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2010.05.08

英雄

あなたは、心に英雄(ヒーロー)を持っているだろうか?
どんな英雄を、どのように心に受け入れているかは、人が神的な強さを持つために非常に重要なことだ。

純粋に心惹かれる英雄がいればと思う。
世界中の、伝説、神話の中には、様々な英雄が存在する。また、歴史の中には実在の英雄がいるし、特に英雄時代の英雄は、本来は我々の心を震わすものである。
また、優れた作家が創造した英雄には、神の叡智が働きかけて生み出されたものもあり、傑出した人物の一生の英雄となった場合も少なくはない。
しかし、たとえ人々の目からはさほどに評価され得ない存在であっても、その人にとってヘラクレスやアーサー王に優るなら、それが真の英雄なのである。
ただ、現在は、スポーツや芸能界のスターを英雄扱いすることも多く、それも決して悪いことではないのだが、もっと桁外れな英雄を崇拝すべきなのである。
あるいは、古代ギリシャの神々とか、中国の仙人というものの中から、自分で1つのイメージを作り上げても良いのである。葛洪(抱朴子)は、中国に古代から伝わる書物を読んで仙人に対する憧れを持ち、彼の著した「神仙伝」に登場する仙人や導師のような存在の実在を信じていたのだと思う。

さて、次に英雄をどう捉えるかである。
英雄について知るのは、書物を読むか、幼い頃に誰かから語り聞かされることによってであろう。
映画などの映像の場合もあるのだろうが、それはあまりにイメージが固定化しやすく、外的存在となってしまい、心の英雄にはなりにくい。ただ、柔軟な想像力があれば、それを自分で新たな英雄像に昇華することも出来るだろう。
国家や世間の推奨する英雄や、大衆に流行の英雄は、それと同じような理由と、不純なものが混じっている場合が多いという理由で、注意した方が良い。
そして、大切なことは、書物で読んだり、語り聞きの記憶の英雄のことを考える時、それを自分のことと考えることだ。英雄の物語を読むとき、それは自分について書かれていると知らないといけない。
それは、遊びでも妄想でもなく、真実なのである。
そうやって、我々は英雄の心と身体を持ち、世間の因習や偏見に惑わされず、独立して立ち、人生を自由に変えていく力を持つのである。


【新約聖書 福音書】
福音書とは、人類最大の英雄であるイエスについて、4人の高弟により描かれた言行録だ。
その福音書の中でも、驚くほど分かりやすく書かれたのが、この塚本虎二の翻訳だ。それには、想像を絶する苦労があったのだが、その成果であるこの貴重な作品は、もっと評価されるべきと思う。

【列仙伝・神仙伝】
数多くの仙人、導師、神仙について書かれたロマン溢れる書。あちこちに仙人になるためのヒントも見つけることができるかもしれないが、文の中に秘められた霊感を感じることこそ、その道であるように思う。

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