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関東大震災100年

1923年9月1日に発生し、10万人を超える犠牲者を出した関東大震災。100年後を生きる私たちが学べることは。

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“暴走”の民衆心理、慎重に解明を 朝鮮人虐殺の政府文書発見

朝鮮人虐殺を巡る新たな公文書=防衛研究所戦史研究センター史料室所蔵
朝鮮人虐殺を巡る新たな公文書=防衛研究所戦史研究センター史料室所蔵

 1923年9月の関東大震災で起きた朝鮮人集団虐殺について、当時の陸軍省による実態調査の一部資料が新たに見つかった。資料の存在は、震災直後に政府が違法な虐殺の事実を認識し、広範な調査を実施していたことを示している。

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 関東大震災の朝鮮人虐殺についての公文書は、刑事事件として立件された233人の殺害に関する司法省の調査書(軍や警察の虐殺に言及なし)、陸海軍が震災警備で兵器を使った事例の調査表(殺害20件中12件が朝鮮人被害者)などが知られるが、数は少ない。今年9月、神奈川県知事から内務省に報告した資料の存在が新たに判明。今回の熊谷連隊区司令部報告書は、虐殺に加担したとされてきた在郷軍人会が自ら作成した公文書として貴重だ。

 ただし、管区内で起きた四十数人虐殺の事実を報告しながらも、実行者を「殺気立てる群衆」と記すだけで、身分や状況を具体的に記述していない。むしろ在郷軍人会が、朝鮮人襲来はデマだと宣伝し、民衆の暴発を防ぐため尽力した様子を詳しく報告している。

 被災者を暴力から保護するのは警察の仕事で、在郷軍人の役割は「戒厳下に出動せ…

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