ロシア-DPRK(北朝鮮)協定はこの地域の米国の同盟諸国にとっては大きな敗北だ
2024/06/24のスプートニクのイアン・デマルティーノ氏の記事。2024/06/19に平壌で署名されたロシアとDPRKの包括的戦略的パートナーシップが、米日韓の帝国主義3悪トリオに齎した衝撃について。
Russia-North Korea Pact Major Loss For US Allies in Region
アジアに於ける米国の同盟諸国、特にROK(大韓民国)と日本は、ロシアとDPRK(朝鮮民主主義人民共和国)の間で署名された包括的戦略的パートナーシップの最大の敗者となった。
両国は長年に亘りDPRKと敵対関係に在る。ROKは朝鮮戦争以来、日本は1910年の朝鮮半島の残忍な占領以来だ。包括的戦略的パートナーシップが署名された今、両国はロシアの支援を得てより強力になり、より孤立していないDPRKと向き合わなければならないだろう。
歴史家で作家のジェラルド・ホーン博士はスプートニクの番組『決定的時間』でこう語る。
「日本が何十年もの間、クリル諸島(日本名は千島列島)の返還に向けて絶え間無くモスクワにロビー活動を行って来たことを思い起こして下さい。日本の方向にミサイルを飛ばすことを得意とするDPRKが、今やモスクワと云う恐るべき同盟者を持っていると云う見通しに、日本が仰天しているのがお分かりでしょう。」
06/20、ROK外務省は今回の合意に対し遺憾の意を表明し、声明でこう述べた。
「(プーチンの)訪朝と包括的戦略的パートナーシップ合意を徹底的に分析した上で、同盟諸国を含む国際社会との安全を脅かす如何なる行為にも厳しく対応します。」
昨年末、日本政府は記録的な軍事予算を承認し、米国、中国に次いで世界で3番目に高い軍事支出国となった。ほんの10年前までは、日本は平和主義的防衛政策を取っており、軍隊は直接的な自衛の場合にのみ使用することになっていた。2014年にその制限が撤廃され、日本は軍事力の拡大を開始した。ホーンはこう付け加える。
「(これは)DPRKにとっては明るいニュースではありません。それが最近のモスクワ受け入れの動機となったことは疑い様が有りません。」
ROKにとってはこの合意は最悪に近いものだ。
9月、ROKはウクライナに23億ドルを提供すると約束したが、この決定は間違い無くロシアのウラジーミル・プーチン大統領の目に留まった筈だ。ホーンの指摘では、
「或る意味、ロシアは反撃し、(ROKの)敵対者を強化したのです。」
6月の間、DPRKはゴミや使用済みのトイレットペーパーを詰めた風船を半島のROK側に飛ばして来た。この行動は、ROKの活動家達がプロパガンダ・パンフレットやROKのTV番組を収録したUSBドライブを詰めた風船を送ったことに対抗してのものだった。
朝鮮の統一がここ数十年に比べて更に遠のきそうな現在、この地域に於ける米国の影響力が弱まりつつある中、DPRKは強さを増している。
皮肉なことに、米国はドナルド・トランプ政権中にDPRKに働き掛けて関係を改善するチャンスが有った。彼は在任中にDPRKの指導者、金正恩を訪問した。
『決定的時間』の共同司会者であるウィルマー・レオン博士はこう言って考え込んだ。
「トランプが2019年にこうしたことを行った時、西洋からは否定的な報道が多かったと云うのは、私にとっては全く皮肉なことでした。若しトランプが金との信頼関係を更に発展させることが出来ていたら、今日のロシアとDPRKの話し合いはどうなっていただろうかと思わずにはいられません。」
ホーンはこう語る。
「ロシアが外交的に、そして恐らくは軍事的にも強化されていると云う意味に於て、これはアメリカ帝国主義にとっては戦略的敗北です。これは冷戦時代全体の失敗でもあり、アメリカ帝国主義によって犯され、推進されたものです。
つまりどう云う訳かワシントンは、地球上で最大級の領土を持つ国であるロシアが、モスクワの共産主義者が率いていようがモスクワの非共産主義者が率いていようが、世界政治に於て主要な役割を果たすように作られていると云うことを、理解していなかったのです———多分彼等は外交史や政治的地理学を勉強しなかったのだろうと思いますが。
現在、我々はその特定の命題が検証されているのを目にしています。何故なら我々はモスクワの復活を目にしているからです。」
Russia-North Korea Pact Major Loss For US Allies in Region
アジアに於ける米国の同盟諸国、特にROK(大韓民国)と日本は、ロシアとDPRK(朝鮮民主主義人民共和国)の間で署名された包括的戦略的パートナーシップの最大の敗者となった。
両国は長年に亘りDPRKと敵対関係に在る。ROKは朝鮮戦争以来、日本は1910年の朝鮮半島の残忍な占領以来だ。包括的戦略的パートナーシップが署名された今、両国はロシアの支援を得てより強力になり、より孤立していないDPRKと向き合わなければならないだろう。
歴史家で作家のジェラルド・ホーン博士はスプートニクの番組『決定的時間』でこう語る。
「日本が何十年もの間、クリル諸島(日本名は千島列島)の返還に向けて絶え間無くモスクワにロビー活動を行って来たことを思い起こして下さい。日本の方向にミサイルを飛ばすことを得意とするDPRKが、今やモスクワと云う恐るべき同盟者を持っていると云う見通しに、日本が仰天しているのがお分かりでしょう。」
06/20、ROK外務省は今回の合意に対し遺憾の意を表明し、声明でこう述べた。
「(プーチンの)訪朝と包括的戦略的パートナーシップ合意を徹底的に分析した上で、同盟諸国を含む国際社会との安全を脅かす如何なる行為にも厳しく対応します。」
昨年末、日本政府は記録的な軍事予算を承認し、米国、中国に次いで世界で3番目に高い軍事支出国となった。ほんの10年前までは、日本は平和主義的防衛政策を取っており、軍隊は直接的な自衛の場合にのみ使用することになっていた。2014年にその制限が撤廃され、日本は軍事力の拡大を開始した。ホーンはこう付け加える。
「(これは)DPRKにとっては明るいニュースではありません。それが最近のモスクワ受け入れの動機となったことは疑い様が有りません。」
ROKにとってはこの合意は最悪に近いものだ。
9月、ROKはウクライナに23億ドルを提供すると約束したが、この決定は間違い無くロシアのウラジーミル・プーチン大統領の目に留まった筈だ。ホーンの指摘では、
「或る意味、ロシアは反撃し、(ROKの)敵対者を強化したのです。」
6月の間、DPRKはゴミや使用済みのトイレットペーパーを詰めた風船を半島のROK側に飛ばして来た。この行動は、ROKの活動家達がプロパガンダ・パンフレットやROKのTV番組を収録したUSBドライブを詰めた風船を送ったことに対抗してのものだった。
朝鮮の統一がここ数十年に比べて更に遠のきそうな現在、この地域に於ける米国の影響力が弱まりつつある中、DPRKは強さを増している。
皮肉なことに、米国はドナルド・トランプ政権中にDPRKに働き掛けて関係を改善するチャンスが有った。彼は在任中にDPRKの指導者、金正恩を訪問した。
『決定的時間』の共同司会者であるウィルマー・レオン博士はこう言って考え込んだ。
「トランプが2019年にこうしたことを行った時、西洋からは否定的な報道が多かったと云うのは、私にとっては全く皮肉なことでした。若しトランプが金との信頼関係を更に発展させることが出来ていたら、今日のロシアとDPRKの話し合いはどうなっていただろうかと思わずにはいられません。」
ホーンはこう語る。
「ロシアが外交的に、そして恐らくは軍事的にも強化されていると云う意味に於て、これはアメリカ帝国主義にとっては戦略的敗北です。これは冷戦時代全体の失敗でもあり、アメリカ帝国主義によって犯され、推進されたものです。
つまりどう云う訳かワシントンは、地球上で最大級の領土を持つ国であるロシアが、モスクワの共産主義者が率いていようがモスクワの非共産主義者が率いていようが、世界政治に於て主要な役割を果たすように作られていると云うことを、理解していなかったのです———多分彼等は外交史や政治的地理学を勉強しなかったのだろうと思いますが。
現在、我々はその特定の命題が検証されているのを目にしています。何故なら我々はモスクワの復活を目にしているからです。」
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