「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」の感想
「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」の感想
「光」というテーマ設定に興味を持って新国立美術館に足を運んだ。
そこで感じたことは、光というものがもたらす儚さだ。
光と闇と対比されるように、自由や美しさ、導きなどポジティブなイメージがある。
しかし、それはほんの一瞬に差し込んだ光によってもたらされるものだ。
その一瞬と同じ光景は、長くは続かないし、二度と訪れない。
だからこそ、価値があるのもしれない。
そして、「いまここ」というものの価値をより感じさせてくれる。
この展示の中でも、「いまここ」というその瞬間的な切り取りの美しさを特に感じたのが、
<ジョン・ブレット《ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡》1871年>だ。
この作品を通して、この瞬間に立ち会うことができる感謝や喜びを実感することができた。