いよいよ決戦の朝。
試合会場へと足を運ぶエーちゃんの表情も引き締まりがち。
残すは男女共に決勝戦のみ。
エーちゃんvs荒谷となっちゃんと櫻井……下の名前は読めませんでした。
一方対戦相手の荒谷は音楽を聞きながらのウォームアップのジョギング。
思い起こすのは、おそらく個別指導に入る前の、スピードとパワー強化で仲間を競争相手として振り切るよう指示され、その仲間からは希望とされ、そしてGITCが荒谷の全面バックアップをするという所まで来たこと。
ガキの頃から目指し続けて、仲間達を退け、やっとつかんだプロへの道。
クラブのために、仲間のために、なにより自分のために、
プロになる選手としてお前には絶対に負けねえ!!
丸尾栄一郎!!
と荒谷は気合十分。
そして試合直前エーちゃんは荒谷の情報を再確認。
左利きの、パワーとスピード重視のベースライナー。
攻めた時のカウンターが強烈。
せっかちでカッとしやすいが、前回対戦終盤で修正された。
カウンターはクロスで肩が下がるクセ有り。
以前の対戦で集めた情報+全国選抜で観た印象としては、パワーとスピードは増したものの、基本変化はなし。
エーちゃんも、前回負けた借りを、今日返すんだと意気込む。
試合開始の握手でもエーちゃんは全身がヒリヒリするような感覚に。
それはプロを意識していなかった前回は受けなかったもの。
まずはそれを乗り越え、気持ちでは負けないようにと。
荒谷は、去年エンジンがかかる前の立ち上がりを攻められブレイクされたことを意識し、そんな甘いテニスはあり得ないと。
勝負を急ぐ自分の感情も自制することによって武器になると、エーちゃんとの試合で学んだ荒谷。
最初から全開。
新谷の力のあるサーブを返す、エーちゃん。
ラリーの応酬も荒谷の重いボールに押され、最後は荒谷の両手打ちが決まり荒谷が1ポイント。
まだ1ポイントにも関わらず、荒谷は力の限り咆哮。
異常なまでの気合を感じさせつつ、次号<#115 実証>に続く。
個人的な感想は続きから。