グランド・チェスボードを巡る闘争(2024年)
★2024/12/13のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。BRICSや上海協力機構の中核を成すRIC(ロシア、インド、中国)トライアングルに於て、ロシアとインドは歴史的な石油取引を行った。ロシアはインドと中国のどちらか一方を犠牲にして他方に接近している訳ではなく、両者の間でバランスを取っている。
ロシアとインドの歴史的石油取引の5つのポイント(抄訳)
★2024/12/10のマイク・ウィットニー氏の記事の抄訳。御用メディアが偽善的にも「シリア内戦」と呼ぶものの正体はつまり何なのか。
ダマスカスに翻るアル=カイダの黒旗(抄訳)
★2024/12/09のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。ジョージアで(またもや)企まれているカラー革命と、カラー革命全般についての復習。帝国の恐るべき「超兵器」は、人々の頭の中を植民地化する情報空間占有能力だ。頭の中を支配され、教育・法律・政治システムをを内側から乗っ取られた儘では、どんなに軍事力や経済力が有ったとしても、真の主権国家にはなれない。この点を理解しているかどうかで世界中のそれぞれの国の将来が決まる。
米国はロシアを引き伸ばす為の道具としてジョージアを狙っている(抄訳)
★2024/12/09のスプートニクのエカテリーナ・ブリノワ氏の記事の抄訳。シリア危機に関して、米国、イスラエル、トルコ、イラン、ロシアはそれぞれどの様な利害関係を抱えているのか。
シリア危機:米国、イスラエル、トルコ、イラン、ロシアの主要利害(抄訳)
★2024/11/29のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ロシアとインドの間には幾つもの相違点が存在するが、両国のプラグマティックな戦略的パートナーシップが依然として強固であることは、露中関係よりも印象的だ。
ロシアの一流思想家が、ユーラシア安全保障を巡る自国とインドの違いについて説明(抄訳)
★2024/11/25のスプートニクのイリヤ・ツカノフ氏の記事の抄訳。殆ど知られざるロシアの平和維持活動の実績。
ロシアの平和維持軍:不安定な世界で平和を維持する
★2024/11/25のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。米国の投資家が競売でノルドストリーム2を買収する計画を立てていることが報じられたが、これは上手く行けばロシアと米国とEUの相互にとって有益な取引に繋がる可能性が有る。
何故米国は破産したノルドストリーム・プロジェクトをアメリカの投資家に購入させるのか?(抄訳)
★2024/11/24のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ロシア対外諜報局のセルゲイ・ナルイシュキン長官の世界観を解説する。米国は一極覇権の衰退を遅らせる為にユーラシアを分断統治したいが、ロシアは多極化プロセスを加速する為に全員を団結させたい。
ロシアの対外諜報局長官が世界をどう見ているかを簡潔に説明(抄訳)
★2024/11/21のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。米国の中国封じ込め政策は昨日今日始まったものではなく、第2次世界大戦以降、特に新冷戦期に於ては、どの政権下でも概ね一貫して続いている。米国は要するに世界を支配したいのであって、これは米国自身の戦略文書や政策等から証明が可能な事実だ。
「米国の外交政策対中国」はトランプ政権下でも継続する(抄訳)
★2024/11/21のRTの記事の抄訳。EUの中では数少ない良識の声、ハンガリーのオルバン首相の見識。
西洋の500年の覇権は終わった———オルバン(抄訳)
★2024/11/13のRTの記事の抄訳。少しだけ補足した。米国がポーランドやバルト海沿岸に軍事施設を置くのは、ロシアが従来主張して来た通り、イランのミサイルを警戒してのことではなく、ロシアを封じ込めることが目的であったことが、ポーランド当局者達によって裏付けられた。またしても「ロシアのプロパガンダ」は事実だった訳だ。
ポーランド大統領、米ミサイル基地の真の目的を認める(抄訳)
★2024/11/13のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。中国中心ではない「ロシア・インド環」に於けるインド貿易、特にNSTCの貿易を米国が制裁によって遮断しないことは、米国とロシア、双方の大戦略に於て重要な意味を持つ。
トランプは「ロシア・インド環」の構築の進展を評価すべきだ(抄訳)
★2024/11/07のRTの記事の抄訳。
西洋の自由主義は「劣化」した———プーチン(抄訳)
★2024/10/25のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。インドと中国が国境論争で遂に和解の一歩を踏み出した。これは米国がインドに対して圧力を掛けすぎた為だが、これはグローバルなシステム移行の戦略的力学を作り直すかも知れないゲームチェジャーだったと言うことが出来るかも知れない。
米国はうっかり中印国境緊張緩和協定を促進してしまった(抄訳)
★2024/10/24のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。アフリカの更なる搾取を目論む米国の大戦略と、それらに対抗する上でBRICSはどんな役割を果たせるのかについての解説。
アフリカに於けるBRICS対米国(抄訳)
★2024/10/19のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。インドとカナダの関係が悪化しているのは米国の所為だ。米国は世界が三極体制を向かうのを阻止したい。印米関係の今後については決定権は米国側が握っている。
インドとカナダの事実上の断交には、至る所に米国の指紋がびっしり(抄訳)
★2024/09/30のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/09/27のウォール・ストリート・ジャーナルの論説は、バイデン政権がウクライナ紛争に関する戦略文書を機密扱いにしていることを批判したが、恐らく米国は確たる戦略をそもそも持ち合わせていない。アメリカのエリート層が人民に率直に事実を打ち明ければ、それだけ早く平和が訪れるだろう。
WSJは正しい:バイデン政権はウクライナ支援戦略を機密解除すべき(抄訳)
★2024/09/28のスプートニクの記事より抜粋。国連総会でのラヴロフの発言。
ラヴロフ外相:西洋のロシア打倒の試みは1945年の「想像を絶する作戦」に酷似
★2024/09/05のバーミンガム大学の国際安全保障教授ステファン・ウォルフ氏の記事を紹介してみる。取り立てて重要な内容でもないのだが、西洋のプロパガンダの限界を示す事例として、適宜コメントを加えてみた。
旧ソ連圏で急速に広がる親プーチン運動(紹介とコメント)
★2024/08/15のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。西洋の軍事占領から開放されてタリバンが政権を握ってから、アフガンはこれまでに無く地政学的潜ポテンシャルを秘めてはいるものの、これを活用するには、地域を脅かす諸問題を先に解決しなければならない。
タリバン政権復帰3周年を迎えたアフガニスタンについて知っておくべき10のポイント(抄訳)
★2024/08/14のテッド・スナイダー氏の記事の抄訳。外交を否定する米国と外交で立て続けに大きな成果を出している中国は実に対照的だ。
高まる中国の外交力(抄訳)
★2024/08/02のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/27、ハンガリーのオルバン首相が若い世代に向けて語った長いスピーチの要点。
グローバルなシステム移行とハンガリーの大戦略に関するオルバンの洞察は一読の価値が有る(抄訳)
★2024/07/27のスプートニクの記事の抄訳。殆ど話題に上らないものも多いが、現代世界を理解する上で知っておいて損は無い情報。
現代世界に於ける13の同盟:誰が運営し、誰が参加し、何をするのか?(抄訳)
★2024/07/25のアメリカン・コンサーヴァティヴに掲載されたダグ・バンドウ氏の論説。バンドウ氏はケイトー研究所の上級研究員で、レーガン政権で大統領特別補佐官を務めた人。米国の保守ならではの傲慢で恩着せがましい物言いが鼻につくものの(世界を支配しようとしておいて他国に文句を付けたり被害者ぶるなど、一体何様のつもりなのだろう)、手を広げ過ぎて収拾がつかなくなったアメリカ帝国に対して、「俺達もういい加減にしようぜ」と内部から待ったを掛ける貴重な少数派の声として面白いので紹介してみる。
アメリカ人は「世界を回す」のを止めようとするだろうか?
★2024/07/23のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。2024/07/13に掲載されたビジネス・インサイダーの記事に拠ると、西洋は純然たる誤解と希望的観測に基付いて、ウクライナでの戦場の力学について理解しない儘代理戦争を進めている。
西洋はウクライナに於ける航空能力について誤った教訓を学んでいる(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/13の銃撃事件の後にドナルド・トランプはJDヴァンスを副大統領候補に選んだが、世界平和にとってはバイデン-ハリスよりもトランプ-ヴァンスの方がまだマシである。
トランプの副大統領としてのJDヴァンスを擁護する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。イランの時期大統領がマスード・ペゼシュキアンが2024/07/12に発表したイランの新外交政策についての解説。彼はゼロサム思考に囚われない斬新的な改革を望んでいる。
イラン次期大統領は斬新な外交政策ヴィジョンを持っている(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/0〜09のインドのモディ首相のモスクワ訪問は、彼とプーチンが三多極化プロセスを加速する為の共同の取り組みを倍加する点について非公式に合意した、と云う点に於て、今後の国際力学を理解する上で極めて重要なものだった。
モディのモスクワ訪問は、殆どの観察者達が認識しているよりも遙かに重要だった(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/08に発表された日本とフィリピンとの軍事兵站協定は、米国の中国封じ込め戦略の一環だ。米国は日本と共に、東南アジアではフィリピン、北東アジアではROKを中心として、2つのアジア版三極を形成しているが、これにより新冷戦が更に危険なものになっているのは間違い無い。
日本とフィリピンの軍事兵站協定は中国との戦争のリスクを高める(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/02のポリティコの記事の解説。バイデン政権はロシア封じ込めを優先したいが、トランプは中国封じ込めを優先したい。だが国防総省は既にトランプの計画の一部を実施している。
トランプの対NATO計画は既に部分的に実施されている(抄訳)
★2024/07/01のスプートニクの記事。
西洋はロシアとの貿易制限により2,565億ドルの損失を被る
★2024/06/27のスプートニクのジョン・マイルズ氏の記事の抄訳。クリミア在住の米国人ドキュメンタリー作家でアナリストのレジス・トレンブレイ氏のインタビュー。
「プーチンはエサに食い付かないでしょう」:ロシアはクリミア攻撃に対して慎重に対応する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/26、ポーランドとバルト三国は「バルト防衛線」を「EU防衛線」と改名してEUに売り込んだ。これはヨーロッパ全体の要塞化構想の一環だ。
「EU防衛線」は新たな鉄のカーテンの婉曲表現だ(抄訳
★2024/06/24のスプートニクのイアン・デマルティーノ氏の記事。2024/06/19に平壌で署名されたロシアとDPRKの崩壊的戦略的パートナーシップが、米日韓の帝国主義3悪トリオに齎した衝撃について。
ロシア-DPRK(北朝鮮)協定はこの地域の米国の同盟諸国にとっては大きな敗北だ
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/22、DPRK、ヴェトナムとの関係強化に続いて、ロシアはインドとも新たな軍事協定を結んだ。これによりロシアはアジア戦略の再調整を完了させたが、これはロシアが中国を特別視している(中米二極化を好んでいる)訳ではないことを証明している。
ロシアのインドとの軍事兵站協定は、新たに再調整されたアジア戦略を補完する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/20に締結されたロシアとヴェトナムの戦略的パートナーシップは、米国が「アジアへの軸足変更(回帰)」を行う中、米国の影響力に待ったを掛け、越中間のパワー・バランスを維持するのに役立つ。
ロシア-ヴェトナム戦略的パートナーシップは東南アジアに於ける米国の影響力に待ったを掛ける(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/19に発表されたロシアとDPRKの相互防衛協定は地政学的なゲームチェンジャーだ。これは米国に核のチキンゲームを再考させるチャンスにもなるが、中米関係を悪化させるかも知れない。
ロシアのDPRK(北朝鮮)との相互防衛協定は地政学的なゲームチェンジャーだ(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。所謂「ロシアの脱植民地化」の陰謀について、ポーランドのドゥダ大統領は2024/06/15にうっかり自爆発言をやらかした。西洋は実際、ロシアを分断したがっている。
ドゥダ大統領の「ロシアの脱植民地化」の呼び掛けは、プーチンの警告が正しかったことを証明している(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/04、テレグラフは「軍事シェンゲン」の最新状況を伝えた。恐らく07/09〜11のNATOサミットでは加盟国の大半がこれに参加し、EU圏全体が「ヨーロッパ要塞」に作り変えられ、ウクライナ紛争が終結した後も冷たい平和を続ける為の土台が作られるだろう。
7月のNATOサミットでは殆どの加盟国が「軍事シェンゲン」に参加するだろう(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/05/30、ロシアの対外諜報局は、米国がフィンランドとスウェーデンの人々に対して架空の「ロシアの脅威」の恐怖を煽ろうとしていることを警告した。これは北極圏に於ける今後の米国のパワープレイの先駆けとなるだろう。
米国がスカンディナヴィアで予定中の反ロシア・プロパガンダ・キャンペーンの5つの目的(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024年5月、ロシアはタリバンとの関係を急速に改善している。ロシアはアフガンとの関係改善を通して、パキスタンとの関係も拡大しようと思っている。
ロシアはタリバンとの戦略的パートナーシップを検討中(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/05/21、北極圏から中欧に至る新たな鉄のカーテンの出現が事実上宣言されたが、これは米国が欧州の分断統治を続けられるよう、ヨーロッパ人を架空の「ロシアによる侵略の脅威」で怖がらせておいて、ドイツ主導のロシア封じ込め政策に対して従順にさせるのが目的だ。
北極圏から中欧まで、新たな鉄のカーテンが構築中(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/05/02にアフガニスタンが公表した、ロシアの石油を念頭に置いた物流拠点をヘラート州に建設すると云う計画は、パキスタンがこれに釣られてロシアと戦略的エネルギー協定を結んだ場合、ロシアとパキスタンの関係のみならず、パキスタンとアフガニスタンとの関係の改善に繋がる可能性が有る。
ロシアが計画しているとされるアフガン石油ハブの戦略的重要性を分析する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/05/13、米国務省はイランと取引するインド企業に制裁を課す可能性を仄めかした。これは恐らく既に問題だらけの印米関係を更に悪化させるだろう。
インドに対する米国の制裁の脅しは、既に問題だらけの関係を更に悪化させるだろう(抄訳)
★2024/04/24のスプートニクの記事の抄訳。
図解:伝説的なバイカル・アムール幹線が50周年を迎え、アジア太平洋に於けるロシアの存在感を示す(抄訳)
★2024/04/15のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。多少補足した。ワシントンがイスラエルを利用してイランを大規模戦争に引き摺り込みたがっていることを、2009年の戦略文書から読み解く。
来るべきイスラエル・イラン戦争をお膳立てした2009年の米国政策文書(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/04/01、フランスのステファン・セジュルヌ新外相は中国の王毅外相に向かってロシアを非難せよと要求した。この外交的失態はフランスの外交の急激な変質を示している。
フランス外相は愚かにも中国にロシアを非難するよう要求したが、どうにかならなかったのか(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/03/25の安保理の即時停戦決議にイスラエルは従っていないが、これを強制しようとする動きは無い。これはイスラエルが核保有国だからだ。この観察は、国際関係に於ける軍事技術的ヒエラルキーが、国際法の領域にも及ぶことを示している。
イスラエルが安保理決議2728に従わなかったことは国際法の限界を示している(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/03/24、インドのジャイシャンカール外相はインドがロシアと今後も関係を強化して行くべきだと発言した。ロシアは中米二極体制への回帰を回避する為に、インドに頼ろうとしている。ロシアが中国の「ジュニア・パートナー」になることを望む者も居るが、彼等は少数派であって失敗するだろう。
ロシアが中国に傾きつつあるとの主張の中、ジャイシャンカール外相はインドがロシアを信頼していることを再確認(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/03/04のメドベージェフの発言から、彼の言う「地理的国境」と「戦略的国境」の違い、言い換えれば勢力圏と緩衝地帯の違いを説明する。
メドベージェフの言う「戦略的国境」は「緩衝地帯」かそれとも「勢力圏」か?(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。中央アジアに於けるロシアの補完的な地経学的プロジェクト、「国際輸送回廊(International Transport Corridor/ITC)」と「南方輸送回廊(Southern Transport Corridor/STC)」の解説。
南北輸送回廊はロシアの中央アジア唯一の地経学的プロジェクトではない(抄訳)
★2024/03/01のK.J.ノー氏の記事の抄訳。米国は欧州全体を対ロシア封じ込め用の単一の軍事プラットフォームに変容させようとしているが、アジア太平洋地域でも、対中国封じ込め用に同じことをやろうとしている。腐った帝国は第3次世界大戦の夢を諦めていない。
ウクライナの後、米国は台湾代理戦争に向けた「国境を越えたキルチェーン」を準備する(抄訳)
★2024/02/28のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。2024/02/16のフォーリン・アフェアーズの論説についての解説。ワシントンはそもそも何故中国を敵視するのか、根本的な動機についての解説。
ワシントンが中国に関して本当に恐れていること:アメリカの覇権に対する障害(抄訳)
★2024/02/24のアンドリュー・コリブコ氏の記事の抄訳。コリブコ氏は私が知る限り、最もカヴァー範囲が広くて最も精力的に地政学的分析記事を発表しているアナリストだ。彼は文字通りこの2年間、毎日記事を投稿しており、日に3〜4件も投稿するのも珍しくない。
アンドリュー・コリブコ:2年間毎日ずっと新冷戦を分析して私が学んだこと(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/22、エクアドルのノボア新大統領は、米国との武器取引を賢明にも撤回した。彼は右派だが、米国の言いなりにはならなかった。これはラテンアメリカでは旧冷戦時代の固定観念が最早通用しないことを証明している。
エクアドル新大統領が、自分をロシアに対立するよう操ろうとしていると米国を非難(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/17にウクライナの要塞都市アヴィディイフカがロシア軍によって陥落させられたことによって、ウクライナを使ったNATOの対ロシア代理戦争は最早成功の見込みが無いことがはっきりした。だからこそNATOは欧州でのロシアの長期封じ込めに焦点を移している。ドイツは超大国として復活し、米国はそれを「背後から主導」し、「軍事シェンゲン」と復活した「ワイマール・トライアングル」が結び付くことで、曾てヒトラーが構築した「ヨーロッパ要塞」が再建されるだろう。
ロシアによるアヴディイフカ奪取はヨーロッパ中に谺し、地政学的な変化を加速させるだろう(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/17にインドのジャイシャンカール外相がブリンケン米国務長官の面前で言い放った言葉は一部で喝采を浴びたが、これは多極化時代とは具体的にどう云うものかを示す好例だった。
ジャイシャンカール外相がインドのロシア石油購入を擁護したのは、インドがヴィシュワグルであることの証明だ(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/08、ロシアがサウジに超音速巡航ミサイルを売ろうとしていることが報じられたが、ロシアの軍事外交は米国のそれとは対照的に紛争のエスカレーションではなく、紛争の政治的解決を促進する為にパワー・バランスを維持することを目的としている。
サウジはロシアとインドのブラーモス超音速ミサイルを購入することでバランス取りを強化するだろう(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/04、クレムリンのミトリー・ペシュコフ報道官は、巨額の軍事予算を正当化する為に敵としてのロシアのイメージを必要としていると語ったが、その通りだ。
クレムリン報道官は正しい:EUは敵としてのロシアのイメージを必要としている(抄訳)
★2024/01/05のブライアン・バーレティック氏の解説動画の抄訳。米国の外交政策の基本パターンを理解する上で非常に参考になる。
イランの爆弾事件の黒幕は? 米国はイラン国内のテロリズムを長年支援している(抄訳)
★ベン・ノートン氏の記事の抄訳と補足。タッカー・カールソンがプーチン大統領にインタビューを行ったことは先の記事でも取り上げたが、これは話の半分に過ぎなかった。ここでは、カールソンのインタビューの背後に有る邪な動機について解説する。
タッカー・カールソンの反中戦争プロパガンダの嘘をプーチンが暴き、CIAとの関係をおちょくる(抄訳と補足)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ゼレンスキーがザルジニー総司令官を解任しようとしていると云う噂に関して、2024/02/01のシーモア・ハーシュのスクープと01/29のヌーランドの秘密のキエフ訪問を踏まえて状況を整理している。
シーモア・ハーシュ氏は良い点を突いている:ザルジニー総司令官は和平交渉に乗り気だったのかも知れない(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/26、インドはロシアと共同開発した超音速巡航ミサイルをフィリピンに輸出すると発表した。ロシアがこれを許したのは、フィリピンが中国に対してパワー・バランスを調整するのを支援し、それによってフィリピンがEMCに参加する可能性を高めたいからだ。
何故ロシアはインドに、共同開発した超音速ミサイルをフィリピンに輸出するのを許したのか?(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/24、東方海洋回廊の運用化に向けた初のロシア・インド・ワークショップが開催された。これは南北輸送回廊や北極海航路と接続することで、ユーラシア超大陸のアジア半分の周囲に巨大な「ロシア・インド環」を形成することになる。
東方海洋回廊は露印関係に於ける次なる重要事項になりつつある(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/21のYnetの報道に拠れば、中国は紅海を回避するルートとしてインド・中東・欧州経済回廊を利用している。この展開はゼロサム的発想に囚われていた代替メディア・コミュニティのメンバーに、世界観の再考を促す筈だ。
イスラエル・メディアに拠ると、中国は紅海の部分的な代替ルートとしてIMECを利用している(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/14〜15、インドのジャイシャンカール外相はイランを訪問したが、世界の多極化プロセスに於て極めて重要なインドとイランの戦略的パートナーシップは、順調に軌道に乗っている様だ。
インドのジャイシャンカール外相のイラン訪問は、接続性を拡大し、信頼を再確認した(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/08に発表されたモルドバ高速道路は、欧州大陸の接続性を大きく変革することになる。これはEUとNATOのウクライナ紛争後の未来を形作る上で、一般に思われているよりも遙かに大きな需要性を持つだろう。
ルーマニアとウクライナを結ぶ「モルドバ高速道路」は軍事戦略的に重大な意味を持つ(抄訳)
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グランド・チェスボードを巡る闘争(〜2022年)
グランド・チェスボードを巡る闘争(2023年)
BRICS
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★2024/12/10のマイク・ウィットニー氏の記事の抄訳。御用メディアが偽善的にも「シリア内戦」と呼ぶものの正体はつまり何なのか。
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★2024/12/09のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。ジョージアで(またもや)企まれているカラー革命と、カラー革命全般についての復習。帝国の恐るべき「超兵器」は、人々の頭の中を植民地化する情報空間占有能力だ。頭の中を支配され、教育・法律・政治システムをを内側から乗っ取られた儘では、どんなに軍事力や経済力が有ったとしても、真の主権国家にはなれない。この点を理解しているかどうかで世界中のそれぞれの国の将来が決まる。
米国はロシアを引き伸ばす為の道具としてジョージアを狙っている(抄訳)
★2024/12/09のスプートニクのエカテリーナ・ブリノワ氏の記事の抄訳。シリア危機に関して、米国、イスラエル、トルコ、イラン、ロシアはそれぞれどの様な利害関係を抱えているのか。
シリア危機:米国、イスラエル、トルコ、イラン、ロシアの主要利害(抄訳)
★2024/11/29のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ロシアとインドの間には幾つもの相違点が存在するが、両国のプラグマティックな戦略的パートナーシップが依然として強固であることは、露中関係よりも印象的だ。
ロシアの一流思想家が、ユーラシア安全保障を巡る自国とインドの違いについて説明(抄訳)
★2024/11/25のスプートニクのイリヤ・ツカノフ氏の記事の抄訳。殆ど知られざるロシアの平和維持活動の実績。
ロシアの平和維持軍:不安定な世界で平和を維持する
★2024/11/25のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。米国の投資家が競売でノルドストリーム2を買収する計画を立てていることが報じられたが、これは上手く行けばロシアと米国とEUの相互にとって有益な取引に繋がる可能性が有る。
何故米国は破産したノルドストリーム・プロジェクトをアメリカの投資家に購入させるのか?(抄訳)
★2024/11/24のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ロシア対外諜報局のセルゲイ・ナルイシュキン長官の世界観を解説する。米国は一極覇権の衰退を遅らせる為にユーラシアを分断統治したいが、ロシアは多極化プロセスを加速する為に全員を団結させたい。
ロシアの対外諜報局長官が世界をどう見ているかを簡潔に説明(抄訳)
★2024/11/21のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。米国の中国封じ込め政策は昨日今日始まったものではなく、第2次世界大戦以降、特に新冷戦期に於ては、どの政権下でも概ね一貫して続いている。米国は要するに世界を支配したいのであって、これは米国自身の戦略文書や政策等から証明が可能な事実だ。
「米国の外交政策対中国」はトランプ政権下でも継続する(抄訳)
★2024/11/21のRTの記事の抄訳。EUの中では数少ない良識の声、ハンガリーのオルバン首相の見識。
西洋の500年の覇権は終わった———オルバン(抄訳)
★2024/11/13のRTの記事の抄訳。少しだけ補足した。米国がポーランドやバルト海沿岸に軍事施設を置くのは、ロシアが従来主張して来た通り、イランのミサイルを警戒してのことではなく、ロシアを封じ込めることが目的であったことが、ポーランド当局者達によって裏付けられた。またしても「ロシアのプロパガンダ」は事実だった訳だ。
ポーランド大統領、米ミサイル基地の真の目的を認める(抄訳)
★2024/11/13のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。中国中心ではない「ロシア・インド環」に於けるインド貿易、特にNSTCの貿易を米国が制裁によって遮断しないことは、米国とロシア、双方の大戦略に於て重要な意味を持つ。
トランプは「ロシア・インド環」の構築の進展を評価すべきだ(抄訳)
★2024/11/07のRTの記事の抄訳。
西洋の自由主義は「劣化」した———プーチン(抄訳)
★2024/10/25のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。インドと中国が国境論争で遂に和解の一歩を踏み出した。これは米国がインドに対して圧力を掛けすぎた為だが、これはグローバルなシステム移行の戦略的力学を作り直すかも知れないゲームチェジャーだったと言うことが出来るかも知れない。
米国はうっかり中印国境緊張緩和協定を促進してしまった(抄訳)
★2024/10/24のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。アフリカの更なる搾取を目論む米国の大戦略と、それらに対抗する上でBRICSはどんな役割を果たせるのかについての解説。
アフリカに於けるBRICS対米国(抄訳)
★2024/10/19のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。インドとカナダの関係が悪化しているのは米国の所為だ。米国は世界が三極体制を向かうのを阻止したい。印米関係の今後については決定権は米国側が握っている。
インドとカナダの事実上の断交には、至る所に米国の指紋がびっしり(抄訳)
★2024/09/30のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/09/27のウォール・ストリート・ジャーナルの論説は、バイデン政権がウクライナ紛争に関する戦略文書を機密扱いにしていることを批判したが、恐らく米国は確たる戦略をそもそも持ち合わせていない。アメリカのエリート層が人民に率直に事実を打ち明ければ、それだけ早く平和が訪れるだろう。
WSJは正しい:バイデン政権はウクライナ支援戦略を機密解除すべき(抄訳)
★2024/09/28のスプートニクの記事より抜粋。国連総会でのラヴロフの発言。
ラヴロフ外相:西洋のロシア打倒の試みは1945年の「想像を絶する作戦」に酷似
★2024/09/05のバーミンガム大学の国際安全保障教授ステファン・ウォルフ氏の記事を紹介してみる。取り立てて重要な内容でもないのだが、西洋のプロパガンダの限界を示す事例として、適宜コメントを加えてみた。
旧ソ連圏で急速に広がる親プーチン運動(紹介とコメント)
★2024/08/15のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。西洋の軍事占領から開放されてタリバンが政権を握ってから、アフガンはこれまでに無く地政学的潜ポテンシャルを秘めてはいるものの、これを活用するには、地域を脅かす諸問題を先に解決しなければならない。
タリバン政権復帰3周年を迎えたアフガニスタンについて知っておくべき10のポイント(抄訳)
★2024/08/14のテッド・スナイダー氏の記事の抄訳。外交を否定する米国と外交で立て続けに大きな成果を出している中国は実に対照的だ。
高まる中国の外交力(抄訳)
★2024/08/02のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/27、ハンガリーのオルバン首相が若い世代に向けて語った長いスピーチの要点。
グローバルなシステム移行とハンガリーの大戦略に関するオルバンの洞察は一読の価値が有る(抄訳)
★2024/07/27のスプートニクの記事の抄訳。殆ど話題に上らないものも多いが、現代世界を理解する上で知っておいて損は無い情報。
現代世界に於ける13の同盟:誰が運営し、誰が参加し、何をするのか?(抄訳)
★2024/07/25のアメリカン・コンサーヴァティヴに掲載されたダグ・バンドウ氏の論説。バンドウ氏はケイトー研究所の上級研究員で、レーガン政権で大統領特別補佐官を務めた人。米国の保守ならではの傲慢で恩着せがましい物言いが鼻につくものの(世界を支配しようとしておいて他国に文句を付けたり被害者ぶるなど、一体何様のつもりなのだろう)、手を広げ過ぎて収拾がつかなくなったアメリカ帝国に対して、「俺達もういい加減にしようぜ」と内部から待ったを掛ける貴重な少数派の声として面白いので紹介してみる。
アメリカ人は「世界を回す」のを止めようとするだろうか?
★2024/07/23のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。2024/07/13に掲載されたビジネス・インサイダーの記事に拠ると、西洋は純然たる誤解と希望的観測に基付いて、ウクライナでの戦場の力学について理解しない儘代理戦争を進めている。
西洋はウクライナに於ける航空能力について誤った教訓を学んでいる(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/13の銃撃事件の後にドナルド・トランプはJDヴァンスを副大統領候補に選んだが、世界平和にとってはバイデン-ハリスよりもトランプ-ヴァンスの方がまだマシである。
トランプの副大統領としてのJDヴァンスを擁護する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。イランの時期大統領がマスード・ペゼシュキアンが2024/07/12に発表したイランの新外交政策についての解説。彼はゼロサム思考に囚われない斬新的な改革を望んでいる。
イラン次期大統領は斬新な外交政策ヴィジョンを持っている(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/0〜09のインドのモディ首相のモスクワ訪問は、彼とプーチンが三多極化プロセスを加速する為の共同の取り組みを倍加する点について非公式に合意した、と云う点に於て、今後の国際力学を理解する上で極めて重要なものだった。
モディのモスクワ訪問は、殆どの観察者達が認識しているよりも遙かに重要だった(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/08に発表された日本とフィリピンとの軍事兵站協定は、米国の中国封じ込め戦略の一環だ。米国は日本と共に、東南アジアではフィリピン、北東アジアではROKを中心として、2つのアジア版三極を形成しているが、これにより新冷戦が更に危険なものになっているのは間違い無い。
日本とフィリピンの軍事兵站協定は中国との戦争のリスクを高める(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/07/02のポリティコの記事の解説。バイデン政権はロシア封じ込めを優先したいが、トランプは中国封じ込めを優先したい。だが国防総省は既にトランプの計画の一部を実施している。
トランプの対NATO計画は既に部分的に実施されている(抄訳)
★2024/07/01のスプートニクの記事。
西洋はロシアとの貿易制限により2,565億ドルの損失を被る
★2024/06/27のスプートニクのジョン・マイルズ氏の記事の抄訳。クリミア在住の米国人ドキュメンタリー作家でアナリストのレジス・トレンブレイ氏のインタビュー。
「プーチンはエサに食い付かないでしょう」:ロシアはクリミア攻撃に対して慎重に対応する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/26、ポーランドとバルト三国は「バルト防衛線」を「EU防衛線」と改名してEUに売り込んだ。これはヨーロッパ全体の要塞化構想の一環だ。
「EU防衛線」は新たな鉄のカーテンの婉曲表現だ(抄訳
★2024/06/24のスプートニクのイアン・デマルティーノ氏の記事。2024/06/19に平壌で署名されたロシアとDPRKの崩壊的戦略的パートナーシップが、米日韓の帝国主義3悪トリオに齎した衝撃について。
ロシア-DPRK(北朝鮮)協定はこの地域の米国の同盟諸国にとっては大きな敗北だ
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/22、DPRK、ヴェトナムとの関係強化に続いて、ロシアはインドとも新たな軍事協定を結んだ。これによりロシアはアジア戦略の再調整を完了させたが、これはロシアが中国を特別視している(中米二極化を好んでいる)訳ではないことを証明している。
ロシアのインドとの軍事兵站協定は、新たに再調整されたアジア戦略を補完する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/20に締結されたロシアとヴェトナムの戦略的パートナーシップは、米国が「アジアへの軸足変更(回帰)」を行う中、米国の影響力に待ったを掛け、越中間のパワー・バランスを維持するのに役立つ。
ロシア-ヴェトナム戦略的パートナーシップは東南アジアに於ける米国の影響力に待ったを掛ける(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/19に発表されたロシアとDPRKの相互防衛協定は地政学的なゲームチェンジャーだ。これは米国に核のチキンゲームを再考させるチャンスにもなるが、中米関係を悪化させるかも知れない。
ロシアのDPRK(北朝鮮)との相互防衛協定は地政学的なゲームチェンジャーだ(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。所謂「ロシアの脱植民地化」の陰謀について、ポーランドのドゥダ大統領は2024/06/15にうっかり自爆発言をやらかした。西洋は実際、ロシアを分断したがっている。
ドゥダ大統領の「ロシアの脱植民地化」の呼び掛けは、プーチンの警告が正しかったことを証明している(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/06/04、テレグラフは「軍事シェンゲン」の最新状況を伝えた。恐らく07/09〜11のNATOサミットでは加盟国の大半がこれに参加し、EU圏全体が「ヨーロッパ要塞」に作り変えられ、ウクライナ紛争が終結した後も冷たい平和を続ける為の土台が作られるだろう。
7月のNATOサミットでは殆どの加盟国が「軍事シェンゲン」に参加するだろう(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/05/30、ロシアの対外諜報局は、米国がフィンランドとスウェーデンの人々に対して架空の「ロシアの脅威」の恐怖を煽ろうとしていることを警告した。これは北極圏に於ける今後の米国のパワープレイの先駆けとなるだろう。
米国がスカンディナヴィアで予定中の反ロシア・プロパガンダ・キャンペーンの5つの目的(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024年5月、ロシアはタリバンとの関係を急速に改善している。ロシアはアフガンとの関係改善を通して、パキスタンとの関係も拡大しようと思っている。
ロシアはタリバンとの戦略的パートナーシップを検討中(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/05/21、北極圏から中欧に至る新たな鉄のカーテンの出現が事実上宣言されたが、これは米国が欧州の分断統治を続けられるよう、ヨーロッパ人を架空の「ロシアによる侵略の脅威」で怖がらせておいて、ドイツ主導のロシア封じ込め政策に対して従順にさせるのが目的だ。
北極圏から中欧まで、新たな鉄のカーテンが構築中(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/05/02にアフガニスタンが公表した、ロシアの石油を念頭に置いた物流拠点をヘラート州に建設すると云う計画は、パキスタンがこれに釣られてロシアと戦略的エネルギー協定を結んだ場合、ロシアとパキスタンの関係のみならず、パキスタンとアフガニスタンとの関係の改善に繋がる可能性が有る。
ロシアが計画しているとされるアフガン石油ハブの戦略的重要性を分析する(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/05/13、米国務省はイランと取引するインド企業に制裁を課す可能性を仄めかした。これは恐らく既に問題だらけの印米関係を更に悪化させるだろう。
インドに対する米国の制裁の脅しは、既に問題だらけの関係を更に悪化させるだろう(抄訳)
★2024/04/24のスプートニクの記事の抄訳。
図解:伝説的なバイカル・アムール幹線が50周年を迎え、アジア太平洋に於けるロシアの存在感を示す(抄訳)
★2024/04/15のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。多少補足した。ワシントンがイスラエルを利用してイランを大規模戦争に引き摺り込みたがっていることを、2009年の戦略文書から読み解く。
来るべきイスラエル・イラン戦争をお膳立てした2009年の米国政策文書(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/04/01、フランスのステファン・セジュルヌ新外相は中国の王毅外相に向かってロシアを非難せよと要求した。この外交的失態はフランスの外交の急激な変質を示している。
フランス外相は愚かにも中国にロシアを非難するよう要求したが、どうにかならなかったのか(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/03/25の安保理の即時停戦決議にイスラエルは従っていないが、これを強制しようとする動きは無い。これはイスラエルが核保有国だからだ。この観察は、国際関係に於ける軍事技術的ヒエラルキーが、国際法の領域にも及ぶことを示している。
イスラエルが安保理決議2728に従わなかったことは国際法の限界を示している(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/03/24、インドのジャイシャンカール外相はインドがロシアと今後も関係を強化して行くべきだと発言した。ロシアは中米二極体制への回帰を回避する為に、インドに頼ろうとしている。ロシアが中国の「ジュニア・パートナー」になることを望む者も居るが、彼等は少数派であって失敗するだろう。
ロシアが中国に傾きつつあるとの主張の中、ジャイシャンカール外相はインドがロシアを信頼していることを再確認(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/03/04のメドベージェフの発言から、彼の言う「地理的国境」と「戦略的国境」の違い、言い換えれば勢力圏と緩衝地帯の違いを説明する。
メドベージェフの言う「戦略的国境」は「緩衝地帯」かそれとも「勢力圏」か?(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。中央アジアに於けるロシアの補完的な地経学的プロジェクト、「国際輸送回廊(International Transport Corridor/ITC)」と「南方輸送回廊(Southern Transport Corridor/STC)」の解説。
南北輸送回廊はロシアの中央アジア唯一の地経学的プロジェクトではない(抄訳)
★2024/03/01のK.J.ノー氏の記事の抄訳。米国は欧州全体を対ロシア封じ込め用の単一の軍事プラットフォームに変容させようとしているが、アジア太平洋地域でも、対中国封じ込め用に同じことをやろうとしている。腐った帝国は第3次世界大戦の夢を諦めていない。
ウクライナの後、米国は台湾代理戦争に向けた「国境を越えたキルチェーン」を準備する(抄訳)
★2024/02/28のブライアン・バーレティック氏の記事の抄訳。2024/02/16のフォーリン・アフェアーズの論説についての解説。ワシントンはそもそも何故中国を敵視するのか、根本的な動機についての解説。
ワシントンが中国に関して本当に恐れていること:アメリカの覇権に対する障害(抄訳)
★2024/02/24のアンドリュー・コリブコ氏の記事の抄訳。コリブコ氏は私が知る限り、最もカヴァー範囲が広くて最も精力的に地政学的分析記事を発表しているアナリストだ。彼は文字通りこの2年間、毎日記事を投稿しており、日に3〜4件も投稿するのも珍しくない。
アンドリュー・コリブコ:2年間毎日ずっと新冷戦を分析して私が学んだこと(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/22、エクアドルのノボア新大統領は、米国との武器取引を賢明にも撤回した。彼は右派だが、米国の言いなりにはならなかった。これはラテンアメリカでは旧冷戦時代の固定観念が最早通用しないことを証明している。
エクアドル新大統領が、自分をロシアに対立するよう操ろうとしていると米国を非難(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/17にウクライナの要塞都市アヴィディイフカがロシア軍によって陥落させられたことによって、ウクライナを使ったNATOの対ロシア代理戦争は最早成功の見込みが無いことがはっきりした。だからこそNATOは欧州でのロシアの長期封じ込めに焦点を移している。ドイツは超大国として復活し、米国はそれを「背後から主導」し、「軍事シェンゲン」と復活した「ワイマール・トライアングル」が結び付くことで、曾てヒトラーが構築した「ヨーロッパ要塞」が再建されるだろう。
ロシアによるアヴディイフカ奪取はヨーロッパ中に谺し、地政学的な変化を加速させるだろう(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/17にインドのジャイシャンカール外相がブリンケン米国務長官の面前で言い放った言葉は一部で喝采を浴びたが、これは多極化時代とは具体的にどう云うものかを示す好例だった。
ジャイシャンカール外相がインドのロシア石油購入を擁護したのは、インドがヴィシュワグルであることの証明だ(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/08、ロシアがサウジに超音速巡航ミサイルを売ろうとしていることが報じられたが、ロシアの軍事外交は米国のそれとは対照的に紛争のエスカレーションではなく、紛争の政治的解決を促進する為にパワー・バランスを維持することを目的としている。
サウジはロシアとインドのブラーモス超音速ミサイルを購入することでバランス取りを強化するだろう(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/02/04、クレムリンのミトリー・ペシュコフ報道官は、巨額の軍事予算を正当化する為に敵としてのロシアのイメージを必要としていると語ったが、その通りだ。
クレムリン報道官は正しい:EUは敵としてのロシアのイメージを必要としている(抄訳)
★2024/01/05のブライアン・バーレティック氏の解説動画の抄訳。米国の外交政策の基本パターンを理解する上で非常に参考になる。
イランの爆弾事件の黒幕は? 米国はイラン国内のテロリズムを長年支援している(抄訳)
★ベン・ノートン氏の記事の抄訳と補足。タッカー・カールソンがプーチン大統領にインタビューを行ったことは先の記事でも取り上げたが、これは話の半分に過ぎなかった。ここでは、カールソンのインタビューの背後に有る邪な動機について解説する。
タッカー・カールソンの反中戦争プロパガンダの嘘をプーチンが暴き、CIAとの関係をおちょくる(抄訳と補足)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。ゼレンスキーがザルジニー総司令官を解任しようとしていると云う噂に関して、2024/02/01のシーモア・ハーシュのスクープと01/29のヌーランドの秘密のキエフ訪問を踏まえて状況を整理している。
シーモア・ハーシュ氏は良い点を突いている:ザルジニー総司令官は和平交渉に乗り気だったのかも知れない(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/26、インドはロシアと共同開発した超音速巡航ミサイルをフィリピンに輸出すると発表した。ロシアがこれを許したのは、フィリピンが中国に対してパワー・バランスを調整するのを支援し、それによってフィリピンがEMCに参加する可能性を高めたいからだ。
何故ロシアはインドに、共同開発した超音速ミサイルをフィリピンに輸出するのを許したのか?(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/24、東方海洋回廊の運用化に向けた初のロシア・インド・ワークショップが開催された。これは南北輸送回廊や北極海航路と接続することで、ユーラシア超大陸のアジア半分の周囲に巨大な「ロシア・インド環」を形成することになる。
東方海洋回廊は露印関係に於ける次なる重要事項になりつつある(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/21のYnetの報道に拠れば、中国は紅海を回避するルートとしてインド・中東・欧州経済回廊を利用している。この展開はゼロサム的発想に囚われていた代替メディア・コミュニティのメンバーに、世界観の再考を促す筈だ。
イスラエル・メディアに拠ると、中国は紅海の部分的な代替ルートとしてIMECを利用している(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/14〜15、インドのジャイシャンカール外相はイランを訪問したが、世界の多極化プロセスに於て極めて重要なインドとイランの戦略的パートナーシップは、順調に軌道に乗っている様だ。
インドのジャイシャンカール外相のイラン訪問は、接続性を拡大し、信頼を再確認した(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/08に発表されたモルドバ高速道路は、欧州大陸の接続性を大きく変革することになる。これはEUとNATOのウクライナ紛争後の未来を形作る上で、一般に思われているよりも遙かに大きな需要性を持つだろう。
ルーマニアとウクライナを結ぶ「モルドバ高速道路」は軍事戦略的に重大な意味を持つ(抄訳)
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