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オートマ車のバック時に完全停止する前に「R」から「D」や「P」に変えるのは危険!
大規模なメカトラブルが発生する可能性がある
いろいろとやってはいけない操作がありますが、クルマがバックしている途中で、RレンジからDレンジにシフトするのも、そのひとつです。基本的にATやCVT、AMTやDCTのセレクトレバーは電気スイッチなので、実際にはコンピュータが判断してシフト動作を実行することになります。
まだクルマがバックしている状態であれば、たとえDレンジにシフトしたとしても、通常であればDレンジになるとは考えにくいです。
トランスミッションのリバースギヤというのは、トランスミッションの最終段階でギヤを一軸増やすことで、回転方向を反転させます。このギヤはMTのような構造が一般的で、ショックを吸収する部分はなく、直結しています。
もしクルマがバックしている時にDレンジに入ってしまうと、タイヤからの回転力は、トランスミッションとエンジンを逆方向に回す力になります。とくにエンジンは逆回転すると不都合なことがたくさん起きます。おそらく、その前に制御が入ってエンジンコンピュータが自らエンストさせてしまう可能性が高いですが。
すべてがしっかりと機能してくれれば、Dレンジには入りませんが、何かの不具合があったり、偶然条件が揃ってしまって、Dレンジに入った時には、大規模なメカトラブルが発生する可能性があるわけです。もしエンストしてしまうと、ブレーキの倍力装置やパワステの機能を失うことになりますから、急な坂道だったりすると、結構大変なことになる可能性が高いですね。最終的にはガードレールや塀などにクルマを擦りつけて停める、くらいの覚悟はしておくべきでしょう。
Rレンジでバックさせた時はフットブレーキを使って完全停止しさせてから、Dレンジにシフトしましょう。これはPレンジにシフトする時も同じように、完全停止させないとロック機構が破損してしまいます。間違った操作、やってはいけない操作が不幸を生むのは、当然のことです。正しい操作をするべきなんです。