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キャラクターミニカー秘密基地
劇中車キャラクターミニカーを中心に 陸海空で大活躍するスーパーメカの模型が集まる秘密基地でしたが、開始後7年を迎え「映像作品に登場の様々なキャラの玩具」を紹介するブログとして拡大再開店です
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FZIRO

Author:FZIRO
ミニカーコレクターからも、
合金コレクターからも異端視される
劇中車のキャラクターミニカー、
それも標準スケール物を中心に
ひたすら集め続けています。
マイナーなジャンルでしたが
この頃はキャラウィールや
カーズのおかげで、少しは
市民権を得られてきたかな?(笑)
なお、このブログの内容は、
いわゆる「日記」ではないので、
コメントや御質問があったら、
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戦艦が沈黙する時
missourimain.jpg
アメリカの愛国心に訴える前回に続き、今日の御題もアメリカの軍関係で『沈黙の戦艦』を取り上げます。
スティーブン・セガール主演の沈黙シリーズ第一弾で、日本では17本を数える長寿シリーズですが、
実はアメリカでは『沈黙の戦艦』と『暴走特急』の2本しかありません。
というのは他の15本は全く関係無い、多くはビデオ用の低予算作品を、
日本でだけ「沈黙ナントカ」と名付けてリリースしたからで、こういうインチキは
昔のマカロニウエスタンとかホラーもの、空手のドラゴン映画等ではよくありましたが、
1990年代に入ってやってるのは珍しい例だと思います(笑)。

undersiegeposter.jpg
そもそも第一弾の『沈黙の戦艦』にしたって、原題はUnder Siege なので、
「完全包囲中」や「完全制圧中」という意味で、戦艦ミズーリが乗っ取られた状態を差します。
それを「制圧中だから沈黙してる」と発想の飛躍をし、漫画の『沈黙の艦隊』に引っかけて
『沈黙の戦艦』という邦題にしたんでしょうから、これ自体はなかなかの名邦題だと思います。
ちなみに『暴走特急』の方の原題はストレートにUnder Siege 2なので、
邦題が『沈黙の特急』とならなかったのが不思議です。「沈黙シリーズ第3弾」と唱ってあるから、
配給元が違って「沈黙」が使えなくなっていた訳ではなさそうなんですが…。

また、なぜアメリカでは「沈黙シリーズ」は2本しか無いかと言うと、この2本目がコケて
製作費を回収できなかったからで、実はスティーブン・セガールが人気を保ってるのは
日本だけというのが本当のところなんです。このあたり本人が長く日本に住んで
日本人との間に子供まで為しているせいなんでしょうかねぇ?

terorist.jpg
さてこの『沈黙の戦艦』は先ほどちょっと触れましたが、戦艦ミズーリが、
搭載された核搭載トマホーク巡航ミサイルのブラックマーケットへの転売を狙う
トミー・リー・ジョーンズ扮するテロリストに乗っ取られますが、
コックとして働いていたセガール扮するライバックが元海軍特殊部隊「SEAL」の
対テロ部隊の指揮官だったため、単身で壮絶な奪回戦を開始するというストーリーで、
そのセガールのあり得ない強さが大いに受けた作品です。
strongestcook.jpg
この出世作で「史上最強のコック」という、強いんだか弱いんだかよく解らない
キャッチフレーズを手に入れたセガールは、
以降、名ばかりの「沈黙シリーズ」でタイプキャストを演じ続けるわけですが、
これも今の映画界には珍しい話で、いろいろとヘリクツ付けて続編出演を拒む俳優も多い中、
ここまで続けばむしろ賞賛すべきじゃないでしょうか?ヽ(´ー`)ノ 
最新作では「沈黙の~」の「~」の部分を公募するという苦肉の策なのかグッドアイデアなのか
よく解らないキャンペーンを張ったりして、そういうインチキ臭さもたまらない魅力です。
最近のセガ-ルはトシのせいもあって太り気味で動きも鈍くなってるんですが、
そういう男が強いというブックもいいところの展開も、
プロレスファンにとってはたまらない魅力なんじゃないでしょうか?(テキトーw

mizueri1.jpg
さて、この映画、戦艦ミズーリが舞台という設定ですが、細かい撮影は係留されている
戦艦アラバマの外観をミズーリ風に改造して行われましたが、
最初と最後等に写る全景はちゃんとミズーリを使ってます。
戦艦ミズーリはアイオワ級の3番艦で現在までに米軍が就航させた最後の戦艦となりますね。

missouri3sides.jpg
お見せしてるのはフィラデルフィアのBACHMANN(バッハマン?)というメーカー(生産は香港)の
Mini-Shipsというプラスチック製のシリーズです。スケールは1/1930というハンパなものですが、
たぶんパッケージサイズを一定に保つためでしょう。
bachmanpake.jpg
このイラストはパッケージ裏に描かれたものですが、いかにもそれらしいイイ感じですよねぇ…。

この模型を上の画面スチルと同じようなアングルで撮るとこうなります。
missouerisitlltic.jpg
細かい艤装が違っているように見えるのは、たぶんこの模型が第二次大戦準拠で作られている
からじゃないかと思いますが、そのあたり詳しい方、御教授願えると幸いです。m(_ _)m


ところで、このおよそ15cm前後の船舶玩具って、昔懐かしい50円のプラモと同じような大きさだし、
今日で言えばフルタの軍艦コレクションがまさにそのサイズですね。
下半分は赤い部分で分割でき、フルハルとウォーターラインのどっちでも飾れますが、
フルハルでも底面は平らなのでそのまま疑似海面に置いた状態が今日の一連の写真です。

Arizona_Memorial_PearlHarbor.jpg
ミズーリは現在ではハワイの真珠湾で記念艦として公開保存されています。
アイオワ級で戦艦大和とほぼ互角の規模を誇る大戦艦なんで、
一度でいいからハワイに行ってその大きさを体感したいものですが、
日本軍の奇襲で沈められ、文字通り「沈黙の戦艦」になったアリゾナの隣に係留されていて、
(写真の白い回廊がアリゾナの沈没地点の上に設けられたモニュメント)
場所が場所だけに日本人が行くと冷たい視線の集中砲火を浴びるらしく、実行に移せません。
特に民主党政権がアメリカを激怒させてる今となってはそれも加熱してるだろうから、
早く沈静化してくれることを心から祈ります。

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パットン将軍の戦車
pattonmain.jpg
久しぶりの戦車ネタです。戦車を取り上げる時恒例の、自分のための
おさらい&お勉強からスタートですが、みなさんどうかまたお付き合い下さい。

第2次大戦でアメリカの主力戦車はシャーマンでした。この戦車は機械的完成度が高く、
アメリカが驚異の工業力にモノを言わせ大増産したので、イギリス軍でも活躍しましたが、
大戦末期のドイツのタイガー・パンサー等には全く歯が立たず、同等の重戦車の開発が
必要となりましたが、なぜか陸軍のマクネアー中将が強固に反対したため、
シャーマンに76mm新砲塔を搭載し攻撃力を強化するプランが採用されます。
ところが、捕獲されたパンサーを同等の戦車砲で撃ったところ、
正面から撃ち抜けないことが判明しアイゼンハワーの激怒を呼ぶことになり、
ようやく90mm砲を搭載した新戦車の開発に本腰が入れられることになりました。
そうして開発されたのがパーシングの試作型ですが、陸軍はなぜか使用を拒み続けます。

M26-Pershing.jpg
ところが1944年12月の「バルジ大作戦」でパンサー・タイガー軍団に米軍は痛い目を見、
対抗できる重戦車の必要性がますます高まったことと、同年7月のコブラ作戦で
反対派の筆頭だったマクネアー中将が米軍の誤爆で戦死(謀殺?)していたこともあって、
45年始めにはパーシングが実戦配備され、「レマゲン鉄橋」攻防戦でも活躍したそうです。

m46.jpg
終戦後にこのパーシング重戦車のエンジンとトランスミッションを改良したのが
M46パットンで、パットン将軍が45年末に事故死(暗殺説あり)したため、
49年の正式採用の際にその名が付けられました。
そこへ朝鮮戦争が勃発、北朝鮮を支援するソ連が大量のT34-85を導入してきたため、
韓国支持の米軍は対抗してパーシング・パットンを参戦させます。
同時に新型戦車も必要とされたため、M46戦車の車体に、他の戦車用に試作されていた
前面に絞りを加えて敵弾直撃率を下げた新砲塔を搭載した戦車が設計され、
1951年にM47戦車(愛称はやはりパットン)として採用されましたが、
小さなトラブルが続出し、結局、この戦いに投入されることはありませんでした。

急ごしらえのツギハギ細工が災いし、結局M47は小トラブルを完全には克服できないまま、
アメリカでは新規設計のM48にすぐに取って代わられますが、
不要となった車体は各国へ輸出され長く使われ、実戦では同じように広く売却された
ソ連製のT34-85、イギリス製のセンチュリオンあたりとは、
時には友軍として共闘し、時には激しく撃ち合って、文字通り火花を散らしたそうです。
ronmel.jpg
それからスペインのM47等は、映画『バルジ大作戦』と『パットン大戦車軍団』でも
なんとドイツ軍のタイガーやキングタイガー役を演じています。

pattonpanf.jpg
とまぁ、ようやく『パットン大戦車軍団』にまで話が到達しました。ヽ(´ー`)ノ
非軍事マニアや、昔、戦車のプラモデルを作っただけの人なら、
タミヤさまのロンメル戦車の薫陶があまりに偉大だったので(笑)、
「パットン将軍がパットン戦車に乗って何が悪いんじゃイ!」と思うところですが、
実は、兵器の通称に現役の軍人の名前が使われることはまずありません。
では実際のパットンが乗った戦車は何だったかというと、初期にはこういう写真が残っています。
pattonww1.jpg
これは第一次大戦時期の写真でしょうか? いかにも初期型の戦車ですよねぇ……。

pattonchastessandbags.jpg
それから、前線では車体周囲に土嚢を積み上げて増加装甲の代わりとしていた
シャーマンを見た将軍が、その醜悪な姿を嫌って自分の部隊では禁じたため、
自軍の破損戦車やドイツ軍の車両から切り出した鋼板を装着したという逸話があります。
これに関しては、土嚢に対戦車徹甲弾を減衰させる能力はほとんど無く、
重さで戦車の機動力を損なうだけという調査結果に基づいた行動だという説もあり、
実際に戦車乗りだった将軍ならそっちの方が自然だし、実際にドイツ軍の装甲が使えた
部隊の戦車はかなりの強化になったことでしょうねぇ!ヽ(´ー`)ノ
この確実な逸話や、将軍の活躍時期から考えても、やっぱパットン大戦車軍団の主力は
シャーマン戦車だったと考えるべきでしょうね。

pattonsahara.jpg
映画のアフリカ戦線ではウォーカー・ブルドックっぽい車体が使われてますが、
さすがに稼働できるシャーマンが数無かったので、パットン戦車より小さいコレを使うことで、
タイガーより小さいシャーマンらしさを出したかったんでしょうか?

patton3sides.jpg
このソリドのパットン戦車はM47で、ダイキャスト製の全長約16(車体長12.5)cmで、
資料と計り方によって多少前後しますが、だいたい1/50~1/60スケールです。
このソリドというメーカーはたくさん戦車を出しているんでずっと欲しかったんですが、
フランスのメーカーなんで仏軍の戦車が多く、なかなか購入に踏み切れなかったのが、
やっと自分的に興味あるパットンを入手してみたところ、何とキャタピラが金属製です。
そのため板張りの上で軽く押してみると、その走行時に発するノイズはまさに
あのホンモノの戦車の前進音そのものです!
イヤ~、戦車の模型で、キャタピラが金属製のは初めて所有するけど、
このサウンドは燃えますねぇ!もっとソリドの戦車、欲しくなっちゃいました(・∀・)!


pattonspeech.jpg
そのあまりに英雄指向の言動や、極端な反共意識が災いして、第2次大戦後は冷遇され、
ドイツ滞在中に疑惑の残る事故死を遂げてしまったパットン将軍ですが、
『パットン大戦車軍団』という素晴らしい映画を通して、
その生き様は戦争を知らない世代にも広く浸透し、永遠の命を吹き込まれたと思います。
この映画の印象的なシーンは、日本人の私が見てもその凛とした格好良さに心ひかれるし、
愛国心あふれるアメリカ人ならきっと、目頭が熱くなったことでしょう!∠(`へ´*)

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トラック野郎の心意気
truckyaroumain.jpg
今日の御題は、前回とはトラックつながりですが、2/11の各新聞の記事にこういうのがありました。
記事によって情報の欠落があったため、何紙分かを私が要約したので、まずそれからお読み下さい。

中学1年の時、テレビで航空自衛隊の戦闘機が飛ぶのを見て憧れた少女が、
その夢に向かって歩み始めようとした時、事件は起こった。
koukukoukou.jpg
埼玉に住む川口瑠美子さんは石川県輪島市の日本航空石川高校の推薦入試を受けようと、
入試前日の1月16日に母(48)と自宅を出発。新幹線で同日深夜に
新潟県のJR長岡駅まで着いたが、乗り換え予定の夜行列車が大雪で運休してしまう…。unkyu.jpg

このままでは間に合わないし、経済的事情で、
推薦に受からないと石川高校への進学が不可能となってしまうのだ!
長岡駅のホームで両手で顔を覆って泣く瑠美子さんに、母はヒッチハイクを提案。
「絶対あきらめない」とつぶやいた。

hodouyuki.jpg
約1m50cmも歩道に積もった雪をかき分け進みつつ、母はオレンジ色の傘を広げて大きく振ったが、
車は無情にも通り過ぎ、いたずらに2時間余りが過ぎた。
あるガソリンスタンドにたどり着いた二人は、1台だけ止まっている大型トラックを見つけた。
運転手を捜して頼みこむと、神戸まで行くというその男は「金沢までなら」と引き受けてくれた。

実は瑠美子さんの母親はフィリピン出身で、日本語が得意ではないし、
疲れのため車内でほとんど口を開かなかったが、何気なく「子どもはいるんですか」と尋ねると
「中3の娘がいるよ」と、ガッチリした体型でTシャツ姿のヨコヤマと名乗る運転手は答えたそうだ。

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瑠美子さんは後ろの簡易ベッドでしばらく眠り、目を覚ますと、夜は白みかけ金沢市が近づいていた。
約束ではここで降りることになっているが、これから先はどうしたらいいのか
母子が考えあぐねていると、人ごととは思えなくなったのか、
「よし、輪島まで行っちゃる」
ぶっきらぼうに運転手は叫び、トラックの向きを変えた。
スピードを上げ先行車を次々と追い抜いたトラックは、無事に集合時間10分前に到着。
安堵の笑みを浮かべる瑠美子さん母子に、運転手は「がんばれよ!」と励まし、そのまま走り去った。
連絡先を聞こうとしたが教えてくれなかったという…。

携帯電話で事情を告げられ、気をもんでいた石川高校の校長も一安心し、無事、入試は開始される。
推薦の科目である作文は偶然にも「わたしが感動したこと」という表題だった。
興奮覚めやらぬ瑠美子さんは、規定の400字詰め原稿用紙1枚いっぱいに、
強い意志でここまで連れてきてくれた母への感謝と、遠回りで送ってくれたヨコヤマさんのことを書き、
「人の優しさにふれることができ、感動、感謝、他にも色々と感じることができ、良かった」と結んだ。

きっとその迫真の作文が功を奏したのだろう、自宅に合格通知が届いたのはその3日後のことだった。
真っ先にヨコヤマさんに知らせたかったが、連絡先は解らない。
「感謝の気持ちを周りの人に少しずつ返していきたい」と思っている瑠美子さんは、
その気持ちを胸に抱いて、いつの日か大空を羽ばたくことだろう!

(写真はイメージ画像です)

世知辛い今の御時世には珍しい心温まる話です。
この記事が書き込まれていた掲示板には、現地の人の書き込みもあって、
「金沢から輪島までは、有料道路を使っても普通に行けば3時間弱はかかる」そうです。
当日は大雪だから、いくら運転手さんが急いでもさらに時間がかかったでしょうし、
往復だと7~10時間のロスだから、神戸に行く予定のヨコヤマさんは、それだけ遅れたことになります。
トラック深夜便は通常はギリギリの予定は組まないものなんで、数時間ならリカバーできるけど、
さすがにこれだけ遅れると荷主から怒られたんじゃないかと思いますが、
ヨコヤマさんのその後は解らないので、どうだったかも解りません……。


goikenmuyou.jpg
無愛想だけど実は人のいいトラック運転手と言えば、やはり『トラック野郎』シリーズを思い出します。
菅原文太と愛川欽也のコンビで、1975年の『御意見無用』を皮切りに
東映で製作されたこのシリーズは、そのドハデなデコトラと文太兄ぃ扮する桃次郎の男意気が、
実際のトラック野郎を始めとする男性陣に大受けで、ついにはシリーズ全10本を数えました。

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毎回桃次郎が恋するあたりは明らかに「寅さん」シリーズからのイタダキですが、
こちらは人情だけでなく、桃さんが運転する大型デコトラ(寅w)の激走シーンも売り物で
毎回登場する、同じくらいキテレツなライバルたちのデコトラとのバトルは大迫力でした。

もう映画のシリーズは作られていませんが、今でもデコトラはトラック野郎に人気で
映画と同じような飾り付けをしたトラックは今でも走っています。
実は近くにそういう飾り付けを請け負うショップがあって、家の前の道をそこへ通う
大型トラックがタマに通って、そういう時は家が揺れるほどの地響きがするんですが、
デコトラを見るのは好きなので、その代償と諦めてます(笑)。
さらにはトラック野郎は模型界でも人気は健在で、大は電飾付き1/32程度の
大型スケールのラジコンやプラモから、小はチョロQまで現役商品です。

truckyaro3sides.jpg
今日お見せしているのはポピニカの『トラック野郎』「生まれてすみません」です。
76年にこちら、そして77年に「天下御免」と「度胸一番星」の3種類が発売されたこのミニカーは
ポピニカコレクションの最難関の一つで、箱付きミントなら5万以上はするシロモノ…。
もちろんビンボーな私にそんなもの買うカネは無く、これはジャンク再生品です。
3種の違いはデコレーションで、トラック自体は基本的に同じで、
全長14.5cmのトラックにしては小振りなサイズながら電飾が施されているのが泣かせます。

junkzyoutai.jpg
私の手に入れた個体は、本体は紫色に塗られ、細かいパーツは折れ、
タイヤも写真では溶けかかってるように見えるというもの凄い状態でした。
それでも20件も入札されたのはさすがの人気だけど、結局、約2500円で落ちました。ヽ(´ー`)ノ

手元に来てからじっくりチェックすると、紫色はマジックか何かでベットリ落書きされたもので、
これはもうどうしようもないし、完品の写真を見てみると、下地の銀は塗装のようなので、
シンナーで落とせるだけ落としてから全体をくるみ塗装しました。
タイヤが溶けてるように見えたのは、なぜかセロテープが巻き付けてあって、
それが経年でベトベトしてるだけだったんで、剥がして、シンナーで洗浄しました。

さらに完品と見比べると、正面上のアーチ状の飾りは根本からへし折れてました。
それからコンテナ最前部の3つの文句入りの飾りも土台から無くなってます。
この「文句」ってのはトラック野郎の心意気を表したもので、
人により書いてあることは違うんですが、このポピニカの場合は商品名にもなってる
「生まれてすみません」を始め、計9ヶ所にシール貼りで表現してあるんですが、
全面的に剥がれて無くなっています。

こういう状態でとても電飾が生きてるようには見えなかったので、
そっちは全然期待してなかったんですが、スイッチ部分は壊れているものの、
直接電池をつなぐと見事に点灯するじゃないですか!
truckyaroudensyoku.jpg
これはうれしい誤算で、その喜びのあまり、当初は銀色に塗るだけで、それ以上手を入れず、
資料として仕舞っておこうと思ったこのジャンクを、全面レストアする気になってきました。
アーチは電光がそこまで浸透するようになってたっぽいので、透明プラ板を削り出し、
本当は透明の突起が出ている部分は、中空になってる綿棒の軸棒を切って貼り付けます。
コンテナ天井の飾りも透明樹脂で作り、銀でくるみ塗装しました。
文句シールは、パソコンで作るのが一番いいんだけど、
例によってプリンタ死亡中なんで、ローテクにも手書きです…。



今でも多数の商品が出て好評なことからも解るように、トラック野郎の人気は健在なんで、
最近、特撮やアニメ以外の自社制作作品にヒットが無い東映が、
この実話をトラック野郎の新シリーズとして制作しないかなぁ?

もちろん主演は菅原文太&愛川欽也とコンビと行きたいところだけど、
今の文太さんに「中3の娘がいる」というのは無理がありすぎるので(笑)、
的場浩司を代わりにキャスティングというのはどうでしょう?
matoba.jpg

その代わり文太さんは、携帯で母子を励ます校長役で貫禄を示してもらって、
bunta.jpg
去っていくヨコヤマさんのトラックを校門から見送りながら、
「トラック野郎に悪い奴はいませんよ、昔も今も…」
トカナントカつぶやいてもらったら、オールドファンも感激でしょう。ヽ(´ー`)ノ

moreno.jpg
母親は48才だって言うから、ワンパターン配役だけど年齢も近いし、
ルビー・モレノでいいや(w

娘はテキトーなアイドル、新人を抜擢してもいいなぁ…。
たとえばこの川島海荷ちゃんあたりで…。
年もピタリだし、ルビーと同傾向の顔立ちだし(笑)。
umika.jpg

あ、キンキンの出番が無いなぁ…。じゃ、ガソリンスタンドの店員役で、
母子を見かねてトラックの運ちゃんに口を利く役で、
やもめのジョナサンらしい人情味を見せると(写真略w)。

新トラック野郎~人情母子旅~、ウケると思うけどなぁ!

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今でこそ解る『激突!』の怖さ……
DuElmain.jpg
今日の御題は『激突!』ですが、スティーブン・スピルバーグがキャリアの最初期に監督した
TV用作品で、海外では劇場公開されたため「初監督映画」と呼ばれることもあります。
日本公開は1973年で大ヒットしたので、本来無関係な彼の正式な初劇場公開用映画
『Sugerland Express』が『続・激突 カージャック』としてその翌年に公開されました(笑)。

急ぎの用事で郊外へとクルマを走らせる平凡な男が、前をふさぐ大型タンクローリーを
ごく普通に追い越しただけなのに、それに腹を立てた運転手から執拗に追いまくられる。


あらすじを言えばたったこれだけで全部を語り終えてしまうこの作品ですが、
その画面構成の荒々しさと大迫力は比類が無く、今日の目で見ても充分にスリリングです。
この原稿を書くためにチョッとだけチェックするつもりがついつい全編観ちゃったくらいですから!(笑)。
これだけの作品を71年にTV用に撮ったならば、放映予定の無いヨーロッパや日本では
劇場公開しようという動きになるのも当然でしょうね。アメリカにしたって当時は
家庭用大画面TVなんか普及していない時代だから、
劇場の大画面でもう一度観たくなる人がかなりいたんではないでしょうか?

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しかしこの作品、原作&脚本はあのリチャード・マシスンになってるけど、
原作ではいちいちカーチェイスを描写してたんでしょうか? 
それとも主人公の内面描写に専念してたのかな? 
だって映画はほとんどセリフが無く、抜き出したら2~3ページで終わっちゃいそうなんで、
小説にしたら余計書くこと無いだろうに(爆)。
ガレージからクルマが走り出す場面で始まるこの映画ですが、
最初の10分ほどはラジオの声意外は一切セリフが無く延々とクルマが走るシーンのみ、
しかも極端なクローズアップばかりなので、よほどクルマに詳しい人でもないと
車種さえ解らないんじゃないかと思うほど偏ってますからね…。


この奇形的作品を初めて観たのは確か『日曜洋画劇場』で、1975年新春の日本初放映時でしょう。
主演のデニス・ウイーバーは『警部マクロード』でも有名ですが、アメリカでの放映は
『マクロード』の方が早かったので、この『激突』に抜擢されたのは
そこでの熱演が認められたためかも知れません。
日本ではどうだったかと言うと、実は日本での『マクロード』の放映は変則的で、
まず1973年12月から翌年にかけて現在のテレビ朝日で120分枠パイロットフィルムと60分版6本が
声は羽佐間道夫で『マクロード警部』のタイトルで放映され、

mclordbook.jpg
1975年からはNHKで90分版&120分版39本が『警部マクロード』としてオンネアされましたが、
その際は『刑事コロンボ』の後番組として吹き替えも宍戸錠に交代し、
大々的なキャンペーンやノベライス本の発刊も為されたので、
この時が初マクロードだった人も多く、私もそのクチだったのです。
だからたぶん、初めて『激突!』を観た時には、声が穂積隆信だったせいもありますが(笑)、
主役のキャラクターは「ひねたオッサン」としか感じてなかったんじゃないかな? 
マクロードを観た後だったらもう彼にしか見えないはずだけど、
まだビデオソフトも普及してなかった頃、書籍で『激突!』のスチルを見た時に
「あれはマクロードだったのか~!」と驚いた記憶がありますから(笑)。

この『激突』の真の主役はモンスター・トレーラー(ピータービルト351)と
主人公の駆るプリムス・ヴァリアントですが、
これだけ印象の強いクルマなのに私の知る限り、作品仕様のミニカーもプラモデルも出ていません。
その車種そのものの模型だったら何かしら出ていたかもしれませんが、
もう約40年も昔のクルマたちなんで、手頃な値段ではなかなか見つからず、
かれこれ10年近くずっと捜してたんですが、先日ヤフオクでタンカートレーラーの大型模型が、
中古で外装に色ハゲあるんでジャンク扱いの200円スタートで
出ていたので入札したところ、そのまま落札できました。ヽ(´ー`)ノ

duelkaizoumae.jpg
手元に届くとまずそのサイズが意外でした。トレーラーって1/60以下のモノか
逆にバカでかいのが多いですが、これは1/43程度というどっちつかずの大きさだったからです。
プラが多用され全体の重量はそれほどでもないんですが、大きいんで迫力はありますね~。
模型そのものには一切何も書いてないので詳細不明ですが、
Ponys41さんならこのベース車の正体御存知かな? 

duelstill1.jpg
『激突』のトレーラーと見比べると、その60年代末期のピータービルト351とは
けっこう違う部分も多かったですが、例によって(゚ε゚)キニシナイ!!(笑)。
ま、それでも微調整でなんとかなりそうな部分にはできるだけ手を入れ、
塗装つうかヨゴシをしまくったのがTOPと、この3面図の状態です。

duel3sides.jpg
タンクが模型では銀メッキむき出しだったので、メッキを落とし、側面全体と前後を覆うカバーを
自作して取り付けました。タンク左右と後ろにFLAMMABLEと大きくロゴ的な書体で書いてあるので
フレイマブル石油なのかと思ってたら、何のことはないこれは「可燃物」と書いてあったんですね(笑)。
運転席の後に出っ張る部分は激突トレーラーには無いんですが、これを切り取るとその部分が開いて
マヌケになりそうだし、シャーシを切りつめると強度不足になりそうなんでそのまま残しました。
この突出部分、最新トレーラーではもっと大きくなってるけど、乗員の休憩スペースなんでしょうか?
日本の『トラック野郎』等ではこの部分に布団を敷いて交代で寝てたような気がしますが、はて?

duelsill2.jpg
一方、主人公が運転するのがプリムス・ヴァリアントです。走りに特化してもいないフツーのクルマで、
フツーのビジネスマンがフツーに日常の足として使ってるクルマということでコレになったんでしょう。
これもあまりにフツー過ぎて模型は見つかりません。プリムスだとロードナンナーとかバラクーダ、
スーパーバードあたりはけっこうあるんですけどネェ…┐(´ー`)┌

でもnetを徘徊してたら、なんとペーパークラフトを見つけました!
http://paperkraft.blogspot.com/2009/01/duel-plymouth-valiant-papercraft-car.html
ちょっとデフォルメ入ってるけど、なかなか感じはつかんでますよね!

しかしこのペパクラは型紙は公開してないので、『007/黄金銃を持つ男』で登場した
なんちゃってホーネットを代役として特写してみました。
あの踏切間際でモンスターが後ろからいきなり押してくる緊迫シーンの再現です。
大きいのでクリックして御覧下さい!
fumikiribattle.jpg
ヴァリアントとホーネットと改造元のカプリとでは全然形が違うので、画像処理しまくりで
もうほとんど「特撮」と化してますが、いかがでしょうか?
鉄道は当ブログ標準鉄道模型のプラレールです(笑)。


この映画の主役のモンスタートレーラー、ドライバーはかなりサイコな奴ですが、
クルマ自体には特殊な部分は無いようです。
その点、メカニック自体が意志を持って人間を襲う『殺人ブルトーザー』『ザ・カー』
『クリスティーン』等の作品とは違うところですが、だからこそ、いつ私たち自身の身に
襲いかかってくるか解らないそんなコワサがあります。
この作品制作時の1970年代始めの日本だったらまだ、そんなことは無かったでしょうが、
21世紀を迎え猟奇事件が日常茶飯事化した今の病んだ日本では、
いつ実現してもおかしくありません……。

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ペッパー保安官よっ!(爆)
bondhornetmain.jpg
『007/死ぬのは奴らだ』で初登場し、次の『007/黄金銃を持つ男』にも連続登板となった
コメディリリーフがクリフトン・ジェームズ扮するペッパー保安官です。
デブでマヌケで下品で威張り屋という、田舎警官のイヤなところを全部集めたような彼ですが、
ボンド役に就任したてのロジャー・ムーアにギャグを演じさせたくなかったのか、
どちらの作品でもハツラツとして出てきます。

peppers.jpg
写真左の『死ぬのは~』では彼の勤務地のアメリカの片田舎で活劇が繰り広げられるんだから
まぁ解るとしても、右の『黄金銃』では遠く離れたタイでの一幕に旅行中ということで
ムリヤリ絡んで来るんですから、いかに彼の人気が高かったのか伺えますね!

そのペッパー保安官は『死ぬのは』では空高く舞うジェットボートにビックリ仰天しますが、
『黄金銃』でもボート&ジャンプ絡みなのは偶然なのか、それともスタッフのお遊びでしょうか? 
この作品ではまず、ボンドが空手の一団と幅の細いモーターボートでチェイスしてるところに出くわし
記憶を呼び覚まされ、次はスカラマンガのフライングカーを追うカーチェイスに割り込んできます。
本人は有能な警官のつもりなので、あくまで本気でボンドの役に立ちたいと思っているようですが、
事実はマヌケな田舎警官なのでただの足手まといにしかなりません。
それで適当に相手しながら、それでもクルマを急いで走らせることには余念のないボンドですが、
いつの間にか川の反対岸に行ってしまったスカラマンガに業を煮やし、
半壊した橋を使って強引に試みるのが、この映画のカーアクションの白眉、360度回転ジャンプです。


ジャンプ台である半壊した橋をわざわざ造り、ジャンプする角度や突入速度を綿密に計算して
行われたこのスタントですが、それでもブッツケ本番の一発撮りだった事には変わりはありません。
今ならこんなアクションはCGでやっちゃうんでしょうが、どんなに良くできたCGも
ホンモノには勝てる訳がないので、このスタントは不滅でしょうね。

hornetstill.jpg
この時にボンドが乗っている車はホーネット・ハッチバックで、
ペッパーさんが試乗してるところをボンドがカッパらう、もとい徴用する訳ですが(笑)、
なぜ彼がタイ旅行で自動車の試乗をしていたのかはよく解りません。
どうせそこでは買うわけにはいかないのにねぇ…(爆笑)。
試乗車なんで無改造という設定ですが、実際は360度ジャンプのために1万ドルをかけて
21の公認特許を取得した改造が施されたそうです。

bondhornet3sides.jpg
ミニカーはコーギーのフォードカプリを改造して作ったデッチビルドです。
1990年代に私は「全ボンド映画の1本から1台はミニカーを揃える」という野望に燃えていたんで、
出そうにも無いクルマはこうやって自作してました。それが後にコーギーから正規品は出たし、
海外のミニカー付きマガジン『JBカーコレクション』にもラインナップされてるしで、
こういう時代が来ようとはビックリですね。(・∀・)
なお、ミニカー付きマガジンのホーネットはPonys41さんのこちらで御覧になれます。

『黄金銃を持つ男』のミニカーは当ブログですでに2台紹介済みだし、
このインチキホーネットは紹介しないでおこうと思ってたんですが、
とある理由からお見せすることに方針変更しますた(笑)。
一応、3面図もお見せしますが、インチキなんでいつもに増してディテールはイイカゲンで、
何の参考にもならないと思います。('A`)


さて、その大ジャンプの際も大げさにわめくだけだし、その後、暴走の結果、
現地警官隊に包囲された時も何の役にも立たなかったペッパーさんでしたが、
まぁ印象には強く残ったのは間違いなく、以前に書いた『トランザム7000』では
ジャッキー・グリーソン演じる同様のキャラクターが登場するし、
superman2heart.gif
クリフトン・ジェームズ御本人も『スーパーマン2』(左)や『探偵ハート&ハート』(右)等でも
同じような田舎保安官を演じてますから、彼一番の当たり役になっちゃった訳ですね(笑)。

pepperkeibu.jpg
今回の表題はもちろんピンクレディの「ペッパー警部」からとったものですが、
この曲名には炭酸飲料のドクターペッパーからとったという説もあります。
でも日本ではあまり飲まれないあの飲み物を使うかなぁという気もするし、
『黄金銃を持つ男』の日本公開が1974年の年末で、「ペッパー警部」の発売が1976年8月なんで、
歌に出てくるマヌケなペッパー警部は007から思いついたと考えても大丈夫なんじゃないでしょうか?

と、さんざペッパーさんネタで引っ張ってきましたが、
それだけでは何なんで、最後にとっておきの秘密兵器を一つ!
goldengun.jpg
これはSDスタジオ製の黄金銃のレプリカで、真鍮製の1/1サイズ。
今回は組み立てた状態で御紹介ですが、ちゃんと設定通りに、
万年筆、ライター、シガレットケース、カフスボタンに分解できます。
1990年代前半にアメリカの雑誌STARLOGの通販で売っているのを見つけ、
たしか750ドルくらいしたのを送金し、待つこと2ヶ月でようやく届いたものです。
当時のお金で9万円くらいになる計算なので、その間気が気じゃなかったですが、
老舗SF雑誌のSTARLOGのことなんで詐欺は無いだろうと信じて正解でした!ヽ(´ー`)ノ
後にこの品は業者が輸入してましたが、15万~20万以上付いていて、
手間賃考えればボってはいないんだけど、その値段じゃ買えなかったなぁと
胸をなで下ろしたものでした。

元々完成度が高いとは言えない作品だし、さすがに3回目となると
語る内容に苦労するかと思っていた『黄金銃を持つ男』ですが、
実際に原稿にしてみるとまだまだ書き尽くせないものですねぇ…ヽ(´ー`)ノ。
ということは実はディテールはそれなりに充実してたってことで、
映画全体がイマイチ盛り上がりに欠けるのは、死の直前のフレミングの未完成原稿を
ムリヤリに体裁を整えて出版した原作からしてショボイので、
手の打ちようがなかったと考えるべきなんでしょうか?(爆)
それでも、あの組立式黄金銃を考えついたことで、この映画版『黄金銃を持つ男』も
歴史に残る作品になったことは間違いありません。

ではもう一つオマケに、予想以上に黄金銃が好評だったので、
急きょ、その辺にあった1/1関係007グッズを絡めた写真を
追加撮影して、この稿は締めたいと思います!(笑)
bondgoods2.jpg

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