全日本テニス選手権、本選出場者は・・・・!?
いよいよ本日の予選で全日本選手権の予選通過者が決まるということで、テニスタイムズの宮本記者はその取材に。
その目に止まった最初の予選通過者は、第3シードの村守選手を6-3、6-4で破った荒谷。
宮本記者の目から見ても、高2の時から、急に一皮むけてテニスが大人になったのだと。
そしてこの快進撃は、ライバルとして、タクマさんの快進撃に刺激を受けたからだと。
そして次に観に行ったのは、神田の試合。
神田は同じくノーシードから上がってきた堤選手を下し今大会最年少で予選を突破。
海外に行ってエッグボールに磨きがかかった。
そして元来の恵まれた身体能力に、鹿梅で鍛えられた無尽蔵の体力と精神力。
10代2人の予選突破ということで、宮本記者もテンションが上がり気味。
池の世代は本当に黄金世代だと。
今度、特集も組んでみようと考えつつ、今度はベテラン勢の試合を観に移動。
すると、そこで宮本記者が目撃したのは、絶妙なタイミングでドロップを決める浅野選手の姿。
それだけに浅野さんの技術と戦略はさすがだと唸るが、その直後に聞こえてきた、これでもエーちゃんの有利は揺るがないという観客の言葉に思わずスコアを確認することに。
第1セットをエーちゃんが取り、迎えた第2セット、お互いキープしあい迎えた第3ゲーム。
先ほどの浅野さんのドロップでカウントは40-30。
ここまでコースと球種の変化でサーブの優位を奪ってきたエーちゃん、ここは力でいく。
最速の直球系、これをワイドギリギリのコースに決め、このゲームもキープ。
浅野さんもこのエーちゃんのサーブの組み立てのうまさに舌を巻く。
そしてそのサーブを乗り越えても、チェンジオブペースを展開されてしまう。
それだけにブレイクが遠いと。
一方のエーちゃん。
巧妙な戦術にやられることはあってもキープはできている。
それだけに大事なのはファーストサーブ、そしてやられたサイン略への早い対応。
対応力、力、スピード、反応、総合力では上にいっていると。
浅野さん相手に互角以上の展開で戦っているエーちゃんに、宮本記者はこんなに強くなったのかと。
そして第4ゲーム、浅野さんのサーブに対しても、エーちゃんは好リターンでゲームを展開。
エーちゃんがノートを使い、一度見せた戦略に即座に対応していることを重々把握している浅野さんは、次々に違う戦略を立てなければならなくなる。
それだけにエーちゃんは、どこにどういう球が来るのか予想がつかず、思わずその戦略の幅に感心してしまうほど。
しかし、浅野さんが、色々と仕掛けてくるために、エーちゃんもそれに対抗すべく戦略のパターンが増えてくる。
そしてそんなエーちゃんが見せたのは、先ほど第2セットの頭で浅野さんにやられた、バック側に回り込んでの逆を突くショット。
これは、浅野さんもたまらない。
(それはさっき俺がやったヤツだろうが・・・・。戦術が相手に吸収されてる感覚がある・・・・。ちょっと待てよ・・・・。そんな簡単なもんじゃじぇえだろ・・・・。あり得ない・・・・。俺がどれだけ時間をかけて培ってきた戦術だと思ってる?。・・・・それをこの若さで・・。この短時間で・・・・)
さらにエーちゃんの攻撃が冴え、絶妙なドロップまで決め、30-40とブレイクポイントを迎える。
(・・でも実際、俺の戦術に対して俺にはない、力、スピード、反応なんかをうまく使って対応してくる。そして俺は確実に追い込まれている!)
しかし、浅野さんが今エーちゃんにやられている展開は、浅野さん自身が掲げてきた『力とスピードを兼ね備えた新しい技術のテニスこそが次の世界の頂点に・・・・』という理想そのもの。
そしてエーちゃんがブレイクする。
(クソ・・・・。おいおいっ! 喜んでんじゃねぇぞ、俺!!)
まさに自身の理想を体現するようなエーちゃんに、思わず頬がほろこびそうになる気持ちを引き締める浅野さん。
(よし! ブレイク・・・・! このセットで終わらせる!!)
そこからのプレーを見た宮本記者。
(あの浅野芯が・・、こんなやられ方・・。この試合は正に・・・・、世代交代を象徴しているようだな・・・・)
と。
そしてゲームカウントは5-2でのチェンジコート間に、エーちゃんはノートをカキカキ。
その情報、浅野さんが見せてきた多彩な攻撃パターンは、浅野さんの長いテニスの歴史そのものだと。
自分の知らないテニス界を、これで生きぬいてきたのだと直観。
(身体能力だけじゃない・・・・。まだまだ足りないものが多い俺が、もし本当にこのままプロの世界に入ったら・・・・、きっと浅野さんのように戦っていかなきゃいけなくなる。だったらなおさら・・・・、俺はこの人に負けちゃいけない。前にいる人達を越えていかなきゃいけない!)
そして第9ゲーム、後がない浅野さんの猛攻を凌ぎ、エーちゃんがこのゲーム2度目のブレイクを果たしゲームセット。
本戦出場へ――というところで<#309 本選へ>につづく。
いや、まぁ、なんというか、全体的に浅野さんの考え方を先走っていました。
とはいえ、なんとなく浅野さんの心情がわかっる気がするんですよね。
いや、ホント。
そして間違いなく僕以上に、浅野さんの心情を理解しているであろう寧々さん。
この表情である。
これ、浅野さんが、引退を決断するか否かはまだ判断しづらい気もしますが。
恐らく次回である浅野さんと寧々さんの会話に期待です。
いざ、浅野さんが辞めるといったら、寧々さん反対しそうな気がする僕は、よっぽど寧々さんが天邪鬼イメージがついてしまっているのでしょうが。
まぁ、浅野さんに若干シンパしった僕はもう少し語りたいところですが、取りとめもない話になりそうなので、割愛。
これで、予選も終了。
エーちゃん、荒谷、神田と全日本ジュニア組がそろって本選に出場。
ハンパねぇ。
これに加えて、本選に出場決定している難波江、井出? それに今回は参加できないわけですが、緒方や岡田といるわけですが、ホント黄金世代極まりないですね。
半端ねぇ。
こりゃ、宮本記者も記者魂が燃え上がりますよ。
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