
コスト削減を目的に、スーパーなどで導入が進む「セルフレジ」。一方で、直面するのが万引きなどの不正利用だ。長年研究に取り組んできた大久保智生・香川大教育学部准教授が明かす、傾向と対策は。【聞き手・西尾英之】
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万引きを「サービス」で防ぐ
セルフレジを導入した店は、対策を講じなければ、代金が支払われないまま商品を持ち去られる「ロス率」が確実に高まる。機械化で人手を減らすわけだから、その分、店員が人の目でお客さんを観察して積極的に声がけし、困っている客がいれば手伝うなどすべきだ。そういったホスピタリティー(おもてなし)に基づいたサービスを向上させていくことが、セルフレジでの万引きの防止につながる。
セルフレジは万引き犯にとって、店内で商品をカバンに隠すなど、明らかな犯行の現場を見つけられるリスクを負わなくてもよい。見つかっても「払うつもりだった」といえば、言い訳が通りやすい。導入で、店内の一般的な万引きは減ることが多い。
カートの下段に置かれた高価な商品
セルフレジでは、ほんとうに精算を忘れた「うっかり精算漏れ」の人もいれば、わざと精算しない人もいる。どちらなのかは、店側は状況で判断がつく。例えばカートの下段に置いた商品の精算は忘れやすい。それが、安いトイレットペーパーなどの場合は「うっかり」が多いだ…
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