鬼子母神とは? わかりやすく解説

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きしぼ‐じん【鬼子母神】

読み方:きしぼじん

きしもじん(鬼子母神)


きしも‐じん【鬼子母神】

読み方:きしもじん

《(梵)Hārītīの訳。音写は訶帝(かりてい)》女神の名。千人の子があったが、他人の子取って食い殺したため、仏はその最愛一児隠してこれを教化し、のち仏に帰依(きえ)して出産育児の神となった。手にザクロの実持ち一児を抱く天女の姿をとる。訶梨帝母(かりていも)。きしも。きしぼじん


鬼子母神

読み方:キシボジン(kishibojin), キシモジン(kishimojin)

夜叉女神の一


鬼子母神

読み方:キシモジンジ(kishimojinji)

宗派 中山妙宗

所在 神奈川県足柄下郡湯河原町

本尊 鬼子母神

寺院名辞典では1989年7月時点の情報を掲載しています。

鬼子母神

作者平林たい子

収載図書昭和文学全集 8
出版社小学館
刊行年月1988.9

収載図書昭和短篇小説
出版社
刊行年月1989.4

収載図書いのちのかたち
出版社筑摩書房
刊行年月1995.2
シリーズ名新・ちくま文学

収載図書小説 1
出版社文英堂
刊行年月1995.3
シリーズ名近代名作

収載図書こういう女 施療室にて
出版社講談社
刊行年月1996.5
シリーズ名講談社文芸文庫

収載図書高校生におくる近代名作館 3 小説1を読んでませんか 新装版
出版社文英堂
刊行年月1998.9


鬼子母神

作者谷恒生

収載図書寒月一凍あばれ鉄扇
出版社徳間書店
刊行年月1989.9
シリーズ名トクマ・ノベルズ


鬼子母神

作者竹河聖

収載図書丑の刻遊び
出版社出版芸術社
刊行年月1996.4
シリーズ名ふしぎ文学館

収載図書ふるえて眠れ女流ホラー傑作選
出版社角川春樹事務所
刊行年月2001.8
シリーズ名ハルキ・ホラー文庫


鬼子母神

作者村松友視

収載図書ある作家日常
出版社河出書房新社
刊行年月2002.3


鬼子母神

作者千賀子

収載図書ボタン第七回「伊豆文学賞」優秀作品集
出版社羽衣出版
刊行年月2004.3

収載図書冬の月
出版社千賀子
刊行年月2006.8


鬼子母神

作者藤野恵美

収載図書暗闇ゲームセンター
出版社岩崎書店
刊行年月2007.4
シリーズ名平成うわさの怪談


鬼子母神

作者立松和平

収載図書晩年
出版社人文書院
刊行年月2007.6


鬼子母神

読み方:きしぼじんきしもじん

  1. 子を多く持ちたる女をいふ、鬼子母神は女体の仏にて、其子多くして、甚だ之を鍾愛せり、曾て他人の子血肉を食ひしが、当時仏の其子を隠したるを悲しみ遂に懺悔得道したりといふ、転じて此称に用ゐらる。
  2. 鬼子母神は千人の子を生みたる神とせらる、それより転じて子供多く生みたる女をいふ。
  3. 子供の多い女のことをいふ。鬼子母神は印度の神「訶利帝母神」のことにて女の神で子が千人有つたと伝へられて居るから来たものである。〔情事語〕
  4. 子供の多い女のことをいふ。鬼子母神は印度の神「訶利帝母神」のことにて女の神で子が千人有つたと伝へられて居るから来たものである
  5. 〔隠〕子供の多い女のこと。鬼子母神は印度女神「訶利帝母神」のことで、子が千人あつたと伝へられて居る。
  6. 子供の多い妻君のことをいふ。
  7. 多産な女のこと、鬼子母神は印度女神子供千人あつたといふ。
  8. 子供多く持つ母を云ふ。鬼子母神は印度女神「訶利帝母神」のことで子が千人あつたと伝へられてゐる。
  9. 子供の多い女のこと。鬼子母神は印度女神「訶利帝母神」のことで、子が千人あつたという。
  10. 子供多く持つ母のことをいう。鬼子母神は印度女神「阿利帝母神」のことで子が千人あったと伝えられる
  11. 子供の多い妻君。鬼子母神は子供多く且つ子育ての神だから。〔俗〕

分類 俗語、俗/一般情事語、東京

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鬼子母神

読み方:キシモジン(kishimojin)

作者 平林たい子

初出 昭和21年

ジャンル 小説


鬼子母神

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/12 01:09 UTC 版)

鬼子母神と赤ん坊の像(2-3世紀頃、ガンダーラ大英博物館蔵)

鬼子母神(きしもじん[1]/きしぼじん[2])、サンスクリット語: हारीतीHārītī[3]、 ハーリーティー)は、仏教を守護する天部の一尊。梵名ハーリーティーを音写した訶梨帝母(かりていも)とも言う[4]

三昧耶形は吉祥果。種字はウーン(हूं hūṃ)。

名前の読みについて

「きしじん」という読み方は「ぼ」が漢音表記であり、呉音を通例とする仏教用語[5]としては一貫したものではない。東京都豊島区にある法明寺鬼子母神堂(この鬼は一画目の点が無い字が正)は「きしじん」である[6]。ただ同堂の近くに位置する都電荒川線鬼子母神前停留場は「きしじんまえ」が正式名になっている[7]

概説

鬼子母神は、夜叉毘沙門天クベーラ)の部下である八大夜叉大将(パーンチカ、散支夜叉、半支迦薬叉王[4])の妻で、500人(一説には千人[8]または1万人[9])の子の母であった。これら大勢の子を育てるだけの栄養をつけるために人間の子を捕えて食べていたことから、多くの人間から恐れられていた。

それを見かねた釈迦は、彼女が最も愛していた末子のピンガラ[10](Piṅgala,氷竭羅天[11]、嬪伽羅、氷迦羅、畢哩孕迦[4])を乞食(こつじき)に用いる鉢に隠した。彼女は半狂乱となって世界中を7日間駆け抜け探し回ったが発見するには至らず、助けを求めて釈迦に縋ることとなる。

そこで釈迦は、「多くの子を持ちながら一人を失っただけでお前はそれだけ嘆き悲しんでいる。それなら、ただ一人の子を失う親の苦しみはいかほどであろうか。」と諭し、鬼子母神が教えを請うと、「戒を受け、人々をおびやかすのをやめなさい、そうすればすぐにピンガラに会えるだろう」と言った。彼女が承諾し、三宝に帰依すると、釈迦は隠していた子を戻した。

そして五戒を守り、施食によって飢えを満たすこと等を教えた。[12]かくして彼女は仏法の守護神となり、また、子供と安産の守り神となった[9]。盗難除けの守護ともされる。

インドヒンドゥー教)では、とりわけ子授け、安産、子育ての神として祀られ、日本でも密教の盛行に伴い、小児の息災や福徳を求めて、鬼子母神を本尊とする訶梨帝母法が修せられたり、上層貴族の間では、安産を願って訶梨帝母像を祀り、訶梨帝母法を修している。

また、法華経において鬼子母神は、十羅刹女と共に法華信仰者の擁護と法華経の弘通を妨げる者を処罰することを誓っていることから、日蓮はこれに基づき文字で表現した法華曼荼羅に鬼子母神の号を連ね、2者に母子の関係を設定している。このことが、法華曼荼羅の諸尊の彫刻化や絵像化が進むなかで、法華信仰者の守護神としての鬼子母神の単独表現の元となった。

その像は天女のような姿をし、子供を1人抱き、右手には吉祥果を持つ。なおこれをザクロで表現するのは中国文化での影響であり、これは仏典が漢訳された時は吉祥果の正体が分からなかったために代用表現したものである。よって仏典中の吉祥果とザクロは同一ではない。また鬼子母神が人間の子を食べるのを止めさせるために、人肉の味がするザクロを食するように釈迦が勧めたからと言われるのは、日本で作られた俗説にすぎない。

日蓮宗では、子安鬼子母神が祀られるほか、近世に入って以降、法華経陀羅尼品に依拠する祈祷が盛んとなり鬼子母神を祈祷本尊に位置付けるに至ったこともあり、鬼形の鬼子母神像も多く造られるようになった。これは、法華経の教えを広めることを妨げる者(仏敵)を威圧する破邪調伏の姿を表現したものである。この鬼形鬼子母神の造像については、明確な区分ではないものの、関東と関西では異なる傾向がみられる。関東では総髪で合掌した姿であり、子供を伴ってはいない。他方、関西では総髪ではあるものの角を生やし、口が裂け、子供を抱く(あるいは、左手で子供と手を繋ぐ)姿である。また、子どもを抱き宝冠を付けた姿は一見すると天女形であるが、形相が天女形から鬼形に変容する過程にあると思われる珍しい像が存在することも確認されている。

鬼子母神を祀る寺院

鬼子母神は、法華経の守護神として日蓮宗法華宗の寺院で祀られることが多く、「恐れ入谷の鬼子母神」の地口で知られる東京都台東区入谷真源寺、東京都豊島区雑司が谷法明寺鬼子母神堂鬼の字には「角」が無い)、千葉県市川市の遠寿院(法華経寺塔頭)の鬼子母神が有名である(江戸三大鬼子母神)。

縁日は毎月8の付く日(8日,18日,28日)である。また、お会式に併せて大祭を行う寺もある。なお、「鬼子母神」の「鬼」の表記について、寺院によっては、第一画目の点がない字を用いる場合がある。これは、鬼子母神が釈尊に諭されて改心した結果、角が外れたためである[13]

その他の鬼子母神を祀る寺院

西遊記

西遊記雑劇である元曲の『雜劇·楊景賢·西遊記·第三本[14]』第十二折鬼母皈依、『鬼子母掲鉢記』、『西天取経』(呉昌齢)第12齣の鬼母帰依などでは愛奴児が三蔵法師を捕まえており、そこに登場した釈迦如来に帰依する。雜劇·楊景賢·西遊記·第三本では愛奴児の別称が紅孩児となっている。以降の西遊記では紅孩児の回で観音菩薩のところで一箇所取次ぎに顔をだすのみになった。

脚注

  1. ^ 金岡秀友、「鬼子母神(きしもじん)」 - 日本大百科全書(ニッポニカ)、小学館。
  2. ^ 「鬼子母神(きしぼじん)」 - 日本大百科全書(ニッポニカ)、小学館。
  3. ^ 「鬼子母神」 - 精選版 日本国語大辞典、小学館。
  4. ^ a b c 水田正能「エストロゲンと鬼子母神」『日本醫事新報』第3991号、2000年10月、p.p.43-44、ISSN 03859215 
  5. ^ 「呉音と漢音」(仏教豆百科) - 三井寺(天台寺門宗総本山園城寺)
  6. ^ 法明寺 雑司ヶ谷 鬼子母神堂
  7. ^ 東京都交通局 都電荒川線 停留場情報「鬼子母神前」
  8. ^ 佛説鬼子母經” (中国語(繁体字)). 2010年5月17日閲覧。
  9. ^ a b 『雑宝蔵経』鬼子母失子縁
  10. ^ 『雑宝蔵経』による。『根本有部律』では「愛児」という名とされる。(「如是次第更生五百。其最小者名曰愛児」)
  11. ^ 密教図像学会『密教図像』第38号、法藏館2020年、46頁。
  12. ^ 『根本説一切有部毘奈耶雜事』巻三十一
  13. ^ 鬼子母神様って? さどわら鬼子母神
  14. ^ 雜劇·楊景賢·西遊記·第三本” (中国語(繁体字)). 2010年5月17日閲覧。

関連項目


鬼子母神(キシモジン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 14:10 UTC 版)

妖怪のお医者さん」の記事における「鬼子母神(キシモジン)」の解説

鬼の世界女王とてつもなく大きい。

※この「鬼子母神(キシモジン)」の解説は、「妖怪のお医者さん」の解説の一部です。
「鬼子母神(キシモジン)」を含む「妖怪のお医者さん」の記事については、「妖怪のお医者さん」の概要を参照ください。

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