九州大学

歴史ある机やいすが廃棄のピンチ 寄付募る

回収した机や棚などを眺める三島美佐子准教授。手前の机は京都帝国大学福岡医科大学時代のものとみられる=福岡市の九州大学で
回収した机や棚などを眺める三島美佐子准教授。手前の机は京都帝国大学福岡医科大学時代のものとみられる=福岡市の九州大学で

 移転が進む九州大学箱崎キャンパス(福岡市東区)の歴史ある机や棚などの木製什器(じゅうき)が、大量廃棄の危機に陥っている。九大総合研究博物館が約10年にわたって回収し廃棄から救ってきたが、今年9月の移転完了に向け、さらに大量の回収が見込まれ運び出す費用が足りないためだ。戦前から受け継がれてきた財産を守ろうと、同館はインターネットで資金を募るクラウドファンディングに乗り出した。

 1911(明治44)年創立の箱崎キャンパスは2005年度から段階的に移転が進められ、長年使われてきた机や棚、椅子などが廃棄されていた。移転先の伊都キャンパス(同市西区)に十分なスペースがなかったり、移転を機に更新されたりしたためだが、廃棄を知った九大総合研究博物館の三島美佐子准教授(博物館学)が独自に回収を始め、09年に工学部内の什器を大量に救出。その後、賛同した農学部教授らとともに保全活用プロ…

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