今まで乗ってきたクルマのうち、ノンパワステだったのはFF1台、FR2台、MR2台でありますから、ノンパワステの運転経験はそれなりにあると思うわけですが、そんな自分としてはパワステの油圧・電動の議論というのはナンセンスだと思うわけです。要は出来のいいステアリング系があればいい話であって、パワーアシストの有無も、その方式にもこだわる必要はないというのが基本中の基本では?

とはいえ、パワーアシストの有無や方式でフィーリングの違いがあるのも事実で、具体的には油圧アシストと電動アシストによって大まかな特性の違いもあるというのが定説でありましょう。ただ、過去の経験からすると、いずれにしてもアシストをしている段階でノンパワステとは異なるフィーリングとなるのも、また事実。さらにノンパワステではステアリングレシオをタイトにすることは難しく、どうしてもダルなギア比になってしまうのでありました。

もっとも、AZ-1のようにフロント軸重が軽く、タイヤの155幅と細いサイズを前提に、かなりタイトなステアリングギア比を実現していたクルマもあったわけですが…。
で、ここで塩と醤油という調味料を例に挙げたのは、パワステのセッティングが味付けの領域になっていると感じるから。そして、塩は油圧を、醤油は電動をイメージしての表現でありました。具体的には、まんべんなくアシストしている印象を受ける電動に対して、油圧というのはリニアリティの面からもアシストの強弱を感じることがあって、まさに塩をかけたときのようにメリハリがあると感じるから。そこに分かりやすさがあると思うのかもしれませんが、そうであればノンパワステのリニアリティとは違う、油圧パワステのクセみたいなものをダイレクト感と思ってしまっているのではないか、と考えてしまったりするわけです、ハイ。

ちなみに、個人的な経験でのベスト・ステアリングインフォメーションを感じたと記憶しているのは、前述したAZ-1(CARA)。フロント荷重の具合を感じるだけでなく、左右の荷重(摩擦円のサイズ)の違いも敏感に伝えてくるステアリングでありました。そこにはディメンションの影響もあるので一概には言えませんが、インフォメーションが豊富だからといって乗りやすいわけではなく、より恐怖心を刺激するという風にも理解できる面があったのは否めなかったりするクルマでもありました(汗)

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それにしても最近はタイヤからのインフォメーションではなく、車線維持のコーションなどもっと人工的なユーザーインターフェースとしてステアリングが利用されていることもあり、電動パワステでなければ成立しない時代になっているのかもしれません。

一方、小型コミューターはノンパワステがスタンダードとなっていくと予想され、意外にノンパワステを味わう機会は増えそうな気もしますが、さて?

※画像はイメージです(汗)


精進します。
  




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