タラちゃんとの２０年と俳句

2025/01/23

初霞

初霞うす紫の遠景の村

悠然と畔を行く猫はるがすみ

巣立ちたる子雀の群れ陽だまりへ

散り残る薔薇つつみゆく初霞

まさに三寒四温。このあいだ雪が降ったのに、今日は春のような温かさ。そして一面に霞がたなびいている。冬霞と言うべきなのだろうが、まるで春霞のような感じだ。来週はまた寒くなるかもしれないらしいから油断はできない。巣立ったばかりの子雀たちが心配だ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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カテゴリ : 風物・俳句

2025/01/18

淡雪

ぽつぽつぽつ四阿で聴く雪しずり

木の影の墨絵めきたる雪ふすま

淡雪をかむり艶めく紅椿

淡雪を押しのける草たくましや

はしやげる子らの足あと雪の公園

当地方に雪が降ったのは、たしか1月9日だったが、「鬼おい」の記事など書いているうちに日がたってしまった。久し振りの雪に、大人は雪景色を愛で、子供ははしやぎまわる。豪雪地帯のかたがたの苦労を思うと申し訳ない。だが美しい雪景色は、朝日が昇ると3時間ほどで消え去った。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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2025/01/14

冬桜

物陰にまぼろしのごと冬桜

風に耐え散り残りたる冬桜

薄日さす散り残りたる冬桜

朗々と流れる読経をききながら、鶴林寺の境内を散策した。お坊さんは毎日、経を読んでいるからか声がいいなと感嘆しながら。そして、建物の陰にひっそり咲いている冬桜を見つけた。寒さに耐えて咲いている、はかなげな花に心を惹かれた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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カテゴリ : 風物・俳句

2025/01/09

1月8日、鶴林寺で鬼追いが催された。災害を追い払い五穀豊穣を祈念する、千年も続いている伝統行事。加古川市の無形民俗文化財に指定されている。午後2時から7人の僧侶による悔過法要が1時間、堂内での鬼の舞が1時間、回廊での舞が１時間近く、そのあと餅まき。鬼の面は室町時代の作。面をつけると視界が狭くなるらしく、介添え役がつきそっていた。子供たちの参加が多いのも行事に活気をあたえていた。子鬼役だけでなく、見物のこどもたちも多く、大声で鬼を追い払っていた。