作品概説
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『天地無用!』20周年記念企画として制作された作品。シリーズとしては初の5分(ステーションブレイク)枠帯番組であり、TOKYO MXとしてもゴールデンタイムの5分枠帯番組にアニメを放映するのはこれが初となる。過去の作品と原作OVA版の関連作品の『異世界の聖機師物語』のBD版を除けばシリーズ初のHD作品であり、天地無用!シリーズ初の地上デジタル放送でもある。 岡山県高梁市の誘致要請と協力によって、同市を舞台としている作品となっており、本作制作において同市は日本テレビグループおよび関連団体分が拠出する制作費1億6848万円のうち広告宣伝費1684万円を負担している。岡山県側のプロデューサーを吉備国際大学アニメーション文化学科教授となった井上博明が務める。そのためか同大学をモチーフとした女子高校である順愛学園を主な舞台としている。なお、吉備国際大学は2015年1月より岡山県および香川県にて行われた本作の放送において単独スポンサーを引き受けている。 なお、本作ではシリーズメインキャラクターである阿重霞の声が高田由美から七緒はるひへと交代している。これは本作制作時点において高田が声優活動をほぼ休止状態としているため。また七緒は他の番組においても高田が演じてきた役の後任として活動している。 柾木天地がメガネを掛けていたり、砂沙美の身長が高くなっていたりするなど従来のキャラクター設定が一新されている。OVAシリーズと共通のキャラクターについては基本設定を継承しているものの、その生い立ちや歴史については、梶島版および長谷川版などに代表される過去シリーズとは一線を画した、独自の設定となっている部分があり、ストーリー上の直接のつながりはないとされる。また本作は、天地無用!シリーズのテレビアニメ第一作を手掛けた、ねぎしひろしの監督作品ではあるものの、同様にねぎしが手がけている過去作(俗に「ねぎし版」と呼称される一連の作品)の天地無用シリーズの映像作品との関連も明言はされていない。登場人物が固定電話や携帯電話ではなく、スマートフォンらしきものを利用しているなど時間の流れを感じさせる描写も特徴の一つ。
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作品概説
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作者である「あさのますみ」が「声優・浅野真澄」として経験または聞いてきた出来事を、ギャグタッチにより再構成させたストーリーで描く、声優業界のあるあるネタを扱った職業ものコメディー。主役となるのは、それぞれにタイプの違う3人の新人声優たちで「彼女らが声優ユニット『イヤホンズ』として、互いに力を合わせ時に様々な理由で互いの反発なども引き起こしながらも、自分たちの声優活動を通して様々な困難に立ち向かっていく」という内容となっている。その意味では声優業界を舞台にしたビルドゥングス・ストーリーの側面も持つ。 また本作には、作内でネタにされた声優業界にまつわる出来事や作内の設定に関して、あさの自らが解説したコラムコーナーも付随している。 なおweb版第92話のみ、椎名高志による作画となっており、同人誌で発行されたweb版の総集編にもそのまま収録された。これは内容がBLにまつわる下ネタめいたものであったため、畑の側から作画拒否されたネタを、あさのが惜しんで事の次第をツイッターに上げたところ、椎名が「自分が描きたい」と申し出て実現したものである。 また本作では、畑の漫画作品である『ハヤテのごとく!』がそのアニメ版も含めて「作品として存在する」世界観を採っている(以下各項目にて詳述)が、一方で同作に登場する人物や建物と見られるものも所々で登場している。 なお、本作の最初の発表場所となった同人誌版に関しては、2017年夏に行われるコミックマーケット92において発刊する予定の作品を最終回とすること(いわゆる完結宣言)が発表されている。
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作品概説
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「2gether THE MOVIE」の記事における「作品概説」の解説
2020年に放送された『2gether』と『Still 2gether』のヒットにより、日本のアスミック・エースが映画化を企画し、GMMTVにアプローチをした。GMMTVもドラマシリーズ終了から1年という節目でこれまで応援してくれたファンにプレゼントとなるものを届けたいとの思いから映画化が進められることとなった。 新たな監督としてカニタ・クワンユーを招き、2020年中に追加の撮影が行われた。 2021年3月22日に、GMMTVより『2gether』と『Still 2gether』の「Complete Edition(完全版)」として2021年4月22日からタイ全国の映画館での公開が発表された。 翌23日には、6月4日から日本国内でも全国公開されることが発表された。 この公式発表が出る前の3月16日、関係者によりTwitter上で映画化と公開日の情報がリークされたが、当該のツイートは数分後に削除された。 映画の発表と同時に公開された予告映像は、1日で100万回以上再生された。 タイでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、4月20日に予定されていたプレミア上映と4月22日の一般公開の延期が4月12日にGMMTVより発表された。延期後の公開日は未定とされた。 その後新型コロナウイルス感染拡大防止のための規制が緩和されたことを受け、11月11日に公開された。 日本では予定通り6月4日に映画が公開され、タイ本国に先駆けて世界最速上映となった。これに伴いアスミック・エースは日本のファンに向けて「・新たに撮影されたシーン及び結末について、ディテールに言及することはご遠慮ください。・ドラマから「使われていない」シーンについて、あえて言及することはご遠慮ください」とするお願いをSNSやホームページを通じて発表した。また同お願いは劇場でも本編開始前にスクリーンに投影された。 日本で公開された映画は字幕版のみとなっており、日本語吹替版は存在しない。上映時間についてはフレームレートの規格の違いによりタイ本国では107分だが、日本では112分となっている。 日本国内では、ミニシアターランキングにて初週より3週連続で観客動員数第1位を記録した。 2022年4月28日には各配信サイトにてレンタル配信が開始され、Rakuten TV AWARD 2022年度上半期ランキングでは洋画部門第1位となった。 タイでは2022年3月にDVD BOXSETが、日本では同年6月4日にDVDとBlu-rayが発売された。
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作品概説
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昌泰の頃、高齢の大納言藤原国経は、その美しい妻・北の方を、若輩の左大臣藤原時平に奪われる。本書は『今昔物語』が伝えるこの史実をもとにしている。 「少将滋幹の母」とはこの北の方のことで、「少将滋幹」とはその北の方が国経との間にもうけた一子・左近衛少将藤原滋幹のことである。物語は成長した滋幹が幼い頃に別れたきりになっていた母と、月夜の桜の樹の下で再会するところで終わる。 しかし谷崎が描くのはこの滋幹ではない。焦点はむしろ北の方におかれ、その周囲で彼女に関わる地位や出自などが異なるさまざまな男たちを描いているのである。そして谷崎はこの北の方についても、彼女が類い稀なる美女であるということ以外に、その性格や様相などの描写をほとんど行っていない。ただただ絶世の美女であるということしか述べられていない北の方は、どこまでも空虚でつかみどころのない存在である。これが逆に周囲の男たちの言動の浅ましさを際立たせ、彼らの情や色や欲のみが次々と浮き彫りにされてゆくことを可能にしているのである。 そうした構図の中では、滋幹の母に対する飽くことなき思慕の念さえもがまるで愛欲の情念のように映ってしまう。その意味で滋幹の扱いは北の方をめぐる他の男たち — 彼女を奪った時平(しへい)、奪われた国経(くにつね)、そして彼女のかつての情人だった平中(へいちゅう)— と同等であり、彼もまた等しく脇役にまわっているのである。 谷崎は『今昔物語』の他にも『平中物語』『後撰集』『十訓抄』などから逸話を取り入れ物語に肉付けをしている。最後に滋幹が北の方と再会するくだりは、写本の一部が残るのみの遒古閣文庫所蔵「滋幹日記」によって描かれていることになっているが、これはその日記の存在自体が谷崎の創作によるものである。
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作品概説
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プレイヤーは神となり、様々な神技を使い、ゲームフィールド上に散在する自分を崇拝する民族を繁栄させ、最終的には敵対する神を崇拝する敵民族を滅亡させることを目標とする。どちら側の民族も常にリアルタイムで行動している。 ただしそれぞれの民族を神であるプレイヤーは直接操作することはできない。プレイヤーが使える神技は「土地を盛り上げる/掘り下げる」「各種天災など(「奇跡」と呼ばれる)を発生させる」といった間接的な行動に限られる。 基本的には地形を平坦にし、自分の民族が居住するスペースを確保しながら、敵の民族の繁栄を各種天災で妨害する形になる。 自分の民族が繁栄するとそれは神の力(マナ)となり、より大きな天災などを発生させることができるようになる。天災には、地震、毒沼、火山、洪水、そしてハルマゲドンなどがある。繁栄能力を失う代わりに死ぬまで敵を倒し続ける、強力な「騎士」を作ることもできる。 また、民族同士が衝突した際に、繁栄の度合いによって戦闘の結果が変わってくる。 特筆すべきは最終手段の天災「ハルマゲドン」で、これが発生すると両陣営の民族がそれぞれ画面中央部の一箇所に集合し、一人の騎士となって勝敗がつくまで戦うことになる。多くの場合これで決着をつけることになるが、ステージによっては使用できない場合もある。 その後発売された拡張「プロミストランド」では、通常版の平原、雪原、砂漠、溶岩地帯に加え、AMIGA版ではフランス革命編、西部劇編、ブロックワールド編(レゴブロック風の世界)、シリーランド編(異形の宇宙人たちの世界)、ステーショナリーワールド編(コンピュータの世界)の5つの世界が追加されている。イマジニアが移植した日本版ではさらに江戸時代編が追加されている、さらに同社のスーパーファミコン版では三匹のこぶた編・ケーキランド編が追加されている。 なお国内ではPCエンジン版がハドソンより発売されている。(1991年、Huカード)
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作品概説
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「狂科学ハンターREI」の記事における「作品概説」の解説
メディアワークスのライトノベル文庫レーベル電撃文庫より、1996年6月から1999年5月にかけて刊行された作品。本編第1部5巻、番外編1巻の全6巻で構成されている。 最後に出された番外編「EX1」は構想されていた第2部への橋渡し的なジャンクションストーリーであるが、結局のところ第2部は執筆される事なく著者の逝去もあって終焉を迎えた。主人公の過去とその決着を描いた第1部を基礎ストーリーと見た場合には完結しているが、前述の通り構想されていた第2部へのジャンクションストーリーが執筆されているため、そこを主眼に置いた場合には未完のままで絶筆された作品と取られる場合もある。なお、第2部の構想が頓挫した理由については、本作の作画者であった小畑が自身の別作品(『ヒカルの碁』『DEATH NOTE』『バクマン。』)のヒットによる多忙でそちらを優先し時間が取れなくなった上で、中里自身が小畑以外による作画を断固として納得しなかったため、と言われている[誰に?]。小畑自身にも本作第2部への意欲はあったものの連続ヒットで自身の多忙が落ち着く事なく、その前に中里が逝去してしまい、結果として実現が完全に不可能になったと言われる[誰に?]。 現実世界と同様の現代的科学技術水準を持っている現代を基準にしながら、その世界の裏では、錬金術的な個人の資質に非常に左右される科学再現性の無い、永久機関を初めとする神秘的な科学技術が闇の世界で確立されており、それらの成果に対して企業国家間でも表に見えない形で争奪を繰り返している、という設定の元で、そうした「裏の科学に翻弄される人々」による悲喜こもごもの「人間の業」を描き出している作品である。 なお、中里が以前に原作を提供した漫画作品『狂霊捜査官REIJI』(きょうれいそうさかんれいじ。作画担当・田中雅人。白泉社「月刊アニマルハウス」掲載)が本作のプロトタイプにあたる。なお、同作は作画を担当した田中の単独執筆作である『あぶない!ジャンクポリス』(白泉社ジェッツコミックスより刊行)第2巻の巻末に収録されている。
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作品概説
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作品発表時の現代社会を舞台として、法で裁くことのできない悪人たちを、その被害に遭った者たちの恨みの声を受けて人知れず暗殺する殺人代行者である「闇狩人」の活躍を描いたピカレスクロマン。必殺シリーズに似たコンセプトを持つ作品であるが、実際、作者の坂口が同シリーズに影響を受け、そのリスペクトの元に執筆したオマージュ作品という面がある。そのため作者の坂口自身がジャンプ・コミックス版第1巻にて「坂口いくの必殺シリーズとでも思ってほしい」と記している。 『我竜京介 PUBLIC FILE』についてはここでは省略し、後述の該当する節にて述べる。
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作品概説
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「クワイ河に虹をかけた男」の記事における「作品概説」の解説
このシリーズは第二次世界大戦(太平洋戦争/大東亜戦争)時における泰緬鉄道建設の現場に大日本帝国陸軍の通訳として居合わせ、捕虜への苛烈な虐待と労働強要の現場を目にするとともに、戦後においては連合軍が行った捕虜墓地捜索隊に参加し、のちにタイのカーンチャナブリー県において泰緬鉄道建設犠牲者の慰霊と、同域周辺の社会活動(奨学金など子どもが中高等教育を受けるための補助制度の創設、無医村群に対する無料巡回医療活動の支援、寺院に対する孤児院創設および同施設運営の支援など)に身を投じた英語教師である永瀬隆の半生、特に最晩年の20年間に密着したドキュメンタリー作品群からなる。 シリーズ作品の直接の初出となったのは1994年にANN系列の『テレメンタリー』で放映された『テレメンタリー'94 たったひとりの戦後処理 ~もうひとつの“戦場にかける橋”物語~』とされる。本作シリーズの制作者である満田は、同系列における岡山・香川エリアの担当放送局・瀬戸内海放送の社員で、同番組のディレクターである。以降の映像作品において、制作および著作が瀬戸内海放送のものとなっているのも、この事による。 満田の永瀬との出会いのきっかけは、満田が1991年に地元新聞紙にて「タイへのボランティア活動をしている人物がいる」記事を読んだ事である。その活動に興味を持った満田が当時、受け持っていた番組に永瀬をゲストに呼べないかと考え、アポイントメントを取り交流が始まったものである。 同番組の放映が、ある程度の反響を呼んだため、以降、満田の受け持った番組枠において数度にわたり、その続編が制作・放映され、2011年2月に一連の取材の内容をまとめた、満田たち番組スタッフ側からの視点による手記が、梨の木舎より『クワイ河に虹をかけた男 - 元陸軍通訳 永瀬隆の戦後』として出版された。だが同年6月の永瀬の死去に伴い『テレメンタリー2011 クワイ河に虹をかけた男 ~最終章・たったひとりの戦後処理~』をもって、テレビ番組のシリーズとしては完結した。 だが、満田たちスタッフが永瀬の半生に付き添って得た映像素材は膨大な量ともなっていたため、これを再編集したドキュメンタリー映画の企画が立ち上がり制作を開始、2016年にこれが公開される運びとなった。なお、この映画の製作に関しては既撮映像の再編集による瀬戸内海放送の単社による企画であるため『テレメンタリー』の主幹および系列キー局であるテレビ朝日ならびに準キー局である朝日放送は積極的には関与しておらず、そのために公開も全国一斉封切の形をとらない巡回公演形式となっている。
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作品概説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 21:46 UTC 版)
全世界を舞台に輸出入貿易をテーマとした政治経済冒険活劇漫画。主人公たちは個人輸入に近い形態をとっている「貿易をすることでみんなが豊かになる」ことを目指している零細の貿易商社であり、その敵役は大国を相手取り政治すら動かして「何も知らない無辜の民や外国の環境を経済の力で後先を考えずに踏みにじる」大手商社という構造を持っている。 なお、本作にて取り上げられた事象(特に法律関連)は作品連載終了後に廃止、改正になっているものも多く、現在では本作の内容が通用しない(あるいは違法になる)ものも多い。 日本の『月刊少年キャプテン』(徳間書店)にて、1989年1月号(1988年発売)から1991年まで連載された。全18話。コミックスは、少年キャプテンコミックス(徳間書店)から全3巻が発売された後、少年キャプテンコミックススペシャル(徳間書店)として全2巻、文庫版がMF文庫(メディアファクトリー)から全2巻で発売されている。 作品展開時のキャッチフレーズは「いま、ビジネスは冒険(アドベンチャー)になる 」。
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作品概説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 14:29 UTC 版)
「マデレイン・レングル」の記事における「作品概説」の解説
レングルの主要な作品は"Chronos"と"Kairos"の二大シリーズに分類される。前者はオースティン一家の物語で、序盤の舞台設定は現実的だが突如として超現実的な要素が出現し、SFとなる。後者はミューリ(Murry)家とオキーフ(O'Keefe)家の物語であり、舞台設定は時に現実的、時に幻想的なものとなる。一般的に言えばオキーフ家の第二世代を扱った作品は現実的要素が強い。このように傾向に違いはあるが、"Chronos"と"Kairos"は同じ世界を舞台にしている。歴史的事件は両シリーズに共通であり、幾人かのキャラクターは両シリーズに跨って登場する。 レングルには小説と詩だけではなく、自伝"Crosswicks Journals "をはじめとして、信仰や芸術の問題を探求したノンフィクションの著作も多い。彼女のいわゆる「真実の物語」において創作と回想録の境目は曖昧である。作中の出来事は多くの場合、自身や家族の経験に基づいており、地名や人名が架空のものに差し替えられているのである。 作品のテーマは多くの場合は暗に匂わされるに留まるが、重要なテーマの一つとしては「愛」が挙げられる。レングルは自身の創作姿勢を以下のように述べている。 「 わたしは、ただの物語でない物語、人生について、ある態度を示すことのできるような物語を書こうと努めているのです。なぜなら、それが作家というものの責任だと考えるからです。ことに若者たちに向かって書く作家は、わたしたちが生きている世界に対して肯定的な態度をもっていることを示さなくてはならない、と思うからです。こういったからといって、わたしはなにもお説教をしようというのではありません――もしわたしの書くものが、物語よりも説教を多く含んでいるようなら、その作品は失敗しているのです。私は、読者をただ楽しませるだけの物語を書くことに興味はもっておりません。 」 —レングル(訳・猪熊葉子)(293ページより)
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