シリーズとしての宇宙戦艦ヤマトのピークはやはり『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』でしょうね。 シリーズ1の映画版の中ヒットの後のこの2作目の大ヒットがあったからこそ、 その後のシリーズ化も、そして今日の「復活」もなった訳ですから…。
確か、前売り券に付いてきた最初に発表になった左のポスターを見た時のワクワク感や、 右のメインポスターを見た時の「ヤマトが後ろを向いている!」という驚きと、 夢を見ているような古代と雪の顔に覚えた違和感、 それから、その真の意味を知った時の驚愕、今でもはっきりと思い出します。
TV版の『宇宙戦艦ヤマト2』も含め、その商品化数も随一で、 ヤマトプラモの中核はこのシリーズ2から構成されています。 その敵である白色彗星帝国は強大さ・尊大さ共に最強の敵役で、 あの地球艦隊を葬った白色彗星の強大さや、ガスをはぎ取った後の彗星都市の凶悪さ、 さらには最後の超巨大戦艦の圧倒的な迫力まで、次々と明らかになってくるその全貌は、 最初映画館で観た時、どうしようもない無力感に襲われました。 それまでに自分が観てきたアニメや特撮作品では程度の差こそあれ勧善懲悪の原則は 貫かれており、白色彗星ほどの強大な悪というものは見たことがなかったからです。 映画の方の特攻で終わるという結末も、あれだけの敵ならばそれもしょうがないという感じで、 とても当時は「特攻を美化している」という左がかった感想は抱く余裕はありませんでした。 むしろ、前にも書きましたが『ヤマト2』で生き残る方が無様で、 テレサだけを犠牲にするとはなんだかなぁ…というのが正直な感想です。
(参考写真) ま、その辺のドッチラケはオイトイテ、その強大な白色彗星軍ですが、 このスペースパノラマセット白色彗星軍の箱絵でも解るように、主力メカの色調を黄緑と白に統一し、 基本的デザインラインもハエやアブのイメージに統一されているという、 さすがは映画用に練り上げられた周到さを見せています。 松本零士氏と宮武一貴氏がラフデザインしたものを宮武氏がクリンアップしたメカが多いようですが、 あのアンドロメダなどは宮武氏の元デザインでは主力戦艦とほぼ同じ艦橋だったのを 松本氏の指示で現状のデザインに変え、その結果アンドロメダのキャラクター性が より高まってるのはさすがだと思います。
白色彗星軍のメカはバンダイのプラモデルではバルゼー、ゴーランド、ナスカ等の艦長の名前が 艦名にされてるのでここでもそれに準じますが、 バルゼー、ゴーランドは上下対称で艦全体が反転するという仰天の構造で、 バルゼーは艦載機を、そしてゴーランドは鼻先に2発付いている大型ミサイルを発射します。 まぁメカは反転しても機能するとして、人は何処に乗ってるのか気になるけど、 それは言わないオヤクソクなのかな?(笑)。またナスカは反転はしませんが、 もろにそのハエな外見と、なぜか野村トーイから大型プラモが出たので印象に残る中型空母でした。
そしてTVのみに登場したのがメダルーザで、これは他のメカとは全然違う デザインラインを持っており、よくよく見るとなんと木馬型なんです。 ラフを松本氏、クリンアップを『ヤマト2』からは「メカニック設定協力」という肩書きで参加していた 板橋克巳氏が担当するこの戦艦の凶悪さに関しては以前書いた通りですが、 ホワイトベースより1年早く木馬型戦艦を登場させていたのには改めて驚きました(笑)。 デザインラインが違うと言えば、大戦艦と呼ばれるメカはオーソドックスな長門を思わせるシルエットだし、 最後の超巨大戦艦も全体的には何とも形容しがたい異形ですが、 艦橋部分はオーソドックスな戦艦型なのは、この辺は松本氏の趣味がモロに出ちゃったのかなあ?
バンダイのメカコレでもこの辺はけっこうフォローされていて、メダルーザを除いた4点プラス、 やはりハエ型の駆逐艦の計5点が出ています。 なんで旗艦であるメダルーザがオミットされたのかは解らないんですが、 ひょっとしたらメカコレの新発売時には未登場だったのかも知れません。 たしかメカコレって『ヤマト2』時に1~12までのラインナップが出て、 後から徐々に追加されていったんで、その隙間に入っちゃったのかも?
今回メインにお見せしているのはバルゼー空母で、ポピーのスペースコレクションです。 全長約12cmで、メカコレと基本的に同じ造形に金属重り内蔵というのも同じです。 スペコレでは白色彗星軍は少ないので、今回はその他、ゴーランドとナスカをメカコレから、 そしてメダルーザをフルスクラッチしてお見せします。
この3つは今回の記事のために組みましたが、最初にメダルーザをスクラッチし、 興が乗ったので通販でメカコレをいくつか取り寄せて組み始めたんですが、 先にゴーランドを組んだら、コレがまたパーツが多い!
こちらの塗装前の素組状態写真の、右側のゴーランドの白い部分は全部別パーツで、 1つ1つピンセットで接着しないとならないんで、組むのに3時間半もかかりました。
で、たいがい疲れてイヤ気がさしたけど、ナスカの取り説見たら、こっちはパーツが少ないんですね。 で、一休みしてから組んだら35分で終わりました。この差はいったい何なんだ~ヽ(`Д´)ノウワァァン!! 5~6年前に組んだ三段空母も結構手間かかった記憶があるけど、 とても元々100円、今でも200円のキットとは思えません。ヤマトメカコレ恐るべし! しかしこのキット、だてに「対象年齢15才以上」って書いてある訳ではないっすね(笑)。 こんな細かい神経使うプラモ、子供が組める訳無いし、年寄りにもキツイっす('A`) 実はメダルーザと共に出撃する大戦艦もキットは用意したんだけど、 設計図を吟味したら、ゴーランドの数倍細かいパーツ割りがしてあるんで組むのは断念、 つうか老眼が進んでる我が身にはもうムリですわ……_| ̄|○
というてん末で、大戦艦抜きの4隻編成ですが、白色彗星軍勢揃いを御覧下さい。
大きいのでクリックしてどうぞ!
実は白色彗星に関しては、数年前に
こういうモノを作ったことがあります。これは彗星都市を模したクリスマスツリーで、 彗星の直径は約30cmくらいで、中にバンダイの600円サイズ超巨大戦艦を収納するつもりで 食器のボールに紙粘土を貼り付け、表面は押し加工してクレーターを表現して作ってたら、 時間切れで超巨大戦艦を内蔵できないまま、ヤマトが大好きな人にもらわれていきましたヽ(´ー`)ノ 横のヤマトはいつかのライターで、一緒に置いて撮った写真を加工したんで、比率はこんなもんです。
倉庫の奥に眠っている超巨大戦艦を発掘できたらまた彗星都市作りにもチャレンジしたいけど、 これデカイから、後から置き場に困りそうですねぇ(笑)。
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