病院の面会制限はなぜ続くのか「この記事が見直すきっかけになれば」
毎日新聞
2024/12/22 12:00(最終更新 12/22 12:00)
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新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行して1年半以上を経た今も、多くの病院が「15分まで」「親族2人まで」などの面会制限を続けている。ところが感染拡大予防のためマスク着用やワクチン接種についてわかりやすく発信を続けてきた感染症専門医で大阪大大学院医学系研究科感染制御学教授、忽那賢志さんは今、むしろ面会制限の緩和を呼びかけている。その真意は。【聞き手・小国綾子】
「面会ルールはコロナ前に戻しました」
――病院の面会ルールを見てみると、「15分以内」など時間の制限、「家族のみ2人まで」など人数の制限、「個室か談話室のみ」など場所の制限が多いです。中にはまだ「面会全面禁止」をうたっている病院もあります。忽那さんのいらっしゃる大阪大学病院はどうですか。
◆大阪大学病院では今年8月、面会方法を「コロナ前」に戻しました。つまり、家族に限らず16歳以上の人なら誰でも面会できます。回数や時間、人数などの制限もなく、大部屋での面会もできます。
ただし発熱や喉の痛みなどの症状がある人は面会しないようお願いしています。面会時の飲食禁止とマスク装着もお願いしています。面会による感染の持ち込みはゼロにはできませんが、今のコロナの病原性や重症化率、致死率などを慎重に検討した上での判断です。
患者のQOLとのバランスを
――忽那さんは、感染拡大期にマスク着用やワクチン接種を強く呼びかけていらっしゃいました。一方で、面会条件の緩和についても、かなり早い時期から積極的でしたね。
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