まるで子猫のチーがお腹いっぱいになった際の心の声のようなタイトルでお送りする本日の御題は、 またまた東宝自衛隊の「ポンポン砲」こと24連装ロケット砲車です。名前に憶えが無い方でも、 怪獣に向かって四角く束ねた大砲を景気良くポンポンと連射しているこの兵器を、 東宝の怪獣映画のどれかで御覧になったことはあると思います。
おそらくは、このタイプの兵器の初出は『ゴジラの逆襲』ですが、やはり『空の大怪獣ラドン』での 岩田屋前に勢揃いしチャーフィー戦車と共にラドンに向かって砲撃していたのが、 その「ポンポン、シュパパーン」という効果音と共に非常に印象的でした。 この映画の時点では自衛隊にこの種の武器は装備されていませんでしたが、全くの架空の武器 という訳でもなく、第2大戦中のイギリスのQF2ポンド対空砲がこの俗称で呼ばれていたのです。
これは4連装で故障も多かったようですが、イギリスの主力戦艦プリンス・オブ・ウェールズにも 装備されていたそうなので、それなりの威力はあったんじゃないでしょうか?
(参考資料) この24連装ロケット砲車ですが、地味な兵器のためか長らく商品化はなされませんでした。 先頃、イワクラから上の写真のレジン製のモノが出たようですが、限定300個と少数のうえ、 イワクラはいろいろゴタゴタ続きなんで入手は非常に困難だったと思います。
トミカで「見立てオネストジョン」を手に入れた私としては、ぜひこのポンポン砲も欲しいところですが、 イワクラのは入手困難だしオクに出たとしても非常に高価です。となると、ロクな技術もないのに 作ってみたくなるのが私の悪いクセです。オネストジョンとの釣り合い上、「見立てポンポン砲」で 構わないこともあるし、デッチビルドはお手のものなので、さっそくベース車の選定に入りました。
ポンポン砲の最大の特徴はその名の通りの3×8連装された砲塔で、これが車両後半部で 左右に旋回できるようになっています。劇中設定では上下角の調整も出来るはずですが トミカサイズなんでそれはオミットし、荷台に旋回機能を持った何かが付いている車両を捜しました。 車輪は出来れば、前一対と後二対の計三対付いているモノが理想ですが、まぁ二対でも可とします。
近くの100円ショップで見つけたのが、このトミカサイズ・7cmのクレーン車のミニカーです。 よく建築現場で見かけるタイプですが、クレーンの旋回機能はそのまま使えそうだし、 お誂え向きにクレーン部分の材質はプラスチックなんで、加工も楽そうです。 車輪も前1・後2の3対で理想的だし、ただ運転席の形がちょっと違いますが、 24連装ロケット砲車みたいな平べったい運転席なんて他に見たことないので仕方ないし、 どうしても気になれば金ノコで切り取るという手もあるなと考え、買ってきました。
実際作業をして見ると、荷台の加工はすぐ出来ました。運転席は金ノコを小さいモノに使って ケガしたくなかったので、全体をプラ版で上から被って新造することに決定。 それでもやはり後ろに長いので、そこはもう完全無視、つうか見立てパワーで(゚ε゚)キニシナイ!! ポンポン砲塔をどうするかですが、これは最初から「綿棒」を使うという目算がありました。 昔は木材だった綿棒の芯ですが、今、100円ショップで売ってる品では中空のプラ棒なんですね。 軟質プラなんで潰れても元に戻るんで、切断も難しくありません。 長さからして綿棒一本から二本分の砲身がとれそうなので、なるべく長さを揃えつつ、 12本の綿棒の両端の綿部分を切断しました。その材料から24連砲塔を作るのがちょっと手間です。 ただ積み上げると互い違いしかならないので、まず一番下の6本分をガムテに貼って固定し、 その上に6本を1本ずつ瞬着で接着していきます。この作業を2回繰り返し12連装を2つ作ってから、 今度はその2つを接着し、硬まったら一番上と下のガムテをはいで隙間全体に瞬着を流し込みます。 ガムテを貼ったまま接着剤を流すとはげなくなるので不可です(笑)。
全体が硬まったら、出来上がった24連装砲の前と後にヤスリをかけて不揃いな部分を修正します。 砲塔の後ろには実は球形に塞がってるのですが、そこは面倒なので無視(笑)。 24連砲塔が出来上がったら、プラ版で作った荷台の旋回台との接合部分と接着し、 全体を旋回台に接着します。ミニチュアには荷台に手すりが付いていますが、 回転のジャマになるのと、無理に付けてもすぐに壊れそうなんで省略しました。
色は派手なオレンジからオリーブドラブへ全面変更です。ラフに使われる自衛隊車なんで、 特に仕上げは気にせずに筆で一気に塗り上げました。本来の色より緑が濃いですが、 61式戦車とオネストジョン車の色の差がかなりあったので、その中間くらいの色に設定してます。 運転席の窓には透明プラ版をカットして接着。フロントの桜模様と連隊マークは、 元が何と書いてあるか解らないので、一応、桜の紋章は本物を縮小して使ったけど、 テキトーにパソコンで作って貼りましたが、大きすぎたし、いずれ解明できたら作り直すかも?(w
いざ、写真に撮ってみると、実物より拡大されるせいもあって荒さも目立ちますが、 全長7cmの小スケールで、本来は画面の片隅で「活躍」するような脇役メカだし、 そもそも原価100円なんで、あまりディテールアップはしないままでおこうと思います(笑)。 今回は特撮写真は撮ってませんが、それは、このジャンルの次回予定の 某スター級メカが入手できてからのお楽しみということにしておいて下さい(謎)。
テーマ:ホビー・おもちゃ - ジャンル:趣味・実用
|