モヒートとは? わかりやすく解説

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モヒート【(スペイン)mojito】

読み方:もひーと

ミント砂糖グラス入れて押しつぶし、ラム酒ライム果汁炭酸水注ぎ入れたカクテル


モヒート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/04 16:41 UTC 版)

モヒート
基本情報
種別 ロングドリンク
作成技法 ビルド
無色透明
グラス   タンブラー
アルコール度数
度数
レシピの一例
ベース ラム
装飾材料 ミント
材料
ラム …… 40 ml
ライムジュース …… 30 ml
ミント …… 6つ
砂糖 …… 2 tsp
炭酸水 …… 適量
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モヒートスペイン語: mojito)とは、ラムをベースとした、冷たいタイプロングドリンクに分類されるカクテルの1種である。キューバハバナが発祥の地である。有名なカクテルであり、いくつかのレシピがある。

由来

モヒートの語源は、スペイン語mojar (濡らす)に由来するとされる[2]

新大陸として注目されていたアメリカ諸国から得られる富をコントロールする名目で、英国女王エリザベス1世が、スペイン領の都市を略奪する海賊達の手助けをしていた16世紀後半、海賊フランシス・ドレークの部下であるリチャード・ドレーク[3]が、1586年にモヒートの前身となる飲み物「ドラケ(draque)」をキューバの人々へ伝えた、という説が有力[4][5]

その説によるとドラケのレシピは、アグアルディエンテサトウキビを原料とする蒸留酒で、荒削りなラム酒の前身)と砂糖ライムミントを混ぜ合わせる、となっている[6]。また、ドラケは、ハバナを過去最悪のコレラが襲ったときに、木製のスプーンと共に提供され、医療目的でも消費されていたとされる[5]

19世紀後半、ドン・ファクンド・バカルディによって生み出されたホワイトラム、バカルディ・ラムがキューバ国内で流行し、ドラケのレシピに使用されていたアグアルディエンテが、バカルディに切り替えられ[7]て、モヒートという人気カクテルとなった[6]1931年発行のSloppy Joe's Bar in Havanaのカクテルブック[8]にて、モヒートがバカルディラムのカクテルとして掲載されていた事が、エスクワイア誌のデータベースに記録されている[9]

ただし、バカルディ社はキューバ革命に伴い1960年にキューバより撤退したため、以降キューバ国内で飲まれているモヒートにはハバナ・クラブが使用されている。

起源について異説には、キューバのさとうきび畑で働く労働者の間で飲まれていたグアラポスペイン語版と呼ばれるサトウキビジュースが発展したものである、というものもある[10]

レシピ

  1. タンブラーにミントの葉、ライム(レモンを使うこともある)、砂糖[注釈 2]を加え、ペストルと呼ばれる擦りこぎ棒またはバースプーンで潰す。この時あまり力を加えすぎないようにする。
  2. その上にラムとソーダ水(トニック・ウォーターを使うこともある)、氷を追加する。ライムの皮を入れずにジュースだけを入れたり、ソーダを入れなかったり、砂糖が少ないレシピもあるので、自分の好きな味を探すと良い。ただし、ライムと砂糖は多めに入れたほうが、氷が溶けても水っぽくならないので、全体に厚みが出る。

アーネスト・ヘミングウェイが愛したことでも有名で、彼の好んだレシピはドライ・ラムにライム、ミントの葉、砂糖ではなくシロップに2ダッシュビターズであった。ミントの葉は乳鉢ですり潰し、すべてを豪快に混ぜて供されたという。

日本でもベーシックなモヒートだけでなく、ラム・ミント・ライム・砂糖にフルーツ[12]や野菜[13]などを加えた様々なバリエーションを施したモヒートが広まりつつある。2013年6月30日には映画『ラム・ダイアリー』が公開されたこともあり、バカルディ・ジャパンが缶入りカクテル「バカルディ モヒート」「バカルディ キューバリブレ」と映画のタイアップキャンペーンを開催[14]を展開した。

モヒートが有名な店

ラ・ボデギータ・デル・メディオ

ハバナの旧市街のバー「ラ・ボデギータ・デル・メディオ英語版」がモヒートを出す店として有名である。1940年代にヘミングウェイもこの店に通い、「わがダイキリフロリディータ英語版にて、わがモヒートボデギータ英語版にて」との言葉を残した[15](ラ・フロリディータは、同じくハバナ旧市街にある有名なバーの名称である)。

銀座300BAR」は、年間約40,000杯のモヒートを販売し、またキューババーテンダー協会の会長フェルナンデス氏から本場の味のレクチャーを受けたことから、2017年7月21日にキューバ大使館から日本初のモヒート認定証を授与した。

ギャラリー

脚注

注釈

  1. ^ ソーダ水を入れない場合の度数。
  2. ^ 伝統的にはグラニュー糖が用いられてきたが、近年ではシュガーシロップ粉糖が使われることが増えてきている[11]

出典

  1. ^ おうちでカクテル P.153
  2. ^ "mojito" at Dictionary.com
  3. ^ Barty-King, Hugh and Massel, Anton: Rum Yesterday and Today, Heidelberg Publishers Limited, Great Britain, 1983
  4. ^ The Mojito Company
  5. ^ a b 岸 2016, p. 8.
  6. ^ a b Fernando G. Campoamor <<El Hijo Alegre de la Cana de Azucar: Biografia del ron Cubano>>, Ministro de Cultura, Editorial de Cientifico-Tecnica, La Habana, 1985
  7. ^ Villoch, Federico: <<La Boca del Morro>>, en Diario de la Marina, La Habana, 28 de octubre de 1940
  8. ^ De Baralt, Blanche Z.: Cuban Cookery including Cuban drinks, Editorial Hermes, Havana, 1931
  9. ^ Esquire Institute of Advanced Mixology
  10. ^ Cookboo Profile - Mojito
  11. ^ 岸, 2016 & 9.
  12. ^ 岸 2016, § 2.
  13. ^ 岸 2016, § 3.
  14. ^ “バカルディジャパン、缶カクテル2品対象に映画とタイアップキャンペーン実施(日本食糧新聞 2012/7/2 日付 10683 号 8 面). 日本食糧新聞. (2012年7月2日). オリジナルの2014年2月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140219224448/http://news.nissyoku.co.jp/Contents/urn/newsml/nissyoku.co.jp/20120702/UMETSU20120620035345418/1 2014年2月3日閲覧。 
  15. ^ オキ・シロー. “カクテル誕生秘話:カリブ海の酒モヒート”. Webマガジン幻冬舎. 幻冬舎. 2007年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年5月24日閲覧。
  16. ^ 岸 2016, p. 43.

参考文献

関連項目

外部リンク


モヒート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 10:59 UTC 版)

機動戦士クロスボーン・ガンダム」の記事における「モヒート」の解説

無敵運送社員モヒカンヘアー過激なスタイルだが、仕事会計ドロップアウトしていたところをアッシュ拾われたそうで彼に対して並々ならぬ恩義感じている。

※この「モヒート」の解説は、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の解説の一部です。
「モヒート」を含む「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の記事については、「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の概要を参照ください。

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