山桜
2024/04/02 Tue
青年の颯とひと言山桜
(せいねんのさっとひとこと やまざくら)
Muku
今日の季語 (Season Word of the Day)
山桜(やまざくら):春
🔹「関東より西部の山地に自生し、また広く植えられている。赤みを帯びた葉と同時に白い花をつけるのが特徴。古来詩歌に詠まれてきた桜はこの花が多い。古くから桜名所として知られる奈良県吉野山の桜は現在でも山桜が多い。❖厳密には桜の一品種であるが、山に自生する桜を山桜として詠むことが多い。」≪角川書店版『合本俳句歳時記』≫
山又山山桜又山桜 /阿波野青畝
敷島の大和心を人問はば朝日に匂ふ山櫻花 /本居宣長
閑雲記 (Diary)
桜についての人の思いはさまざまでしょう。『古事記伝』を著わした江戸時代の国学者で医師の本居宣長(享保15:1730年 - 享和9:1801年)は吉野にゆかりの深かった人で、山桜をこよなく愛したことでも知られています。
「敷島の」は「大和」にかかる枕詞です。歌意は「日本人の精神とは何かと訊ねられたら、朝日に輝いて咲いている山桜を、その象徴として挙げたい」となるでしょうか。
この歌を軍国主義の象徴とするのは誤解と言えるでしょう。太平洋戦争時に、この歌が軍国主義者や大日本帝国帝国陸軍・海軍の幹部らによって利用・宣伝されたことは事実です。そしてそのことが、敗戦国となった日本の戦後の歴史の中で、この歌が長い間曲解されてきた最大の理由だろうと思います。宣長のこの歌には、たとえば特攻精神のようなものに結び付く要素は微塵も見当たりません。「敷島の」と聞いただけで「軍国主義」と決めつける風潮を本居宣長が知ったら、きっと嘆き悲しむことでしょう。
「山桜」について、昭和の批評家小林秀雄(明治35:1902年 - 昭和58:1983年)が『学生との対話』(国民文化研究会・新潮社編)で語った話を、以下に紹介サイトのリンクを貼ってご紹介します。 ➡ 小林秀雄が解釈する、本居宣長「敷島の大和心を人問はば 朝日に匂ふ山桜花」(本多勇夫「塾・ひのくるま / 折々の記」)
フィールドノート (Field Note)
フィールドノート (Field Note) 2024年4月1日
ホタルカズラの花 (Lithospermum_zollingeri) April 1, 2024
左:サクラ、右:ハナモモ (L: Cherry blossoms, R: Hana peach - Prunus persica)
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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
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