需要が有るか否かに関わらず『メガフォース』の魅力を無謀にも伝えようとするシリーズ、 今回は2回目で、イカス点指摘の後半と、これまで日本ではだれも指摘していなかった 一大スクープのお披露目です(笑)。
イカスその7 バカ映画なのに話はけっこうシリアスな点がイカス→アメリカ(?)による中東某国への 軍事干渉を悟られたくないから傭兵部隊を雇う、という基本設定だけでもシリアスなのに、 作戦決行中に効果が出すぎたから雇い主が手を引くのが、バカ映画なのに込み入りすぎ。
イカスその8 傭兵部隊なのに人命尊重なのがイカス→傭兵部隊ってのは兵はいくらでも補充できるから 兵よりも装備を重視しがちで、内部の雰囲気も出自を語らぬ訳有りばかりで殺伐としがちだが、 メガフォースは、全員が肩に出身国の国旗を縫い込み誇りとし、実に和気藹々としている。 作戦運用面でも、撤退用の輸送機が故障し、収容前に二機中一機が離脱したら、 兵を全員収容するため全装備に自爆装置を付け廃棄するという気前の良さだ。 あの1台しかないタックコムすら廃棄したから、人命軽視のバイク主体の部隊編成とは 完全に矛盾するので、バイクを主力にしたのは他に意味があったのかも? メガクルーザーは実車を10台以上作ってるので、決して予算の問題じゃないから、 やっぱハデにいきたかったのかな? それから、冷静に考えれば人より装備の方が遥かに重いから、 たとえ倍の人数積むことになっても、 せめてタックコムくらいは持って帰れたんじゃないかと思うがw
イカスその9 作戦がオシャレなのがイカス→この写真を見よ!
 ただの目くらましの煙幕なのにこのスタイリッシュさ! 全身タイツの制服もシュミの問題はあれどシャレてるし、 実はこの部隊、何よりも「カッコ良さ」を重視してるのかも知れない!ヽ(´ー`)ノ
イカスその10 前半あれほど目だったカンバータ嬢が後半は全然活躍しないのがイカス→ 女性ソルジャーとして有能振りを発揮した彼女が、後半は本部で待ってるだけ…。
 あまりにヒマだったんで、約束のロンドンのライオンホテルで待とうと一足先に向かったが、 退屈しのぎに歌手として豪華客船に乗り込んだため、その途中で災難に巻き込まれる(ウソ ※これは違う映画のスチルだから信じないようにw
イカス11 最後にわざわざエースがかつての旧友である敵の司令官に 「正義は80年代でも勝つ!」とタンカを切りに行くのがイカス!→ このシーンこそ『メガフォース』の神髄です。不真面目だと怒る人はセンスが無いよw
イカス12 バレバレの合成で空を飛ぶバイクがイカス→ほとんどの人がこのシーンで怒ってるけど、 あれは当時の香港映画の水準じゃ、マスクも目立たない素晴らしい合成。 同時期のハリウッドのそれと比べちゃイケマセ(・∀・)ン!
と、このようにイカス(怒りを買った)点を一つ一つ検証すると、 時代性や予算を考えないアホの不満を除けば 結局はこの映画の不評って、ハードなバトルアクションとして売ろうとして、 メインポスターでタックコムをデカく描いちゃったのが ほとんど全ての元凶じゃねーか!ヽ(`Д´)ノ
 つまりは売り方を間違えた東宝東和に全責任はある訳で、それさえなけりゃ、 海外版戦隊的な、軽いノリの珍品アクション映画として順当に評価されたでしょうに…。 トンデモ映画を売るのが得意の東宝東和がそのお家芸を発動させただけなんだけど、 あの、最大のウリとして宣伝されたジョキリが出てこない『サランドラ』みたいな クズ映画じゃなく、ちゃんとそこそこカネかけてメカの数は揃えてあるんだから、 タックコムをデカく捏造しなくても、ちゃんと魅力は伝わったと思うんだけど、 スチル見てメインの戦闘車両だとカンチガイちゃったんでしょうかね? 煽り文句の「いま闘争心を映画にぶつける時がきた!」ってのも名コピーなだけに、 期待と違うものを見せられた客の怒りを倍増させちゃったようです。┐(´ー`)┌
封切当時、『スターログ』1982年9月号(NO47)収録の「夏休み海外映画総まくり放談」 という座談会で、石上三登志(ヘリクツ映画評論家)・伊藤典夫(頭もハードなSF翻訳家)・ 高信太郎(左巻きのポンチ絵描き)・高千穂遥(筋肉&美少女専門SF作家)・ 羽仁未央(映画監督羽仁進の娘で義務教育すら拒否し自宅学習で済ませた勝手ちゃん)が 『メガフォース』について語っていますが、紅一点で一番年も若い羽仁未央が 「生きてて良かったぁ~と思えるほど感動的な作品♥」とベタボメしてるのに対し、 男性陣が全員、細かい欠点をさらしてはこき下ろしていたのが強く記憶に残ってますが、 この頭の固い連中揃いのメンツでは酷評も止むを得ないでしょうなぁ(苦笑)。 『ダーティペア』の生みの親であるタカチホ先生は擁護に回るべきだと思うんですが、 あの人、作風は『メガフォース』に近くても科学交渉はしっかりやるスタンスなんで、 その辺テキトーな『メガフォース』が余計許せなかったのかもしれません(笑)。
結論、メガフォースは評論する映画ではなく、 感じる映画なのだ!( ^ー゜)b それは荒野を指し示して飛ぶ鉄馬のごとし(爆
さて、以降はまた玩具的視点ですが、今回御紹介は通常発売分では一番のお宝の タック・コムを取り上げます。

ポスターで有り得ない大きさに描かれたため、いろいろ悲しい誤解を生んだメカではありますが、 そこで怒らなかった人たちにとっては劇中一番魅力的なのがこのメカでしょう。 バンダイからのプラモ発売を心待ちにしていた私でしたが、それはあいにく叶わず、 となると熱輪のしか無い訳ですが、あのポスターのせいで超巨大メカのイメージが抜けかったので 「熱輪のは小さいしなぁ」とずっとスルーしてきました。しかし最近改めて映画を観ると、 タックコムとメガデストロイヤーってほとんど大きさ変わらないってことに気付きました。 となると熱輪のが正解で、ガゼン欲しくなってきちゃった訳です。
とは言え、そう簡単に手に入る品でもないので、気晴らしにいろいろと調べてみたところ、 熱輪の『メガフォース』シリーズは日本であまり見かけなかったり、 無版権のオリジナル車種として長く売られていたせいもあり、 当時も正規の版権物として出ていたのか疑問視さえされていたんですが、 どうも当時マテルは、開発費をなるべく押さえたかったらしく、 なんとタック・コムはすでにあった金型流用で、
(参考資料) 最初1979年にスペース・ビークルとして白と銀でいかにも宇宙メカ然とした配色で出した型を、 1981年にレスキュー・スクワッドとして赤い成形色で再使用し、3回目の再利用で 天井部分のプラパーツを、宇宙船の外壁っぽいデコボコディテールから、 両サイドだけはツルっとさせたものに変えタック・コムになったんですね。 その後1984年にメキシコで金型はタックコムのまま、スペース・ビークルとして 色違い2種で出されたそうで、実に5度のお勤めをしたことになります…。
 あの一番特徴のあるクルマが流用だとは仰天ですが、当時のパンフレット等で使われた 内部透視図で劇中と違う復座に描かれたのは、デタラメじゃなく元のスペース・ビークルに 合わせてたんですねぇ…。思わぬところであの図の謎が解けました(苦笑)。 『メガフォース』に落胆した人はよく実車のタックコムを「ハリボテ」とバカにしますが、 元がオモチャだったんだからアタリマエで、むしろよくあそこまであの無茶な形を、 荒れ地でモトクロスバイクやバギーと併走できるクルマに仕上げたもんだと感動です。(つД`) ベース車は何でしょうね? 6輪部分はアンフィキャットだったら笑えますが、まさかねw
パーソナル・キャリアーも流用で、これは1981年発売のフォード・ブロンコの色変えです。 バトルタンクも流用で、1975年にタフ・カスタマーとして出た戦車のパッケージ替え。 メガクルーザーだけは新規キャストだったので、その後まず1985年にスーパーカノン として再販し、1996年からはエンフォーサーとして長くラインナップされていました。 エンフォーサーは昨年まで現役だったので熱輪ショップを捜せば安価で入手可ですが、 年度によって仕様が違い、武装のオミットもあるんで、細かいことを気にする人は、 左右のキャノン砲、天井の3連ミサイル、リアの折り畳み式カメラが付いてるかどうか チェックした方がいいかも知れません。ま、どうせ色はオリジナルと全然違うんで リペ前提だから、細かい武装は自作して取り付けるって手もありますけどね(笑)。
 今回御紹介のミニカーは、そのタックコムの正規版で1982年に出たモノです。 全長約7.5cmで複雑な形をしているせいか、ほとんどプラ製ですね。
このタックコムの入手には苦労しました。まずは値段を調べようとebayをセカイモン通しで捜すと、 送料込みだと9000円程度になります。ヤフオクで過去の落札例を見るとこの1年で1度だけ 10000円で落ちてるし、国内のネットショップでは9800円でつい最近売れてます。 どれもちょっと手を出したくない価格帯だったので各所ヲチ続行すると、 ヤフオクで7000円スタートというブツが出ました。 これでも高いんでしばらくヲチしてたら、全く入札が無い回転寿司状態で、 とうとうクレジットの締め日を過ぎたので、夜中のうちに最低価格で入札したら そのまま落ちてくれ一安心ですが、もうこれで今月は何も買えないし、 再来月末の払いも大変です(つД`)
という感じで悪いことはしてないはずなのにメガフォースが来て、 財政が破綻に瀕した状態で、メガフォース特集第2回は終わります……_| ̄|○
テーマ:ホビー・おもちゃ - ジャンル:趣味・実用
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