MAKE YOURSELF COMFORTABLE ~まあおたいらに~Make Yoursef At Home - Haiku Blog of Muku Watanabe | 渡邊むく俳句ブログ~まあおたいらに~ 2014年07月 <

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背伸びして滅びし世あり豆桜

カンナ

2014/07/31 Thu

20014/07/19 カンナ(観音崎:神奈川県横須賀市)
 2014/07/19 カンナ(観音崎:神奈川県横須賀市)

     半島の小さな駅のカンナ赤

 古い旅を思い出して。
 追記: 元の句「半島ともお別れの駅カンナ赤」を推敲。(2014.8.15)


     核のゴミここに流すや天の川

 昨日詠んだ句。
 投句もせず、ブログにも書かず、ずっと内に溜めて来た句もあります。


     銀河濃し未来の核のゴミ捨場

     トイレの無いマンション吹き飛び斑雪

 斑雪は「はだれ」と読み、春に、山肌や日陰に斑(まだら)に残っている雪のことです。
 3.11後の句。
 溜めておくのもストレスなので…。

     毒舌を吐く夏一つ年齢を取る /むく

 追記: 「毒舌になる夏一つ年を取る」の誤記を訂正。(2014.8.1)




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星祭

2014/07/30 Wed

2006/07/26 荒地花笠(散歩道:神奈川県横須賀市)
 2006/07/26 荒地花笠(散歩道:神奈川県横須賀市)

 ふと目が覚めた未明…にもまだ早い午前3時。
 昨日は4時半でした。
 そんなに寝ていないのに。
 「老人性早起き症」でしょうかね。

 一服しに外へ出ると星空が…
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆

     ロンドンに安着と書く星祭

 ガンコちゃん、これも遠い昔の話ということで、情状酌量のほど…お願いします、ネ☆
 追記: 元の句「星祭ロンドンからの宇宙便」を推敲。(2014.7.30)


     夏暁GPSか明星と /むく

 GPSはGlobal Positioning System(全地球測位システム)の略語。
 アメリカ政府が突然「GPSの利用を有料化する」なんて言い出したら、どうなるんでしょうね。
 地球の一国支配化への野望の象徴のように思えることがあります。
 ま、その前に心配すべきことが、もっと身近なところに山ほどありますが。
 追記: 元の句「夏暁GPS星か明星と」を推敲。(2014.7.30)



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大西日

2014/07/29 Tue

2006/07/22 ひまわり(散歩道:神奈川県横須賀市)
 2006/07/22 ひまわり(散歩道:神奈川県横須賀市)

     音のない高速道窓に大西日 /むく

 職場は最上階の7階。
 一番眺めが良いのは、一面が全部窓の広~い喫煙室。
 白いレースのカーテン…なんて喫煙室に付ける筈はないので、夏の日射しがたっぷりと当たってくれます。
 追記: 元の句「高速道音なき窓に大西日」を推敲。(2014.7.30)

 いくぶん涼しかった昨日は社員食堂まで歩いて昼食。
 でもやっぱり暑かった…。

 今日はコンビニへ。
 いつもはおにぎりとサンドイッチを買ってくるのですが、今日はおにぎりの種類が少なくて、紅鮭なし、昆布もなし。
 その代わりお弁当の種類が多かったので弁当を。
 食べようとしたら、てっきり鮭だと思った魚は、ちょっと苦手な鯖でした。
 がっかり…。
 鯖がまったくダメという訳ではありませんが、ゲップが出た時に鯖の味がこみ上げてくるのが嫌で…。




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浜木綿

2014/07/28 Mon

2006/07/22 浜木綿(散歩道:神奈川県横須賀市)
 2006/07/22 浜木綿(散歩道:神奈川県横須賀市)

 昨日は7月の『惜春』横須賀吟行会。
 先生が欠かさず参加して東京と横浜で行ってきた月例吟行会は、米寿を過ぎた先生のご負担を考えて、先月で一旦終了。
 今月からは教室も吟行会も横須賀だけに。
 そのため、今月は東京、横浜からの句友も参加。
 24名が参加しての賑やかな吟行会、句会となりました。

 嘱目に集中しようと、カメラは持参せず。
 でも、東京からおいでになった皆さんのガイド役に忙しく、句会の会場に着くまで一句も詠めず…詠まず、かな?
 大慌てで詠んで、ストックも交えて7句提出。
 果たして、スコンクは免れたものの互選は2票だけ。
 でも風人子選に2句採っていただきました♪

 採っていただいた最初の句は…


     雲の峰北緯三十五度の海

 嘱目の即吟ではなく、句会のために事前に詠んでおいた句でした。
 元の句「雲の峰北緯三十五度に立つ」を推敲して提出。
 互選でも、どなただったかお一人だけ採って下さった方がいました。

 風人子選に採っていただいたもう一句は…。


     大夏木先師もかつて立ちし丘

 これは即吟で、初め 「大夏木虚子も立子も立ちし丘」と詠んでから推敲して提出。
 でも自分らしい句形ではありません。
 私が詠んだ句と知って、採って下さった先生も意外に思われたに違いないと思っています。

 「浜木綿を知らないと言ふ人若し」は採っていただけなかった句の一つ。
 先生からは、 「"知らない"という口語と"若し"という文語が混在しているのは良くない」というご指摘。
 自分でもそう思いつつ、時間に追われて提出した句で、句会後に推敲。

     浜木綿は知らないと弾ける若さ

 追記1: 「浜木綿を知らないと弾ける若さ」を更に推敲。
 粗忽者の私らしさが出た俳句になったのでは、と自分で満足。
 破調の句になっとことも。(2014.07.29)
 追記2:「浜木綿は知らなくて弾ける若さ」を推敲。(2014.8.15)

 互選で私が採った7句から。


     何ほどの残る句もなし老い涼し /桂子

 8月19日は俳句の日。
 そう勝手に決めたのは「たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ」や「三月の甘納豆のうふふふふ」の句でお馴染みの坪内捻典さん。
 でも8月は暑いので、吟行会も夏休みです。



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炎天下

2014/07/26 Sat

2014/07/26 露店(京急久里浜駅前:神奈川県横須賀市)
 2014/07/26 露店(京急久里浜駅前:神奈川県横須賀市)

 この夏いちばんの猛暑日。
 昼前に歯医者へ行き、その足で裾上げを頼んでいた夏ズボンを取りに…行こうとして財布の中を調べたら、「預かり証」がない!

 京急久里浜駅前に、暑い中で頑張って桃を売っている露店のオジサン(的屋さんだと思います)がいました。
 「どちらからいらしてるんですか?」
 と訊ねると、ちょっと考え、缶ビールをグッと一息飲んでから、
 「山梨。」
 ホントかな?

 私が話しているとお客さんが…。
 8個で5百円と看板に書いてあるのですが、5個で千円だそうです。
 でも、お客さんは納得して買って行かれたようです。


     炎天下届けてもらう忘れ物 /むく

 車で、でしたが。



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上田日差子(うえだ・ひざし)

2014/07/26 Sat

 月刊『俳句界』に毎号掲載される「自選30句の」の7月号に紹介されている俳人は、1962年生まれの上田日差子(うえだ・ひざし)さん。
 父(上田五千石)も俳人、祖父も上田古笠という俳人という家柄の人で、『ランブル』という結社の主宰であり主婦でもあります。
 その上田日差子さんの自選30句があまり素晴らしかったので、その中から11句を『俳句界』に掲載されている順番に従ってご紹介したいと思います。


         いまどこに桜月夜にゐるといふ

 日差子氏がいつごろご結婚されたかは知りませんが、この句とその前に掲載されている4句は、氏が独身時代にお詠みになった句かと思われる、若々しさの感じられる句でした。
 この句に関しては、携帯電話が普及するようになってからの時代の句のようにも感じられます。
 いや、そういう若々しい現代性のある句と申し上げるほうが的確なのでしょう。

 それはともかくとして、日差子氏より一世代上の60代の私としては、この句の後に続く句、つまりご結婚後と思われる句のほうにより魅力を感じるので、それらを中心にご紹介することにします。


         豆飯や佳きことすこしづつ伝へ

 季題は豆飯で夏。
 当世、グリーンピースは缶詰も冷凍品もありますから、豆ご飯の季節感も薄れてきたかとは思いますが、この句からはそんな時代の変化のことなども含めて、日本の文化をさりげなくわが子に伝えようとしている母親としての日差子氏の姿が彷彿としてきます。
 以下、説明は省きます。


         立つことは枯れてゆくこと大はちす


         深吉野や月光に鯉ひるがへり


         この庭の文様として色鳥来


         秋草にたがひちがひの風の揶揄


         翅休めゐるかに花のかたくりは
 

         吊し雛ひとつひとつを灯にくるみ


         芽吹山詩には未生のことばたち


         ものがたりはじまるやうに梅咲けり


         卯の花に群青の夜来たりけり

 最後に一言。
 どれも好きな句ばかりですが、特に「卯の花に群青の夜来たりけり」の一句は素晴らしいの一言に尽きます。
 「あぁ、卯の花が咲く初夏の一日も終わりね」というだけの、「二句一章」だとか「取り合わせ」だとかには無縁の句なのですが、この句にしても、掲出した他の句においても、その余韻の深さといったらどうでしょう。
 「や、かな、けり」の切れ字の安易な使用は慎まなければなりませんが、その安易さはなく、他の掲出句の作風からも自らに十分に戒めているであろうと思われます。

 「芽吹山詩には未生のことばたち」の一句からは、言葉の冒険者、表現の挑戦者として俳句という詩の精神の真髄に迫ろうとする、日差子氏の決意が伝わってきます。
 これらの句から、日差子氏はすでに父五千石を超えているのではないか、とさえ思うのは私だけでしょうか。
 語弊があるかもしれませんが、「二世、三世らしからぬ」詩才に恵まれ、虚実の境界に立って深い抒情を自在に詠うことのできる境地を若くして既に獲得したこの俳人に、機会があったらぜひ俳句を教わりたいとさえ思いました。
 『俳句界』7月号の「特別企画」は稲畑廣太郎(ホトトギス主宰)、星野高士(玉藻主宰)、坊城俊樹(花鳥主宰)の三氏による「虚子曾孫座談会」でしたが。




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滝しぶき

2014/07/24 Thu

2006/07/23 華厳の滝(栃木県日光市)
 2006/07/23 華厳の滝(栃木県日光市)


     牛乳の味濃きことよ滝しぶき

 今日はガンコちゃんが休みで家に居る日。
 定時でパッと退社して、パッとバスに乗って、パパパッと蕎麦を啜って、ヒョイッと電車に駆け込んで、冷房が利いた家に7時半前に到着。
 新記録。

 昨日、インチキ臭い商いとも知らずに一杯食わされて、ガンコちゃんが仕事帰りに路上で買ってきた“ちっとも安くない”桃を、寅さんの口上などを思い出しながら食べています。


     夜の桃産地直送なりと香具師

 桃は秋の季題ですが。
 香具師は「やし」と読みます。
 追記: 元の句「夜の桃産地直送装いて」を推敲。(2014.7.25)


     夏期休暇鉢花の虫取りて果つ /むく



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夏雲

2014/07/23 Wed

20132014/07/21 湘南山手(散歩道;神奈川県横須賀市)
 2014/07/21 湘南山手(散歩道;神奈川県横須賀市)

 散歩道の「湘南山手」から大楠山方面を望んで。
 トルコで住んでいた町のアパートからの景色によく似ています。


     夏雲湧く日付変更線の海

 常夏の島々に遊んだ若かりし日を偲んで。
 追記: 元の句「夏雲湧く日付変更線の上」を推敲(2014.7.25)


     雲の峰北緯三十五度の海 /むく

 写真を撮った日は峰雲が立っていませんでしたが、今日で夏休みが終わるので、兼題の「雲」を二句。
 明日からはまた、5時半に起床の生活。
 夏を無事に乗り切れるようにと、体力の温存に努めた夏休みでした。
 追記: 元の句「雲の峰北緯三十五度に立つ」を推敲。(2014.8.15)




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梅雨あがり

2014/07/23 Wed

20132014/07/23 アンスリウム
 2014/07/23 アンスリウム

     花鉢を窓から離す梅雨あがり /むく

 今年の母の日にガンコちゃんに届いた一鉢。
 葉が日焼けしないようにと。

 「紅扇」の名前も付いているアンスリウムは、海外に単身赴任していた当時、自室に置いていたことも。
 アイルランドの歌姫エンヤの曲"Amarantine"を聞いたときに思い浮かんだのも、なぜかアンスリウムでした。

 私のお気に入りは、むかし百均で買ったコーヒーの木とテーブルヤシ。
 あまり育たないようにしているつもりでも、コーヒーの木は抑えが利かずにだいぶ大きくなりました。
 小さなものが何年もかかって大きくなってゆくのを見るのは楽しみでもあり、芯を摘むのは忍びなくて。
 アラビカ種のコーヒーだったとは思いますが、家で美味しいコーヒー豆が収穫できる訳でもないのに。

 追記1: 元の句「アンスリウムを窓から離す梅雨あがり」を推敲。(2014.7.26)
 追記2: 「鉢花を窓から離す梅雨あがり」を推敲。(2014.8.15)




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水撒く

2014/07/22 Tue

20132014/07/22 校庭(散歩道:神奈川県横須賀市)
 2014/07//22 校庭(散歩道:神奈川県横須賀市)

     校庭の芝に水撒く登校前

     スプリンクラー見てをり虹の架かるかと /むく

 追記(2014年7月23日): 
 水撒く、散水車、噴水は夏の季語ですが、スプリンクラーは季語ではありません。
 ですから、スプリンクラーという言葉を使って俳句を詠むためには、他に季語を入れるか、あるいは季語を入れずに無季の句になることを覚悟して詠むか、そのどちらかになります。

 季語についてはいろいろな問題を指摘出来るでしょう。
 高浜虚子も言っているように、歳時記は完全でもなく、永遠不変のものでもありません。
 が、結言するならば、そういう不完全で一見不自由であったり、イヤラシイ面があったりするからこそ俳句は楽しいのだと、私は思っています。
 俳句を詠む人は、誰にでも分かる平明な句、俳句に縁のない人にも愛される句をを詠みたいと思って、勉強を続けているのです。

 十七文字という短かい詩に命を吹き込み、自由自在の表現を可能にする「ありがたい存在」、それが季題(季語)なのです。
 それを理解するところから俳句は始まるのだとも言えるでしょう。

 季語を入れて言葉を五七五に並べたからといって、それだけでは詩になりません。
 俳句を詠む人は、作った句に「詩はあるか?」、「歌っているか?」といつも自問しているのです。




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プロフィール

Muku Watanabe-渡邊むく

Author:Muku Watanabe-渡邊むく
英語通訳業はほぼ自主引退。愛妻と二人で神奈川県秦野市でスローライフしています。山中湖の別宅で野鳥観察三昧に耽ったり。俳句のことに限らず、お気軽にコメントをくださると励みになります。

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