北森瓦版 - Northwood Blog (Author : 北森八雲. Since July 10, 2006.)
AMD昨年頃よりとある問題に直面していた。

コンシューマ市場におけるライバルであるIntelの追い上げである。
IntelはHybrid architectureを採用した“Alder Lake”で反撃を開始し、さらに“Raptor Lake”で攻勢を強化した。

“Raptor Lake-S”は8 P-core + 16 E-coreで、Single-thread性能、Multi-thread性能とも強力な製品に仕上がっている。AMDも“Zen 4”や“Zen 4 + 3D V-cache”を投入し、一定の成果を上げているが、内部では不十分という評価が出ていた。

その内容は以下である。
Rudimentary, yet effective approach(FanlessTech)
Redditor uses a 4kg chunk of copper to cool an i9 processor(OC3D)
Passive cooling an i9 with a 8lb block of copper(Reddit)

銅だけにどうしようもない話(大切なことなので2回言った)・・・ヒートシンク投げるのやめてください・・・。

RedditにCore i9を3.6kgの銅柱で冷やしたという投稿がされた。使われた銅柱は微妙に中空となっている部分があるもののほぼ円柱状の銅の塊である。またファンは取り付けられておらず、銅柱のみで冷却している。冷却性能は良好だったようでIdle時35℃、Load時の最高温度は80℃だったという。

実際に写真を見てもらった方が良いだろう。
ZOTAC RTX 4090’s PCIe Gen5 power cable adapter service life is up to 30 connection cycles(VideoCardz)

ZOTACによると、12VHPWRアダプタケーブルは慎重に扱う必要があるようだ。
ZOTACによると8-pin×4から12VHPWR (PCIe 5.0 or 16-pin) に変換するケーブルの抜き差しは最大30回までを想定しているようだ。
AMDは現在2つの問題に直面していた。
1つはコンシューマ向け製品におけるエントリー向け製品の不在。もう1つは、コア数を増大させてくるデスクトップ向けIntel CPUへの対抗策である。

前者は“Zen 2”の世代までは旧世代の“Zen / Zen+”世代のAPUを充当することでまかなっていたが流石に性能で見劣りするようになってきた。ここ最近は、デスクトップ向けについてはIntelの“Alder Lake-S”の攻勢を受け、下位製品のラインナップを充実させたが、下の方は“Zen 2”世代の“Renoir”のiGPUを無効化したものだ。“Renoir”は組み込み向けにある程度の長期生産を行うため、その一部を転用したものである。ただ、“Alder Lake-S”世代と比較すると見劣りは否めない。

そして問題は2つめである。Intelは“Raptor Lake-S”で8 P-core + 16 E-coreの構成とし、24-core/32-threadを実現する。さらに下位モデルのCore i5 13000 seriesでも6 P-core + 8 E-coreの14-core/20-threadになるという話もある。P-coreの数であれば最大16-coreのAMDが勝るが、E-coreを増やして物量で攻められるとMulti-threadでの優位性が揺らいでしまう。
以前よりAMDの未発表製品として“Van Gogh”と呼ばれるものがあることが知られている。“Van Gogh”はTDP9W前後を狙う省電力向けAPUであり、そのの構成は4-coreの“Zen 2”とRDNA 2世代のGPUで構成される。

これまで、このTDP帯を担っていたAPUは旧世代の小型ダイである。“Dali”であれば“Raven Ridge (4-core Zen CPU + 11 CU Vega GPU)”を2-core CPU + 3 CU GPUに縮小したものである。

一方、“Van Gogh”は単純な小型ダイではない。“Zen 2”世代のメインストリーム向けAPUとしては“Renoir”があるが、これは“Zen 2” CPUと“Vega” GPUの組み合わせであり、これを4-coreに縮小しても“Van Gogh”にはならない。
Twitterにおいて北森瓦版を名乗るアカウント( @kitamori_k )がありますが、私が許可したものではなく、もちろん私が作成したものではありません。

現時点では更新情報のみのツイートにとどまっているものの、改めて上記のアカウントは北森瓦版とは全く関係の無い、いわば偽物であることを周知させていただきます。

※注意喚起のため、しばらくの間このエントリーを最上位に置かせていただきます。ご了承ください。
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これに伴い、北森瓦版のURLも変更となりました。

旧:http://northwood.blog60.fc2.com/

新:https://northwood.blog.fc2.com/


当面は旧URLでもリダイレクトされる模様ですが、リンク、RSSないしはブックマークに登録されている皆様は、お手数ですが順次URLの変更をお願いいたします。
Celeron sticker = "Ryzen": Amazon customers received fake CPUs(ComputerBase.de)

AMD Ryzen CPUをAmazonで注文したら偽物が届いたというケースが2例報告されている。どちらもRyzen 7 1700の代わりにIntel Celeronが入っており、付属するWraith Coolerも安物にすり替わっていた。

最初の報告はRedditでsh00ter999というユーザーによって報告された。Ryzenを開けたところ入っていたCPUにはpinがなくLGA socketの接地端子がついていた。ヒートスプレッダを確認してみたところ、Celeron 2.90GHzの上にRyzenのステッカーが貼られた代物だった。

実際の偽物の写真がこれ。
かつてAMDは高性能x86 CPUコアとして“Bulldozer”を、省電力x86 CPUコアとして“Bobcat”の2系列を開発していた。前者は“Bulldozer”→“Piledriver”→“Steamroller”→“Exvavator”と進化した。そして後者は“Bobcat”→“Jaguar”→“Puma+”と進化した。

そして“Puma+”の後に“Project Skybridge”のx86側のCPUコアとして20nm世代のコアが計画されていたが、“Project Skybridge”のキャンセルとともに“Bobcat”→“Jaguar”の流れをくむx86 CPUコアの系譜は途絶えてしまった。
GIGABYTE Updates BRIX Mini-PC Lineup with 7th Gen Core Processors(techPowerUp!)
GIGABYTE、超小型ベアボーン「BRIX」に第7世代Coreプロセッサ搭載モデル(Impress PC Watch)

Gigabyteは10月11日、Intelの最新世代となる第7世代Core i processorを搭載したBRIXを発表した。

搭載するCPUはCore i7 7500U, i5 7200U, i3 7100Uのいずれかとなります。各CPUのスペックは以下の通りです。
MATROX C900 has 9 mini-HDMI display connectors(VideoCardz)
Matrox Unveils World’s First Single-Slot Graphics Card to Drive Nine 1920x1080 Displays for 3x3 Video Walls(Matrox)

Matroxは2月3日、1スロットで9画面出力に対応するMatrox C900を発表した。このカードは1920×1080@60Hzの9画面出力に対応し、miniHDMIポートを9つ備える。

Matrox C900のスペックですがVRAM容量は4GB、インターフェースはPCI-Express 3.0 x16であることが伝えられています。miniHDMIポートを9つ備えており、1ポートあたりは1920×1080までの対応で、3×3画面出力を行うことにより5760×3240相当の画面を出力することが出来ます。
対応APIはDirectX 12, OpenGL 4.4となります。

使用されるGPUコアはAMD製であろうと推測されていますが、具体的なコアまでは明らかにされていません(消費電力が75Wで1スロット仕様であることから、“Bonaire”か“CapeVerde”あたりだろう)。

ぱふぃ? ぷちぱふぇ?
ではAMDから来た製品群は赤ぱふぇとでもします?? (そもそもパフィリアというブランドではないが)
MatroxのAMD GPU搭載ビデオカード「C」シリーズが国内販売(Impress PC Watch)
Matrox C series(Japan Material)

Japan Materialは12月5日よりMatrox C seriesグラフィックカードを発売する。

発売されるのはMini DisplayPortを6基備えて6画面出力に対応する“C680 PCIe x16/J”とMini DisplayPortを4基備えて4画面出力に対応する“C420 LP PCIe x16/J”である。後者はロープロファイルに対応する。店頭予想価格は“C680 PCIe x16/J”が110000円前後、“C420 LP PCIe x16/J”が90000円前後。

“C680 PCIe x16/J”はDisplayPort 1.2に対応し、6画面の場合は4160×2160@30Hzまで、3画面の場合は4120×2160@60Hzまで対応します。一方“C420 LP PCIe x16/J”はDisplayPort 1.1までの対応となり、解像度は2160×1600までのサポートとなります。
VRAMは両製品ともGDDR5 2GBを搭載します。

搭載されるGPUはAMD製であることのみが明らかにされており、細かいスペックは不明です(以前の情報では“Cape Verde”を搭載するのでは無いかと言われていたよう)。
3-core・・・素数だぁぁぁぁあ!!

ぷれすこ瓦版ではAMDの次々世代APUアーキテクチャ―の情報を入手した。
現行のAMDのCPUコアは“Steamroller”、次の世代は“Excavator”であるが、今回得られた情報はさらにその次の世代のものとなる。

まずはダイ写真をご覧いただきたい。
Dose Mayonnase Last asa Thermal Compound?(Hardware Secret)
Does this computer smell like rotting mayo to you?(PC Perspective)

2011年にHardware SecretではCPUとヒートシンクの間の熱伝導体として通常のシリコングリスの代わりにマヨネーズを使って試してみたことがあった。その結果は驚くことに、いくつかの市販のシリコングリスよりも良い結果を出したのである。ところが当時はこの効果がどれほど続くのかは試さなかった。今回、マヨネーズによる熱伝導効果がどれほどの期間続くのか、ある程度の長期間のテストを行った。
1TB optical media coming in 2015(The Tech Report)
Fujifilm Sees 1TB Optical Disc in 2015, 15TB in Future(TechOn)
Two-photon Sensitized Recording Materials for Multi-layer Optical Disk(Fujifilm / PDFファイル)

光学ディスクにどれほどの容量を求めるだろうか? 1TBあれば十分だろうか?
Fujifilmが新たな記録方法を開発し、1枚の光学ディスクで最大1TBの容量を実現した。Fujifilmが開発した方法では1層あたり25GBの容量を保存する。この容量は現行のBlu-rayと同等である。しかしこの方法では25GBの層を最大20層積層・両面記録とすることを可能とし、これにより容量1TBを実現する。
毎度のごとくエイプリルフールのアホなネタですので、この手のものが嫌いな方はこのエントリーは避けていただくことを推奨します。
Pioneer Unveils BDR-PR1 Blu-ray Writer Drive(techPowerUp!)
パイオニア、Windows パソコン用内蔵型BD/DVD/CD ライター「BDR-PR1」を新発売(CNET Japan)
パイオニア、信頼性を高めた業務用SATA内蔵型BDドライブ「BDR-PR1」(ITmedia)

Pioneerは5.25インチ規格のBlu-ray書き込みドライブである“BDR-PR1”を発表した。この“BDR-PR1”はデータを保持することを重視して設計されている。そのため“BDR-PR1”では厳しい品質管理と部品の選択、試験が行われている。また記録のばらつきを減らし、書き込まれるアーカイヴデータの再現性を高めるための機構が備わっている。

対応インターフェースはS-ATA 3.0Gbps、対応ディスクはBD-R / BD-R DL / BD-R (LtH) が6倍まで、BD-RE / BD-RE DLが2倍まで、DVD±Rが16倍まで、DVD±R DLが8倍まで、CD-Rが40倍まで対応する。また書き込みキャッシュとして4MBを備える。

この“BDR-PR1”は業務用のドライブで書き込み品質が特に重視される用途のためのものとなります。
ITmediaによると価格は220000円となるようです。

たまには光学ドライブの記事も良いかなと思いエントリーにしましたが、これに関しては機能的にも価格的にも個人向けのものではないでしょう。

Creative announces quad core sound cards(VR-Zone)
Creative Rolls Out Sound Blaster SoundCore 3D 'Quad-Core' PCIe Sound Cards(techPowerUp!)
Creative,新世代サウンドカード「Sound Blaster Recon3D」を発表。新開発のDSP「Core3D」は“PC以外”もターゲットに(4Gamer.net)

Creativeは9月2日、Sound Core3D audio processorをベースに4-core構成とした最初のサウンドカードをアナウンスした。4-coreというのはサウンドカードにはオーバースペックのように思えるかもしれないが、4つのコアが完全にバラバラで独立しているわけではなく、それぞれが高度に特化したAudio DSP処理を行うものと考えられる。

Sound Core 3DではCreative CrystalVoice, THX TruStudio Pro、そしてその他全てのAudio演算処理を行うことができる。しかし、X-Fi technologyについては何も言及されていない。この新サウンドカードはではX-Fiは落とされたのかもしれないが、ゲーム向けのEAX Advanced HD 5.0については引き続きパッケージに含まれている。

CrystalVoiceはノイズキャンセラ機能の強化と反響音の減弱機能の搭載などが行われているようです。対応I/OはPCI-Express x1となります。

・・・と、正直上の訳はかなり怪しいですが、4Gamer.netに解説記事が来ましたので、そちらも併せてご参照ください。