イマジネーションについて
イマジネーションについて
人間のイマジネーションというのは、唯一人間だけが持つ特殊能力のように感じる。
その特殊さとは、現実に存在しないものまでイマジネイトしてしまうところにあるように思う。
その典型例は、「龍」という空想上の生き物が挙げられるが、今回はコテンラジオで「龍の歴史」が放送されており、過去の人々のイマジネーションのプロセスは非常に興味深かったので、紹介したいと思う。
諸説あるものの、もともと龍の原型とは、古代中国に存在した鰐だと言われている。
鰐は凶暴で危険な生物として人々に恐れられていたが、ある時、地球環境の寒冷化によって忽然と姿を消してしまった。
その寒冷化は約200年と言われているが、その期間に人々は姿を見せなくなった鰐という生物に対して過去の伝承から様々なイメージを膨らませた。
その結果生まれたのが、龍という空想上の生き物の原型ではないかと言われているそうだ。
ここで感じることは、是枝監督の映画「怪物」で語られたバイアスによって誰もが「怪物」になりうるというものだ。
人間のイマジネーションは無限大故に、現実のものを以上を生み出してしまう行為は、時に大きな力であり、時に大きな失敗をも招く、興味深いものだ。