、古典的自由主義が上手くいかないという点でハイエクだってケインズと同じ考えでした。
どうとでも言えますね。
>今の民主党政権は「税収」が減少したから来年からでも消費税にかわる新たな「税金」をいっぱい作って増税しようとしています。
100兆円の大型予算を3~4年組んでりゃ黙ってても税収は復活します。累進税率の強化を同時に行えば、もっと増えますね。
乗数効果については1990年代すらもちろん1以上です。財政出動の増加が無かった場合の底をどこに設定するかで2とも3とも評価できます。でも効果が無かったという評価は無い。
私、時々思うんですけど、日本の偉い人たちの学歴って、あれ、ホントなんでしょうかね? 藤井さん、頭良いんでしょ? 竹中みたいに私ら騙そうとする側の仲間なんですか? それっぽく見えませんが・・・
2009.12.11 18:26 URL | sonic@田舎から #GCA3nAmE [ 編集 ]
それ言ったら、古典的自由主義が上手くいかないという点でハイエクだってケインズと同じ考えでした。
どうとでも言えますね。
2010.03.25 17:14 URL | louis vuitton #EBUSheBA [ 編集 ]
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