ツンデレを嫁にするとどうなるか?
「デレデレになる」と答えたアナタ、はいはいわろすわろす。それは新婚初期の話。その後どうなるのかを書く(のろけ注意報!)。なおツンデレの定義は、はてなのツンデレに従う。
ツンデレとは例えば、“普段はツンツン、二人っきりの時は急にしおらしくなってデレデレといちゃついてくる”ようなタイプのヒロイン、あるいは、そのさまを指した言葉である。
別の具体例を挙げれば、ストーリー開始時は主人公に対して刺々しい態度(=ツンツン)を取っていたヒロインが、何かのきっかけでツンツンの中にも隠し切れない照れを見せる、あるいは反転して急速に好感度を上昇させていく(=デレデレ)などのパターンがありうる。
もとは二次元萌え属性なのだがリアルでもある(でしょ?こんな恋愛)。出会い第一印象「芯のしっかりした(≒気の強い)女の子だななぁ」だったのが、結婚して何年も経つと…
デレの変化
デレの範囲が「二人っきり」からブレてくる。そりゃ一緒に暮らしていればずっと二人っきりなのだから、その間ずっとデレなのかというと、違う。たとえ二人でいても考え事してたり、テレビ見たりしている。つまり二人っきりだからといって必ずしもデレるのではない、ということ。
ツンの変化
ツンの範囲が「人目あり」からブレてくる。人目があるからツンモードになるのではなく、普段からツンツンしている。これに気付いたときは悲しくなった。そりゃそうだろう、「ふだん」なんて知人→友人→恋人→夫人のメタモルフォーゼの最終形態でしか見せないから。したがって、ありがちな独白「あの人の前だと、なぜかぶっきらぼうになっちゃうのよ」は、結婚すると「アンタと一緒だとイライラするの!」に変化する。心せよ、ツンデレラー。
ツン→デレへの切り替え
ではいつデレるのか? それはデレモードに移行するとき。ではいつデレモードに移行するのか? それはカップルさまざまでしょうな。おんなスイッチを押したときかもしれないし(どこにあるかは中学で教えてもらえる)、ふとした一言「ありがと」「ねぇ」でなる人もいる。結婚当初はおんなスイッチが重要だったが、何年も経つと言葉のレバレッジが大きくなる(←これ重要)。
デレ→ツンへの切り替え
ツン範囲の拡大によりデレ時間が短縮化する。一方で、貴重なデレ時間はカンタンには終わらなくなる傾向が見られる。恋人時代のデレ→ツンへの移行は「人目」だった。部屋ではいちゃついても外に出た途端に距離をとる。しかし、これが嫁さんになると、いったんデレに入るとだらだらと続く。射精と同時にヨソヨソしくなる雄と好対照だねッ。
リアルツンデレの常套句「ばかぁ」
記憶の中で最古のツンデレはモンスリーだ。未来少年コナン全26話ずっとツンツンしていたのが最終話で頬を染めて「バカねっ」とダイスに呟く。ドッギャーンとキたね、あれは。あんな感じで「ばかぁ」と涙目でくる。同じバカでも惣流某の「あんたバカぁ?」と偉い違う。ふだんのツンとは想像を絶するギャップ。もうね、これ同じニンゲンなのかと問い詰めたくなるせつなさ。他人には絶対に見せないまなざし。だんなやってて良かったと思える瞬間。
ツンデレの代価
「何かを得るためには、同等の代価を必要とする」は、けだし名言だが、ツンデレの場合は極化するツンが代価だろう。夫婦はナマのままの人間関係でもあるから、愛想はいらぬ。自分より愛想よくしてもらっている隣人を見ると悲しくなるが、それは隣人向きのお面なのだろう。
「仮面夫婦」という言葉があるが、その仮面を外せるのは伴侶の前のみ。それ以外の相手(不倫相手だろうと親兄弟だろうと)は、それ向けの仮面を被りなおしているだけ。「ツンデレ」もキャラ属性である以上、仮面の一つともいえるが、その必要性がない関係(=夫婦)になっても続行されるガチンコツンに対し、並みのツンデレラーでは耐えられないものと思われ。
自分を甘やかしてくれる存在
全てがツンデレになるで、こう喝破されている。
> ツンデレが好きな人ってのは、結局「自分を甘やかして欲しい人」だと思うのね。ふりかえってツンデレってのは、現実でイチャイチャできないオタクの理想郷なのよ
同意。世知辛い中、自分を甘やかしてくれる存在は貴重だ。それがリアルだろうとバーチャルだろうと。ただ、リアルの場合は「相手も感情を持つ」とこがポイント。「感情を持っているかのようにふるまう」ではない。
彼女も好きでツンデレやってるわけではない。気質やなりゆきでそうなっている以上、負い目というか引け目を感じている。何に対して? 「ツン」「デレ」をコントロールできない自分に対して。にんげんだもの(みつ○)、いちいち目くじら立てないの。そうすることで彼女は安心して「ツン」「デレ」ができる。仮面を剥いた自分を受け止めてくれる。夫婦は赦しあって仲良くなる。
ツンデレ「を」好きな人ってのは自分を甘やかしてくれる人である一方、ツンデレ「が」好きな人も自分を甘やかしてくれる人なんじゃないかな。ただし二人とも「いいオトナ」なのでいつでも甘え甘やかしあっているわけにはゆかぬ。TPOをわきまえて、阿吽の呼吸で甘えあう。メリハリともいう。
ツンデレを嫁にするということは…
「ツンデレは二次元のキャラ属性」は正しい。リアルだとただの気の強い気質というだけ。そして私はついに気付くのだ。なんのことはない、気の強い女の子が気の強い嫁になっただけということをorz
がんばれ!ツンデレラー!負けるな!ツンデレラー!
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コメント
はじめまして、TGSSさんのリンクからきました
えーと、ご同業でしょうか?うちの嫁もツンデレです
#"業"は「ぎょう」ではなく「ごう」
我が家の場合、新婚の間は大丈夫で、あと、「子供の目」があるとツンな感じ。
といいますか、
>なんのことはない、気の強い女の子が気の強い嫁になっただけ
には激しく同意であります。orz
では、また機会があれば
投稿: 通りすがり | 2005.09.19 23:46
通りすがりさん、コメントどうもです
> 「子供の目」があるとツンな感じ
あー 確かにそーいうトコはありますね(私も子持ち)
子どもが大きくなってくると、やっぱりその視線が気になってくるもので、「いわゆる男女の仲」なところは夜、しかも寝かしつけた後、究極は布団の中だけ、に限定されますね。布団の中だけ「デレ」あとは全部「ツン」、これぞ最果てのツンデレorz
投稿: Dain | 2005.09.20 11:56
某週刊誌を読み、ぐぐってこちらに来ました。
私の場合、酔った時だけ「デレ」になるようで、なお性質が悪いらしいです(覚えてないから、なおさら)。
ただ、「アナタの前だけなの」という深層心理はあるのですよ…しかも受け止められる人の前だけなの。
ツンデレ派からのコメントです
投稿: みー | 2005.10.12 01:02
みー さん、コメントどうもです。
「アナタの前でだけなの」は、確かにそうかもしれません。普段との格差が激しい分、相手の方は堪えられない悦びでしょうね。
投稿: Dain | 2005.10.13 16:44
はじめまして。
無題のままトラックバックを送ってしまい、申し訳ございません。
テーブルトークRPGにおけるプレイヤーキャラとしてのツンデレ、という話題の中でご紹介させていただきました。
なおうちの旦那(予定者)は私をツンデレと言い切ってはばからないのですが、脳内変換機構は標準搭載のようです(笑)。
今後もだましだましやっていこうと思っています。
投稿: 紫峰かざみ | 2005.11.16 18:02
紫峰かざみさん、コメント&トラックバックありがとうございます。
結婚して、夫婦をやっていくうちに、ひょっとすると“危機”に遭遇するかもしれません(どんな危機かは人それぞれ)。そんなとき、「脳内変換」はかなり重要になってくるかもしれません。
それから、
昔…いじっぱり
今…ツンデレ
大 正 解 。
投稿: Dain | 2005.11.17 12:56
旦那から言われるまで気づかなかった。
旦那が甘えてくる分
自分がシッカリしないとダメだと気づいてから
【ツンデレ】になってましたorz
ツンデレと言うよりも【ツンツンデレエロ】が合ってるw
知人や家族の前では絶対ツンツンモードw
二人で出かけたりするとデレモードw
お布団の中でイチャイチャするとデレエロモードw
ちなみに旦那はツンデレ嫌いと言ってた><。
好きでツンツンしてないのにぃ(´・ω・`)ショボーン
投稿: あいら | 2006.11.15 20:38
>> あいら さん
ツンデレエロっすか、それはうらやま…もとい、微笑ましいですね。
すべての女性は結婚するとツンデレになるという仮説がありますが、まさにそれを裏付けるかのようなツンデレっぷり、さすがです。
「ツンデレ嫌い」との旦那さまですが、ツン→デレ→エロの落差がまた楽しいという事実に気づいていないのかしら…
投稿: Dain | 2006.11.16 22:55