芥川・直木賞を設けるなど「文壇の大御所」と呼ばれた作家、菊池寛(1888~1948年)が1931(昭和6)年ごろに執筆したとみられる怪奇小説の直筆原稿が見つかった。大阪毎日新聞と東京日日新聞(現・毎日新聞)に連載した小説「真珠夫人」で成功後、主に女性読者を対象にした大衆小説で人気を得ていたが、その作風を一新させる意欲作と言えそうだ。
高松市の菊池寛記念館が13日発表した。タイトルは「妖妻記」で、400字詰め原稿用紙64枚にまとめられた。幕末の武尊山(ほたかやま)(群馬県)山麓(さんろく)での妖怪談を老人が昔語りする構成。他の男と密会していた妻を男が殺して逃亡。その先で再婚した女が、実は妖怪のオオカミで、このオオカミが男の子どもを殺していく。関西で活躍していた日本画家、金森観陽(かんよう)の挿絵が添えられた。
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