「小学一年生」創刊100周年へ 愛され、生き残ってきた理由
毎日新聞
2024/12/18 08:00(最終更新 12/18 08:00)
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「ピッカピカの一年生」のフレーズでおなじみの、小学館の学年誌「小学一年生」が2025年に創刊100周年を迎える。かつては学年ごとに学年誌を発行していたが、休刊が相次ぎ、今は学年別では「小学一年生」だけだ。少子化やメディアの多様化が進む中、なぜ「小学一年生」は読み継がれているのか。学年誌を巡る意外な歴史を振り返るとともに、培われたノウハウを基にさまざまな工夫に取り組む現在の作り手たちに迫る。【松原由佳】
「学年別にすれば、対象はっきり」
実は、小学館の学年誌で最も早く生まれたのは「小学一年生」ではなく「小学五年生」と「小学六年生」だった。2誌は1922(大正11)年に創刊。当時は大正デモクラシーを背景に教育的関心が高まり、子ども雑誌の創刊ブームのまっただ中だった。
また、私立学校が多く創設され、中学受験が年々激しくなっていった。学習参考書などを取り扱う出版社の東京支店長だった相賀武夫は家庭教育の重要性に注目。小学館創業の翌月、中学受験を控える小学5、6年生向けの2誌が発売された。「小学館の80年」(小学館総務局社史編纂室編、小学館)によると、当時は幅広い学年を対象にした子ども雑誌が発行されていたが、相賀は「学年別にすれば、対象がはっきりして、読者の側も選びやすいのではないか」と考えたという。
だが、創刊当初は思うように売れなかった。契機となったのは…
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