AMD Precision Boost Overdrive 2: Adaptive Undervolting For Ryzen 5000 Coming Soon(AnandTech)
AMD delivers next-gen overclocking with Precision Boost Overdrive 2(OC3D)
AMD to Introduce Adaptive Undervolting to Precision Boost Overdrive for Ryzen 5000(techPowerUp!)
AMD Introduces Precision Boost Overdrive 2, Boosts Single Thread Performance(Tom's Hardware)
AMDは“Zen 3”を搭載したRyzen 5000 seriesとともに、オーバークロック機能もより優れたものにしようとしている。新しいオーバークロック機能はユーザーが調整できる範囲をより多くし、より多くのオプションを提供する。そしてCPUをより高速にする一方でさらに電力効率を上げることもできる。AMDはこの新しいオーバークロック機能をPrecision Boost Overdrvie 2と呼んでいる。
AMD delivers next-gen overclocking with Precision Boost Overdrive 2(OC3D)
AMD to Introduce Adaptive Undervolting to Precision Boost Overdrive for Ryzen 5000(techPowerUp!)
AMD Introduces Precision Boost Overdrive 2, Boosts Single Thread Performance(Tom's Hardware)
AMDは“Zen 3”を搭載したRyzen 5000 seriesとともに、オーバークロック機能もより優れたものにしようとしている。新しいオーバークロック機能はユーザーが調整できる範囲をより多くし、より多くのオプションを提供する。そしてCPUをより高速にする一方でさらに電力効率を上げることもできる。AMDはこの新しいオーバークロック機能をPrecision Boost Overdrvie 2と呼んでいる。
従来のオーバークロックでは高い電圧をかけて高い周波数を得るというものが主流であった。Precision Boost Overdrive 2では新たに“Zen 3”向けに電圧を下げる事が可能となった。そして電圧カーブを調整することにより、それぞれのProcessorに特化したSinglte-thread性能の底上げができる。
Precision Boost Overdrive 2はAMDはよりスマートなアプローチをとる。Ryzenのユーザーはより高い性能レベルを求めるかあるいはシステムの消費電力を削減するかを選択できる。ユーザーが適したProcessorを持っていれば、高い性能を得ながらも消費電力を低減させるということも両立可能である。
Precision Boost Overdrive 2に関するスライドがいくつか紹介されている。
まず“Introducing Precision Boost Overdrive 2”というスライドであるが、Single-thread、Multi-thread、Undervolting、Adaptiveという4つの項目が掲げられている。最初の2つはそれぞれSingel-thread及びMulti-threadでの性能向上を目的とするものである。特記されるのは後2者である。UndervoltingはRyzen 5000 seriesにおいてコアの低電圧化を可能とする。そしてAdaptiveは個々のProcessorにおいて電圧カーブを最適化するというものである。
次の“Precision Boost Overdrive 2, Feature Design Goals”というスライドでは従来のPrecision Boost Overdriveからどのような点が変わったかが記されている。
従来のPrecision Boost OverdriveでじゃSocketの電力上限の上昇、マザーボードVRAM上限の上昇、最大Boost時周波数の上昇、Multi-thred性能向上などが主な機能であったが、Precision Boost Overdrive 2ではこれらの機能を全て備えた上で、新たな機能を追加している。それがSingle-thread性能の向上、PBO機能セットへの低電圧化項目の追加、Ryzen 5000 seriesを対象としたスタンドアロンでの低電圧化機能が盛り込まれ、Performance-per-wattの向上やあるいは低消費電力化・低発熱化も可能なものとした。
Precision Boost Overdrive 2のシステム要件であるが、ProcessorはRyzen 5000 series、マザーボードはAMD 500, 400 seriesを必要とする。そしてマザーボードのBIOSがAMD AGES 1.1.8.0以上であることとなる。そしてそのBIOSは12月から提供される。
だいぶ多岐にわたるため、紹介し切れていない箇所も多い。例えば“Precision Boost Overdrive 2, technology overview”というスライドではRyzen Masterを使うときに出てくるPPT (Package Power Tracking), EDC (Electrical Design Current), TDC (Thermal Design Current) の項目についても解説がある。PPTは比較的わかりやすく、ProcessorがSocketから得る電力の値でWattで現される。かなる雑な解説をしてしまうとIntelのPL2に近い。EDCとTDCはともにAmpereで現される電流の値で、一時的な状況でマザーボードのVRMが供給できる電流のピーク時の値である。主に負荷の高い時に影響する値である。後者はVRMから持続的に供給可能な電流の値であり、Multi-threadワークロードの時に影響する。
Ryzen Masterでもこれらの数字を操作できることがあるが、PPTはなんとなくわかりやすいものの、電流の値であるEDCとTDCはどうすればいいのだろう?と首をかしげてしまう事も多い(TDP105WをTDP65W化したい場合もあるだろう。その場合はTDP65WのProcessorと同じ値を入力してやればいい・・・と言われることもあるが・・・? とはいえ、Ryzen Masterの場合はECO modeが実装されているので、それを使えばいいのだが)。
その他、いろいろと設定できる箇所も増えているようである。ややこしくなったと感じるか、より細かく調整できるようになったと感じるかはそれぞれ個人の感想になるだろう。後者はOCユーザーに多いだろうか。逆に前者の感想を持つ方は、cTDPで45W, 65W, 105Wのプリセットを用意してもらってそれをポチっと設定すれば簡単にTDP**W相当になるという方がいいだろう(まさにそれはRyzen MasterのECO modeが担う機能だろうか)。
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この記事へのコメント
電圧下げやワットパフォーマンスの向上
求めていたのはこれだよこれ
Ryzen5000始まったな
求めていたのはこれだよこれ
Ryzen5000始まったな
2020/11/24(Tue) 16:54 | URL | LGA774 #1wIl0x2Y[ 編集]
ZenはK17TK、
Zen2はCTR、
Zen3はRyzenMaster、
ということかな?
Zen2はCTR、
Zen3はRyzenMaster、
ということかな?
2020/11/24(Tue) 17:42 | URL | LGA774 #-[ 編集]
地味に需要あった機能
ソフトウェア面でもこういうところに手が届くと光と闇が両方そなわり最強に見える
ソフトウェア面でもこういうところに手が届くと光と闇が両方そなわり最強に見える
2020/11/24(Tue) 20:09 | URL | LGA774 #-[ 編集]
巷じゃ(Zen3としては)高消費電力高発熱と見られがちなRYZEN7 5800Xも
実はワンクリックでECOModeにしたり、Ryzen MasterでPPTを多少なり下げるだけでも一気に消費電力と熱が下がって扱い易くなるとか
PPTや電圧を下げれば下げるほどワットパフォーマンスはモリモリ向上するというデータが某サイトに
特にECOModeやPPTによる制限なら圧倒的シングル性能はそのまま、マルチ性能減少も僅かで、
PPT下限(71W)設定でもシネベンチR15マルチスコアは定格フルパワーのRYZEN7 3800XTやi7 10700Kを上回るという・・・
つまりZen3は低電圧時の性能も凄まじく優秀らしいので、そっち方向の調整幅が増えるのは大変よろしい事かと
実はワンクリックでECOModeにしたり、Ryzen MasterでPPTを多少なり下げるだけでも一気に消費電力と熱が下がって扱い易くなるとか
PPTや電圧を下げれば下げるほどワットパフォーマンスはモリモリ向上するというデータが某サイトに
特にECOModeやPPTによる制限なら圧倒的シングル性能はそのまま、マルチ性能減少も僅かで、
PPT下限(71W)設定でもシネベンチR15マルチスコアは定格フルパワーのRYZEN7 3800XTやi7 10700Kを上回るという・・・
つまりZen3は低電圧時の性能も凄まじく優秀らしいので、そっち方向の調整幅が増えるのは大変よろしい事かと
2020/11/24(Tue) 20:52 | URL | LGA774 #-[ 編集]
低電圧化関係以外にもいろいろあるみたいですね
AMD公式っぽいスライドによるとPBO2によってRYZEN7 5800Xでも5950X並みのシングルブースト5Ghz超え(5050Mhz)を達成できるようになる・・・のか?
AMD公式っぽいスライドによるとPBO2によってRYZEN7 5800Xでも5950X並みのシングルブースト5Ghz超え(5050Mhz)を達成できるようになる・・・のか?
2020/11/24(Tue) 21:55 | URL | LGA774 #-[ 編集]
つまり5600XのTDPリミッタを解除してシングル最強に仕立てれるってこと?
2020/11/25(Wed) 00:32 | URL | LGA774 #-[ 編集]
低電圧化だけど、設定値がmVからカウントに変わるって書いてあるね。
今までは負荷に関係なく設定したmVだけ電源電圧を変えていたけど、これからは負荷とカウントに応じて電圧を下げるとある。
んで、カウントを大きく設定するほど電圧は下がる。カウントの最大値は30。
一方、カウントあたりの電圧変化量は3-5mV(負荷によって変わる)。
カウントを10にすると、最低負荷だと5mV×10カウントで50mV電圧を下げ、最大負荷だと3mV×10カウントで30mV電圧を下げる、ということかなあ。
最大負荷のときは電圧降下量が0になるような設定もしたいけど、そちらはふつーのブーストに任せるしかないのかなあ。
今までは負荷に関係なく設定したmVだけ電源電圧を変えていたけど、これからは負荷とカウントに応じて電圧を下げるとある。
んで、カウントを大きく設定するほど電圧は下がる。カウントの最大値は30。
一方、カウントあたりの電圧変化量は3-5mV(負荷によって変わる)。
カウントを10にすると、最低負荷だと5mV×10カウントで50mV電圧を下げ、最大負荷だと3mV×10カウントで30mV電圧を下げる、ということかなあ。
最大負荷のときは電圧降下量が0になるような設定もしたいけど、そちらはふつーのブーストに任せるしかないのかなあ。
2020/11/25(Wed) 01:15 | URL | LGA774 #-[ 編集]
私的には低~中負荷の作業をする事が多いから
こういうのやるけどワットパフォーマンス向けも用意したよ、ってのは嬉しいな
こういうのやるけどワットパフォーマンス向けも用意したよ、ってのは嬉しいな
2020/11/25(Wed) 02:19 | URL | LGA774 #-[ 編集]
もしかしてこれで柔軟性を持たせることでSKUを絞ってるんじゃないだろうか
2020/11/25(Wed) 09:06 | URL | LGA774 #-[ 編集]
いいっすね低電圧化
昔Core2Quadでどれだけ消費電力を落とせるかワットチェッカーと睨めっこしてたの思い出した
5800Xの5700X化にチャレンジしてみますかね
昔Core2Quadでどれだけ消費電力を落とせるかワットチェッカーと睨めっこしてたの思い出した
5800Xの5700X化にチャレンジしてみますかね
2020/11/25(Wed) 09:33 | URL | LGA774 #-[ 編集]
coming soonてことだけど提供開始されたら、この機能ってどのチップセットでも使えるものですか?
A520とかでも
A520とかでも
2020/11/28(Sat) 11:35 | URL | SandyBridgeおじ #CSiU0Z4k[ 編集]