19万人の民意「軽視」 大阪IR住民投票、スピード否決に批判の声

大阪IR誘致の賛否を問う住民投票条例案について、可決を求めて大阪府議会で意見陳述する市民団体の山川義保事務局長=大阪市中央区で2022年7月29日午後1時57分、隈元悠太撮影
大阪IR誘致の賛否を問う住民投票条例案について、可決を求めて大阪府議会で意見陳述する市民団体の山川義保事務局長=大阪市中央区で2022年7月29日午後1時57分、隈元悠太撮影

 カジノを含む統合型リゾート(IR)の大阪府・市による誘致の賛否を問う住民投票条例案について、府議会は29日に臨時議会を開き、大阪維新の会や公明党などの反対多数で否決した。住民投票は行われないことになった。

 19万を超える人が望んだ住民投票は、たった半日の議論で退けられた。その実現を求めた市民団体は「住民の声に背を向けるものだ」と抗議の声を上げた。

 カジノを含む統合型リゾート(IR)の大阪府・市による誘致の賛否を問うため、29日に府議会(定数88)に提案された住民投票条例案。議会は条例案を委員会に付託せず、即日採決して否決した。知事が提案する重要議案は審議を尽くすため、10人程度の議員でつくる委員会で時間をかけて議論するのが通例だ。今回の対応との差が際立つ。

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