難波江(なばえ)との試合が始まり、順調に攻める栄一郎(えいいちろう)。ブレイクにも成功し、リードしたまま試合は進んでいた。しかし次第に難波江の反撃が始まる。序盤の難波江は、データを蓄積していたのだ。栄一郎のプレイスタイルが基本に忠実だと分析した難波江は行動を先読みし、徐々に栄一郎を追い詰めていく。やること全てを封じられ、まるで心を読まれていると感じる栄一郎。このままでは負けると思った栄一郎は…。 2-1と1ブレイクでリードしていたエーちゃん。

しかし、第4ゲームでブレイクバックされてしまう。
しかもそのやられ方も、弱点を突かれ、行動も――心すら読まれるようなプレーで。
その後もあっさりキープされてしまい……。

僅か数ゲームで丸裸にされ、難波江の掌の上となってしまったエーちゃん。

「こんな奴が同じ世代にいるなんてね」
「不幸だ」
「いや、幸運だよ」
と持っている男の井出とネガティブ岡田。
その後も徹底し弱点を突かれてしまったエーちゃん。
ゲームポイントは2-5と開いてしまい、弱点の修正、そんな中でも何か経験外で勝負できる何かを探す。
そして第8ゲームの頭にエーちゃんが仕掛ける。
ドロップショットからのボレー勝負。

接近戦、エーちゃんは目の良さを活かして、難波江の上を完全にいく。
これには流石の難波江も予想外。

すると難波江は攻撃のトーンダウン。
正面に一定のテンポで返ってくるショット。
エーちゃんはここのチャンスで連続ポイントを取る。
が、先ほどのポイント――理性を取り戻すための1ポイントで感情をリセットした難波江は再び、しかも先ほどより強烈にエーちゃんの弱点を突くショット。
ドロップも警戒されて、立ち向かうための手段を思い浮かべず苦しむエーちゃん。
結果、このセットを2―6で落としてしまう。
そして第2セット、まずリターンで勝負しようとするエーちゃん。
すると難波江は、ここでプレースタイルを変えてくる。
サーブ&ボレー。

これには普段タクマさんと練習していたエーちゃん自信がある。
が、エーちゃんの予想を裏切って、サーブのバリエーションでのサーブ&ボレーにエーちゃんは対抗しきれない。

これが難波江の手札の多さ。
さらに続くリターンで、強烈なショットを打たれ、思わず折れかけるエーちゃんの心。
完全に全国ナンバー1の難波江に飲まれてしまう。
そんな中、観客の中のなっちゃんを見つけ――。

そこでなっちゃんは口パクでアドバイス。
『か・て・る・よ!!』
こんな状況で、こんな状況だからこそもらったアドバイス。
持ち直したエーちゃんは、難波江に勝つための手段を考える。

それは、ベースラインの両端、そこにピンポイントで入れる。
それは今の9分割のコントロールではなく。

まさに以前ノートに書いた100分割そのもの。
思いついたエーちゃんは即座にチャレンジ。
しかし、それは予想以上に困難なもの。
思い通りのスイングができたとしても、アウトとなってしまう。
エーちゃんらしからぬミスに難波江も何かを変えようとしていることを実感。

それでもエーちゃん、1/100のコントロールを決めるべく、素早く断点に追いつき、ブレないようしっかり止まり、タイミングを合わせてのショット。
それは狙い通りのコースに決まり、難波江のショットは浅くなる。
エーちゃんはそのショットをすかさずオープンコートに決め、反撃の狼煙を上げる――というところで次回につづく。
いよいよエーちゃんの1/100のコントロールが発揮されます。
まぁ、このコントロールは正直いって異常ですよね。
えーちゃん、マジ半端なェ。
そして難波江の強さは流石ですよね。
この時点ではまだ全然とはいいませんが、本気ではないでしょうし。
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