ダイダイとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > ダイダイの意味・解説 

だい‐だい【代代】

読み方:だいだい

何代も続いていること。よよ。また、歴代副詞的に用いる。「—酒屋を営む」


だい‐だい【大内】

読み方:だいだい

古くは「たいだい」とも》「大内裏(だいだいり)」の略。おおうち

「—の旧跡神祇官の前なる木に」〈太平記・九〉


だい‐だい【大大】

読み方:だいだい

[副]

大き感じ与えるさま。太っているさま。

低くても—として豊満に見えるけれども」〈谷崎細雪

広く所をとっているさま。

両脚無遠慮に伸ばし、—と寝そべりだした」〈長与竹沢先生と云ふ人


だい‐だい【太】

読み方:だいだい

太太神楽(だいだいかぐら)」の略。


だい‐だい【×橙/臭橙/回橙】

読み方:だいだい

ミカン科常緑小高木。楕円形で先がとがり、葉柄(ようへい)に翼がある。初夏香りのある白い花を開く。実は丸く、冬に熟して黄色になるが、木からは落ちない翌年の夏に再び青くなる。実が木についたまま年を越すころから代々」として縁起祝い正月飾り用いる。果汁料理に、果皮漢方橙皮(とうひ)といい健胃薬用いる。《 花=夏 実=冬》「—は実を垂れ時計カチカチと/草田男

橙色」の略。


回青橙

読み方:ダイダイ(daidai)

のこと。

別名 臭橙


臭橙

読み方:ダイダイ(daidai)

のこと。

別名 回青橙


ダイダイ

ダイダイ
科名 ミカン科
別名: -
生薬名: トウヒ橙皮
漢字表記
原産 インド
用途 暖地栽培される常緑低木果皮乾燥したもの橙皮で、芳香性健胃に、また香料調味にも用います。冬になると果実橙黄色になり、夏を過ぎた頃から緑色になって果実が2~3年落ちない次の年も代々果実ついているのでダイダイの名がついた。縁起担ぎとして新年飾られるようになった
学名: Citrus aurantium L.
   

代々

読み方:ダイダイ(daidai)

ミカン科常緑小高木、薬用植物

学名 Citrus aurantium


太伊太伊

読み方:ダイダイ(daidai)

ミカン科常緑小高木、薬用植物

学名 Citrus aurantium


読み方:ダイダイ(daidai)

ミカン科常緑小高木、薬用植物

学名 Citrus aurantium


代代

読み方:ダイダイ(daidai)

柑橘一種

季節 新年

分類 植物


読み方:ダイダイ(daidai)

ミカン科常緑小高木で、実は晩秋熟していだいだい色となる。酸み強くて生食できない正月飾り用いるほか、マーマレード原料としたり、果汁料理使用する

季節 秋、冬、新年

分類 植物


読み方:ダイダイ(daidai)

作者 田中冬二

初出 昭和15年

ジャンル


ダイダイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/28 15:10 UTC 版)

ダイダイ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 core eudicots
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : バラ上群 superrosids
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : 真正バラ類II Malvidae
: ムクロジ目 Sapindales
: ミカン科 Rutaceae
: ミカン属 Citrus
: ダイダイ C. aurantium
学名
Citrus aurantium L. (1753)[1][2]
和名
ダイダイ(橙)
英名
Bitter orange

ダイダイ(橙[3]、臭橙[4]、回青橙[4]学名: Citrus aurantium)は、ミカン科ミカン属常緑樹、およびその果実柑橘類に属する。名前が「代々」に通じることから縁起の良い果物とされ、正月注連飾り鏡餅に乗せるのでよく知られる。酸味のある未熟果の果汁はポン酢などの調味料に、熟した果皮は漢方薬にも使われる。

名称

和名ダイダイは、一つの株に数年代の果実がついていて見られる特徴から、「代々栄える」の意味で「ダイダイ」と呼ばれるようになったとされる[5][6]。また、「回青橙」とも呼ばれる[7]

特徴

インドヒマラヤが原産[5]日本へは中国から渡来した[8][6]。また、ヨーロッパへも伝わり、「ビターオレンジ」あるいは「サワーオレンジ」として栽培されている。

日本では静岡県伊豆半島和歌山県田辺市が主産地。その多くは正月飾り用であったが、近年は消費が落ち込んでいるため、ポン酢などに加工されるようにもなった。

高さ4 - 5メートル (m) になる常緑小高木[5]にはがある。花期は初夏(5 - 6月)[5]。枝の先に1輪から数輪の5弁ある白い花が咲き[5]に果実が黄熟する。果実の色は橙色と呼ばれる。葉柄は翼状になっており、葉身との境にくびれがある[6]。果実は直径7 - 8センチメートル (cm) になり、冬を過ぎても木から落ちず、そのまま木に置くと2 - 3年は枝についている[6]。冬期は橙黄色となるが、収穫せずに残しておくと翌年の夏にはまた緑色に色づき、再び冬が来るとその実は橙黄色になる[5][6]

利用

鏡餅に飾られたダイダイ

12月ころに熟した果実を採集し、鏡餅注連飾りなど正月飾りに使用する[5]。また、果汁として料理に利用したり、薬用にもする[5]

果実には、リモネンを主成分とする精油糖分クエン酸リンゴ酸ヘスペリジンナリンギンなどのフラボノン、ビタミンAB群・Cなどを含んでいる[5]。果皮には、リモネン、シトラルなどを成分とする精油や、配糖体カロチンキサントフィルペクチン脂肪油フラボノイド、ビタミンA・B群・Cなどを含んでいる[5]。ダイダイの精油には、ヒトの胃液の分泌を高める健胃作用があり、皮膚につけば血行促進作用がある[5]。精油以外の成分は滋養保健効果があるといわれている[5]

食用

酸味苦味が強いため、直接食するのには適さない。マーマレードおよび調味料として利用される。緑色の未熟果の果汁は酸味が強く風味がいいことから、ポン酢の材料としても好まれる[9][3]

飲料

北欧では、クリスマスのときに飲む グロッグ(グレッグ)デンマーク語版ノルウェー語版グリューワイン)にダイダイを用いる。スウェーデンのレシピの特徴は使うスパイスの種類にあり、起源は風味の落ちたワインを調味するためである[10]。またあらかじめ干しぶどうを湯で戻し、アーモンドとともに小さなグラスに入れて準備しておいて、供する時にそこにホットワインを注ぐ点はスウェーデンならではという。グラスがとても小さい背景に家々を回ってふるまってもらう、この国の伝統的なグロッグ・パーティーの習わしがある[10]

薬用

漢方では、熟した橙色の果実を縦に4つ切りして、果実の皮を採集して乾燥させたものを橙皮(とうひ)といい、日本薬局方にも収載され、去痰薬・健胃薬として用いられたり、橙皮チンキ、橙皮シロップ、苦味チンキなどの製薬原料にされている[5]。また、未熟果実を乾燥させたものを枳実(きじつ)といい、芳香性苦味健胃、去痰、排膿、緩下薬として用いられる。

民間療法で、食欲不振、消化不良、胃もたれに、橙皮を細かく刻んですり潰し、粉末状にしたものを1回量1 - 2グラムとして毎食後に服用する[5]ひびあかぎれなどには、生の果汁を塗るとよく、あらかじめ肌にすり込んでおけば予防に役立つと言われている[5]

ダイダイの皮と果実はシネフリンという化合物を含む[8]。これは生薬麻黄エフェドラ)に含まれる成分(エフェドリン)と類似の構造をもつ。交感神経副交感神経混合型興奮作用を有していることから、この成分を加工したものが「シトラス」という名称でアメリカでダイエット用の健康食品として使用されているが、エフェドラと同様の作用を示すことから、副作用報告も出ている[11][出典無効]。なお、「体脂肪を燃焼する」、「運動機能を向上させる」などの、ヒトでの有効性については、信頼できるデータが十分ではない[8]

精油

精油を採取した部分で呼び名が異なる。これらは香料として香水化粧品、食品等に使用される。アロマテラピーにも用いられる。

  • 果皮から圧搾法また水蒸気蒸留法で採取された精油はオレンジ油ビターオレンジ油橙油 と呼ばれる。
  • 枝葉を水蒸気蒸留して採取された精油は プチグレイン英語版 と呼ばれる。
  • 花を水蒸気蒸留して得た精油はネロリネロリ油橙花油。水蒸気蒸留の副産物としてオレンジ花水が得られる。温浸法(アンフルラージュ)または溶媒抽出して得た精油はネロリアブソリュート(ネロリAbsとも書く)、オレンジ花アブソリュート[12]と呼ばれる。花から採取する精油は高価である。

台木

ダイダイは耐寒性が強く、普通に植えた場合は枯れてしまう種類の柑橘類を接ぎ木で育てる時に根側をこれにすることで、寒い地域でも他の柑橘類を育てられるようになる[13]

しかし、カンキツトリステザウイルスに感染しやすいことが問題となっている。

文化

大坂冬の陣博労淵の戦いで、砦の指揮官の薄田兼相は遊女屋に行っている夜に徳川勢に突入され、砦を制圧されてしまった。そのため「橙武者」とあだ名がつけられた。理由は「だいだいは、なり大きく、かう類(柑類)の内色能きものにて候へども、正月のかざりより外、何の用にも立ち申さず候。さて此の如く名付け申し(だいだいは大きくて色はいいが、正月の飾りにするよりなんの役にもたたない。だからそう名がついた)」(『大坂陣山口休庵咄』)という[14]

脚注

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Citrus aurantium L. ダイダイ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月22日閲覧。
  2. ^ U.S. National Germplasm Resources System (英語版) に記載。 GRIN: “Citrus × aurantium L.”. アメリカ合衆国農務省 (2011年8月19日). 2017年10月2日閲覧。
  3. ^ a b 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編『かしこく選ぶ・おいしく食べる 野菜まるごと事典』成美堂出版、2012年7月10日、192頁。ISBN 978-4-415-30997-2 
  4. ^ a b 「橙」の解説”. デジタル大辞泉コトバンク). 2021年9月16日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 田中孝治 1995, p. 149.
  6. ^ a b c d e 岡山理科大学総合情報学部生物地球システム学科 植物生態研究室のホームページ 植物雑学事典 ダイダイ
  7. ^ 松村明 編「だいだい」『大辞林 4.0三省堂、2019年。 
  8. ^ a b c ダイダイ - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所
  9. ^ 全国地方野菜・地方果実図鑑
  10. ^ a b Duxbury, John. “[http://www.swedishfood.com/swedish-drink-recipes/178-glogg Mulled wine Glögg]” [スパイス入りホットワイン グロッグ] (英語). SwedishFood.com. 2017年10月8日閲覧。
  11. ^ シネフリンについて」国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報
  12. ^ クリシー・ワイルドウッド 著 『アロマテラピーの精油でつくる自然香水』 高山林太郎 訳、フレグランスジャーナル社、1996年
  13. ^ ヘレナ・アトレー『柑橘類と文明 マフィアを産んだシチリアレモンから、ノーベル賞を取った壊血病薬まで』三木直子 訳、築地書館株式会社、2015年、(ISBN 978-4-8067-1493-4)、45・59P。
  14. ^ 二木謙一 『大坂の陣―証言・史上最大の攻防戦―』中央公論社、1983年 p102

参考文献

  • 田中孝治『効きめと使い方がひと目でわかる 薬草健康法』講談社〈ベストライフ〉、1995年2月15日、149頁。ISBN 4-06-195372-9 

関連項目

外部リンク


ダイダイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 15:50 UTC 版)

ケムリクサ」の記事における「ダイダイ」の解説

わかばがりつからもらった橙色ケムリクサ。わかばは「だいだいさん」と呼ぶ。りょくが日記として使用していた(前述通りケムリクサ扱えるのは触覚有するりくのみなので、使用する際の操作はりくに頼んでいる)。タップすると空中複数ケムリクサ展開し中に書いてある文字読める

※この「ダイダイ」の解説は、「ケムリクサ」の解説の一部です。
「ダイダイ」を含む「ケムリクサ」の記事については、「ケムリクサ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ダイダイ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

','','','','','','','','','','','','','','','','','',''];function getDictCodeItems(a){return dictCodeList[a]};

すべての辞書の索引

「ダイダイ」の関連用語

1
100% |||||


3
100% |||||

4
100% |||||


6
100% |||||


8
94% |||||

9
94% |||||

10
94% |||||

ダイダイのお隣キーワード
検索ランキング
';function getSideRankTable(){return sideRankTable};

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ダイダイのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
エーザイエーザイ
Copyright(C) 1996-2024, Eisai Co., Ltd. All rights reserved.
エーザイ薬用植物一覧
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのダイダイ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのケムリクサ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS