エネルギーはこうやって引き出す
アントニオ猪木さんの「元気があれば何でもできる」という言葉はよく知られていますし、それは当たり前なほど確かです。しかし、ではどうやれば元気が出るかと言いますと、猪木さんは、それはそれで立派なものですが精神論だったり、身体を鍛えろとか、あるいは、闘魂注入とか言いまして、自らビンタを叩き込んだりされますが、そういったものに付き合おうという人は、元々、元気がある人でしょう。
私も、本当に元気のない人をよく知っていますが、彼らは必ずしも何もせずじっとしているわけではなく、楽しそうに遊んだり、美味しいものを食べたり、音楽を聴いたり、ファッションに熱心だったりしますが、心や身体にとって辛いことがありそうなことは絶対にやろうとしないのですね。彼らは、年が若いとしても老人だし、心が死んでしまっているのを感じます。
プロレスといえば、年を取っても強い人がいるようです。それは、体力はもちろんですが、気力の違いのように思います。
大相撲の元横綱である千代の富士が引退会見の時、「体力の限界、気力もなくなり・・・」と言っていたのが印象的です。
ところで、プロレスで、いつまでも強かった人を見ると、身体の特徴として、下半身が引き締まっているように感じます。具体的には、やや内股で、尻が上がっています。
典型的なのが「地上最強の鉄人」ルー・テーズです。彼のファイティング中の画像を見ると、まるで乙女のように内股です。
また、「人間発電所」と言われ、ジャイアント馬場さんのライバルだったブルーノ・サンマルチノは、見事にヒップアップしていました。
別にプロレスラーでなくても、若い人の身体の特徴は下半身の引き締まりにあると思います。
中年過ぎて痩せている人でも、若い人のような身体とまるで違うのは、やはり下半身の締まり方です。
もし、下半身が引き締まっていたら、実年齢がどうであっても、その人は若いですし、逆に実年齢が若くても、下半身が緩んでいれば若くありません。
静坐、座禅、呼吸法などで、腹に力を入れろというようなことが言われることがあり、それはもちろん、非常に大切なことと思いますが、考えてみれば、どうやれば腹に力が入るのかさっぱり分からないと思います。腹を引っ込めるとか、膨らませるとかなら分かりますが、果たしてそれと同じでしょか?もし同じなら、「腹に力を入れる」なんて言わずに「腹を引っ込めろ」と言えば良いのですが、やはりちょっと違うようです。
心臓を直接速く動かすことができないように、腹に直接力を入れることはできないように思います。
そして、ヨガ、仙道、武道など、いろいろ研究しておりましたら、肛門を引き締めることがそれに通じることは間違いないように思います。有能な指導者達が、なぜ肛門の重要性を強調しないのか不思議なくらいです。
誰が言っていたのかすっかり忘れたのですが、「若いとは肛門の力が強いことだ」というのをよく憶えています。ちょっと目にしたり、耳にしたことで強い印象を憶えることは、エマーソンも言うとおり、内なる神のメッセージである場合がよくあります。
肛門を引き締めることは意識的にできますし、そうすると、腹に力を入れる感覚も分かるのではないかと思います。
死んで生命力がなくなると肛門が開いてしまうそうです。私は見ていませんので、「おくりびと」という有名な映画で描かれていたかどうかは分かりませんが、死体を整えるには肛門を塞ぐことが特に大切と思います。
肛門を常に引き締めていると、自然に内股になり、尻も上がってくるのだと思います。本当に若い身体になります。そして、腹に力が入り、元気も出てきます。
浄土宗の教えでは、念仏というものは常に唱えることが、岡田式静坐法では、常に腹に力を入れることが大切だそうですが、同じように常に肛門を引き締めることの効能は計り知れないものであると思います。
【現代仙道百科―心身改革の秘法体系】 仙道の鍛錬法を写真入りで分かりやすく解説した本格的な実践書。必要な理論や思想も、一般的な言葉で丁寧に書かれています。 長年月を費やし、普通の人々が取り組みやすいよう熟慮して書かれた労作であることは間違いないと思われ、信奉者を多く持つ確固たるロングセラーである訳が分かるように思います。 |
The comments to this entry are closed.
Comments
いつもありがとうございます。
肛門を締める。というお話で、中村天風さんを思い出しました。
管理人様が天風さんをどのように評価されているのかも
また折にふれて聞かせていただきたいです。
Posted by: mm | 2010.07.07 09:44 AM
★mmさん
私は、正直言って、中村天風さんについてはあまり知りません。
偉大すぎて、ちょっとかじるという訳にもいかないような人だと思います。
Posted by: Kay | 2010.07.07 09:47 PM
私の大学時代の声楽の先生(キャンディーズのみきちゃんのお父様)が、
お腹から声を出すことと同時に、肛門を引き締めよ、と言われてたことを 思い出しました。
でも座禅の姿勢では、丹田を意識することはできますが、肛門締めは、よく分かりません・・・。
また、腕立て伏せで、腹筋の力が必要、ということ実感しています・・・・まだ10回くらいしかできませんが、少しずつ増やしていこうと思います。
3日ほど前、韓国の人から、体にいいよ、と雑穀の粉をもらい、お湯で溶いて飲んでみると、懐かしいはったい粉の味でした。するとkayさんのブログに出たので、びっくり!
これも引き寄せの法則でしょうか?
ありがとうございました。
Posted by: セルリン | 2010.07.07 10:08 PM
★セルリンさん
私は、一生、はったい粉だけで生きていこうと思ったことがあります。
チベットでは、これと同じものが主食のようです。
みきちゃんもオバさんになったでしょうねえ。
腕立て伏せは、誰が考えたのかは分かりませんが、大変に素晴らしいもので、神秘的とすら感じるようになりました。有名な格闘家たちがこだわり続ける意味が分かるような気がします。
Posted by: Kay | 2010.07.08 06:04 AM