4週目で「何でもアリ」回です。 私の部屋は白い壁なんですが、大きなサッシ窓の上の壁だけ、 40cm×2m程白い地のまま開いていて、ずっと殺風景に思ってました。 部屋の他の壁のほとんどは本箱が置かれたり、タペストリーを吊るしたりして 見えなくなってるんで特にこの部分が目立ってるんですが、 あまりに横に細長すぎるんで巻物でもないと飾れないし、そんな物持ってないしで(笑) 手付かずのまま15年が過ぎ去りましたが、実行には移さずとも 考えてた装飾プランはいくつかあって、「お面を飾る」こともその一つです。
ここで言う「お面」とは夜店で売ってるペラペラの樹脂製のヒーローの顔を模した物で、 最初期のお面は小さい手のひらサイズで額中央にはめて遊ぶものだったようです。 これは節分豆付属の鬼の面の大きさなんで、一般家庭にもなじみのあるそのサイズを 参考にしたのかもしれません。戦前は紙製のが作られたようで、 戦後に合成樹脂に変わり、それがやがて大型化し顔全体を覆うようになりましたが、 これは原料樹脂の値段が下がったことと庶民の購買力が上がり、 大型面でもなんとか買えるようになったことが大きいんだそうです。 実はお面って結構高く、1970年頃でも500円位はしてた記憶があるんで メッタに買ってもらえなかったですよ…。(ノД`) 今現在、テキヤの夜店で買うと1500円取られることはザラですが、問屋の卸値が 2~300円なんで一般玩具店なら500円、利益を考えない自治体主催の夜店なら 300円で買えることもあるようです。
材質は初期はセルロイドでしたが、激しい可燃性が問題となり1960年代中盤に 塩ビに換わります。鉄人28号、エイトマン、スーパージェッター等々、 小と大のどちらのサイズもあるキャラクターのメンツから考えて、 たぶんこの塩ビへの置き換わりと大型化は同時だったのではないでしょうか? 子供心に材質がどうこうはカンケイ無いし、当時の親は今みたいに子供の遊びに 干渉しなかったんで、今とは違ってキャクターの寿命が長かったあの頃、 キャラ的に代わり映えしない塩ビ製お面を子供に買わせるには 「顔全体を覆ってキャラになりきれる」という新たなギミックが必要ですもんね(笑)。 こうして塩ビ化と共に完成度もあがり、すっかり子供のなりきり心を満足させるオモチャ として定着したお面でしたが、1990年頃には燃やすと発生するダイオキシンが、 2000年頃には形状を保つために混入する可塑剤の溶け出しが問題視され、 徐々にペットボトルで有名なPET樹脂等に置き換わっているようです。
作り方としては、バキュームフォームで透明樹脂を成型し、 出来上がった透明のお面を裏面から拭きつけ塗装するのが一般的ですが、 今の感覚だと、塗装面が直接当たるので 顔の汗や脂と反応して塗料がはげるのも気になるところで、 ロットが多い一般商品の場合、一番面積が広い色を最初から樹脂に練りこんで 作ることもあるそうで、こうすると肌に当たる塗料も少なくて済むし 樹脂の強度も上がる、一石二鳥だとかw 目の部分はくり貫いて穴を開け、場合によっては透明の別パーツを 貼り付けるので色つき樹脂でも無問題なんですね。
さて、そのお面コレクションの展示、これも思いついてから10年は経ってますが、 そもそも私がお面をあまり持ってない上に、それがどこにあるか解らない お手上げ状態なので実行できてませんでした(苦笑)。 しかし先日、別件の倉庫作業中に奥の棚にウルトラの父のお面が掛けられてるのを見つけ、 記憶を手繰ると、角の部分が割れたのでそれ以上破損しないよう ここに掛けておいたのを思いだしました。 自室に持ち帰り点検すると、割れはなんとか補修できそうで、 このお面は1988年に『地球防衛少女イコちゃん2』に、エンディングの盆踊りのエキストラ として参加した際に何か奇抜な衣装をとばかり、当事住んでた 下北沢の「となりのみよちゃん」で買ったもので、いわば「青春の思い出の1枚」で お面コレクションをするならぜひ加えたかったんで修理できて何よりで、 コレでガゼンやる気が出てきました!\(^o^)/
試しにヤフオクで検索すると、非常にレアなヒーロー、サンダーマスクとレッドマンのお面が 千円で同じ売り主から出ていたので早速落とし、3つ揃えて撮ったのがこの写真でした。
実は倉庫の中にはもう一つお面が埋まってるはずでしたが、 前回の探索では発見できなかったので再度チャレンジの必要があります。 なにせ猛暑の盛りだったで1回で倉庫半分しか見切れなかったんすよ。( ̄□ ̄;)!! 2度目の挑戦では幸い作業開始30分程で、ウルトラの父が掛けられてた容器の 横の箱の中から、その目当てのジャイアントロボのお面を発見です。 これはロボット玩具の箱で、ロボット同士ということで入れてあったようです(笑)。
このお面はTBSの証紙が貼ってある初放映当時の正規品で、初上京した1980年頃に 蔵前の玩具問屋で見つけたものです。もう13年経ってるんで小売店からGロボものなんて 消えてるからなんでこんなものがあるのか仰天して5~6枚買ったのが、 割れたりあげたりで数が減っていき、とうとう最後の一枚となってたんですね…。 もう買ってから35年も経ってるから無理ないけどさ(爆)。
最初から「右から買った順」と決めてたんで、ひそかに1枚分空けておいた右端にGロボを飾り、 次にオクで1枚500円で落としたシルバー仮面ジャイアントと突撃!ヒューマンを左側に設置し、 祭りのおめでたい雰囲気を出すために自作した「のぼり」を両端に配したのがこの写真です。
最初の3つで感じたんですが、白い壁にただ面を飾っても、良く言えば「オサレ」、 悪く言えば「不気味」な感じにしかなりません。祭りの夜店の あのノスタルジックな感じを出すには全体の小道具が不可欠です。
(参考写真) 夜店では横に通した太い木の棒にお面が取り付けてあるけど、その取り付け方も合理的で、 あの横棒にお面の裏にあるゴム紐を巻きつけて、その紐を面の表に回して 引っ掛けて固定してるんですよね。つまり横棒以外に取り付け器具が不要で、 しかもすぐに外せる超便利設計! あまり長く売れないとゴム紐が伸びる危険はあるけど、 その日バイのテキヤにそんなのカンケイネェし、ヤフオクで売ってるお面に ゴムが伸びてるのが多い理由も、こうやって売れ残ったからなんでしょうねぇ…。(ノД`)
ウチでの展示では取り外しは考えなくていいし、長い横棒を壁に固定するのが困難なので、 壁に大き目の虫ピンを刺し、そこに裏のゴムを引っ掛けて飾ってます。 飾りとしてまず左右ののぼりを作ったんで、やがて開いた横幅全部埋まったら、 (参考写真) この写真みたいな夜店の上にあるオレンジ色の垂れ幕つうか 布性の屋根みたいなものを作る予定です。 あとやっぱ後ろが白いと夜店っぽくないから、そこにも手を打ちたいなぁ…(°∀° ) これがお面コレクション事始めの顛末で、スペース的にはあと2枚か3枚分しか 空いてないけど、どのキャラクターを選ぶか嬉しい悩みが続きそうです。
テーマ:ホビー・おもちゃ - ジャンル:趣味・実用
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