「まさか、君のルーツって…」
「そうさ。私はユーゴの末裔…。私が目指した伝説のDホイーラーはユーゴ…。その私が今こうして君達と戦っている。運命の皮肉じゃないか…」
そんな蓮のセリフにユーゴが遊矢の人格の一つとしか認識していない柚子は混乱。
「神の考えは私にはわからない。だが私は神と取引きをして、報酬を得てしまった。
その見返りにただ神に尽くすだけ。それが神が私に与えた運命なのだ」
全力で使命を貫くと宣言する蓮は、永続魔法『白の鉄壁』を発動。
このカードは場にホワイトモンスターがいてダメージを受けた時に発動できる。
自分のホワイトモンスターが攻撃対象になった時、場に対象以外のホワイトモンスターがいれば自分は戦闘および効果ダメージを受けない。
この効果を知った遊矢は『双頭神龍』の謎に予測をつける。
そしてカードを一枚伏せてエンド。
続く蓮のターン。
ここもAカードは蓮が。
先ほどの遊矢のターンでライフは逆転できたものの、『双頭神龍』は無傷。
結局のところ、ユーゴの言った通り『双頭神龍』の謎を解かない限り、遊矢に勝ち目はない。
蓮は『白の救済』の効果で墓地から『白鱓』を手札に。
さらに永続魔法『白の悪夢』を発動。
この効果で手札の『白鱓』二体を墓地に送り、その数×500、『双頭神龍』の攻撃力を1000アップさせる。
そして4300になった『双頭神龍』で『クレイブレイカー』に攻撃。
この際に『双頭神龍』の右目が輝く。
『クレイブレイカー』の効果。
アドバンス召喚したこのカードが戦闘する時、相手モンスターの攻撃力はEXデッキの表側Pモンスターの数×500ダウン。
今遊矢のEXデッキには3枚の表側Pモンスターが。
というわけで、『双頭神龍』の攻撃力は1500ダウン。
『クレイブレイカー』は破壊されるものの、ダメージを減らす。
とはいえ、800のダメージを受けて、遊矢の残りライフも800。
ここで、『双頭神龍』の二回攻撃。
ダイレクトアタックで決着――。
ここで遊矢は手札から『EMクリボーダー』を特殊召喚。
このカードは相手がダイレクトアタックをしてきた時、手札から特殊召喚できる。
さらに戦闘でのダメージを0にして、その分のライフを回復する。
更にトラップを発動。
『トリック・バリア』。
このターン相手は遊矢が選んだモンスター一体に攻撃しなければならない。
そしてそのモンスターが破壊された時、一枚ドロー。
ここで蓮はA・カード『ドラッグシュート』を発動。
これでライフ回復を0に。
そして破壊したモンスター一体につきの300バーン。
『双頭神龍』のの攻撃でのダメージは『クリボーダー』の効果で0。
しかし、『ドラッグシュート』の効果でライフ回復は無効。
更にこのターン破戒したモンスター1体につき300バーン。
『クレイブレーカー』と『クリボーダー』の2体で600バーンも、ライフ200を残す。
その上で、『トリック・バリア』の効果で1ドロー。
そこで蓮はカードを1枚伏せてエンド。
(オレのライフは僅か200…。ヤバいな。でもこれで『白闘気双頭神龍』がどんな効果を持ったモンスターなのかわかったぞ」
残る問題はなんとか蓮の前に出なければいけないということ。
チャンスは一度。
それを逃したら、二度目はない。
だが、ここでまたA・カードを取られて、チャンスを失うことだけは避けなければならない。
だが、Dホイールの性能差はいかんともしがたい。
「どうした、君のターンだ。榊遊矢! 戦いに怖じ気づいたか!?」
なかなか自分のターンを開始しない遊矢に蓮が吼える。
「丁度、そろそろかな」
「!?」
「マジシャンは、仕掛けを怠らないって話さ」
「何の事だ?」
わざわざ遊矢がこの粒子加速器をコースに選んだのは、当然理由がある。
ユーゴの予想、蓮の本気のマシンの性能差を覆すための、手品の仕掛け。
それができるのは、このコース。
粒子加速器を改良して、ソリッド・ヴィジョンの質量粒子を発射できるよう仕掛けを施した。
というわけで。
『柚子、今だボタンを押せ!!』
モニター越しにデュエルを観戦していた柚子に遊矢から指示が飛ぶ。
何も聞かされていなかった柚子だが、視線を下に下すと、あからさまに怪しいボタンが。
『エネルギーチャージ100%。発射準備OK!! 発射!!』
遊矢の仕掛けが発射され、遊矢のターン。
ここでもA・カードは蓮が――。
というところで遊矢の仕掛けが発動。
それは自作のエンタメ用ソリッド・ヴィジョンアイテム。
『ブースターユニット』
このユニットをユーゴのDホイールに装着して、発射されたソリッド・ヴィジョンの質量粒子を受け止め、その衝撃で急加速できる一度しかできないマジック。
ブースター装着。
そして質量粒子を受け、遊矢のDホイールが急加速。
一気に蓮に並ぶ。
さらに壁走りまでみせ、『双頭神龍』を飛び越え、その背も利用し、無事着地。
そこでブースターユニットの効果が切れるも、A・カードをゲット。
抜かれたことに激しく動揺する蓮を余所に、遊矢はPゾーンに『ペンデュラム・コンダクター』をセッティング。
その効果でデッキから『オッドアイズ・ファントム・ドラゴン』をEXデッキに置き、そのレベルの分だけスケールを上げる。
そこでスケールは8に上がる。
これでP召喚。
EXデッキから『クリアウィング・ファスト・ドラゴン』を。
そしてEXデッキにオッドアイズがいることで、手札から『オッドアイズ・ファンタズマ・ドラゴン』をオーバースケール・ペンデュラム。
そして『クリアウィング』の効果で『双頭神龍』の攻撃力を0に。
「だが私の場には『白の鉄壁』が存在する!! 自分の場の『ホワイト』モンスターが攻撃対象になった時対象以外の『ホワイト』モンスターがいれば私へのダメージは0となる!!」
「おっと、自分で『白闘気双頭神龍』の謎を種明かししちゃったね♪ だって君の場には『白闘気双頭神龍』しかいない。なのに二体いなきゃ意味のない『白の鉄壁』の効果が適用される。ってことはつまり『白闘気双頭神龍』は見た目は一体だけど二体のモンスターだって事だよね」
その上、この二体はお互いに復活させる効果を持つ。
だから二回攻撃ができ、どちらかを倒してもすぐ復活してきた。
抜かれた所に持ってきて、『双頭神龍』の謎も解かれた蓮。
動揺はあっても、自身の場は盤石と自信を見せる。
「確かに『白闘気双頭神龍』と『白の鉄壁』のコンボは完璧さ! だけどオレのエンタメはそれを上回るよ!」
というわけで、『ペンデュラムコンダクター』のP効果。
P召喚したターン、Pモンスターは同時攻撃ができる。
同時に二体倒すなら、『双頭神龍』と『鉄壁』のコンボは発生しない。
とここで蓮は伏せてあった『白の咆哮』を発動。
このカードは『ホワイト』モンスターがいる時、相手の墓地の魔法カード一枚を除外し、このターン相手の魔法の発動と効果を無効にする。
と、ここで遊矢は先ほど手に入れたA・マジックを発動。
『エキゾストノート』
このカードは魔法・罠カードの発動を無効にしてセットさせる。
そしてこのターン、そのカードは発動できない。
そして『ファンタズマ・ドラゴン』の効果。
攻撃時、相手モンスターの攻撃力を自分のEXデッキのPカード×1000下げる。
これで『クリアウィング』の効果でATK0になった右頭、更に『ファンタズマ』の効果で左頭のATK300に。
これにより、『双頭神龍』を撃破。
蓮のライフも0に。
タネも仕掛けもありましたッ!! というところで次回につづく。
実は蓮はユーゴの末裔。
憧れのDホイーラーはユーゴだったという衝撃の展開。
いや、ビックリしましたよ。
って流石に白々しいですね。
この辺は、なから予想通りといったところ。
敢えて末裔という言葉を使ったのが、若干気になるところですが。
この辺から感じるのは、子や僕が予想した孫よりはやや遠いくらいの印象を受けますが……。
ここから掘り下げるのかな?
蓮とのデュエルも今回で決着。
次回は蓮関係の伏線回収。
アダムの因子関連の情報開示辺りがあるでしょうし。
あとは『双頭神龍』はやはり二体のモンスターだったかと。
この辺、OCG化がややっこしそうな効果かと。
マスタールール4だと、尚更。
あとは、遊矢もクリボー使いになったりとか。
ブーストシステム? スパイラルブースト?
それズルじゃん、とか思いましたが、考えれ見れば、あれだけDホイールにスペック差があれば、この位のホームアドバンテージは有って然るべきかと、むしろ納得。
遊矢の作戦勝ちかと。
あとは、オーバースケール・ペンデュラムは、普通にP召喚と一緒にできるんですねという程度。
前回の感想を書いた時点では、今回は色々と書くことが多いだろうなぁと予想していたのですが……。
意外と書くことがない。
なまじユーゴの蓮の関係を冒頭であっさり表明されてしまったり、デュエルに決着がついてしまいましたので、逆に何も言えないという感じ。
次回は色々と情報量が多そうですので、今度は整理しきれずに何も言えないとか書いてそうですが……。
Vジャンプ 2017年 08 月号 [雑誌]
蓮=ユーゴが成長したような顔=他3人が成長したような顔と、顔の扱いに関してはズァークみたいなことになってましたね蓮
実はズァークと遊矢シリーズの顔に対する言及は一度もされてなかったりするのですが。その前から段々いい加減になっていったりしてこの設定
そしてアニメ版ではついに出ることのなかったクリボー。
今放送してるヴレインズにも出てくるのでしょうか歴代とこの漫画おなじみ吉田脚本ですが
取り戻した記憶のことにどう触れるのかも楽しみです次回