「検証中」のタグをつけたら…自転車盗難8割減 「仕掛学」効果絶大
人に行動を強制するのではなく、ついやりたくなるように仕向ける「仕掛学」。愛知県警がこの手法を使った実証実験を実施したところ、自転車の盗難被害が約8割減少した。県警は広く活用して盗難対策の切り札としたい考えだ。
実証実験は今年1~3月、盗難被害が多発していた駅前や商業施設の計4カ所で実施され、自転車のハンドルに延べ1200枚以上のタグを取り付けた。これらの駐輪場では2022年10~12月に計31件の盗難があったが、実験期間中は6件に減少。2カ所では被害ゼロに抑えられた。
黄色いタグには「盗難追跡対象」「盗難防止検証中」などと書かれており、「めくる」の文字も。裏返すとおみくじになっていて「小吉 施錠すれば大吉」と運勢占いが現れる。タグのデザインを考案した県警生活安全総務課の中川元宏課長補佐(48)は「盗もうとしている人物には『誰かに見られているのでは』と、所有者には『施錠しなければ』と思わせる仕掛けになっている」と話す。
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